第15回全日本自転車競技選手権大会トラック・レース18歳の橋本英也が日本新記録 五輪帰りの前田佳代乃が女子3冠

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女子チームスプリントで優勝した前田佳代乃(左)と石井寛子=伊豆ベロドローム(共同)女子チームスプリントで優勝した前田佳代乃(左)と石井寛子=伊豆ベロドローム(共同)

 「第15回全日本自転車競技選手権大会トラック・レース」が8月25日と26日の2日間、静岡県の伊豆ベロドロームで行われた。昨年オープンした1周250mの国際規格の室内自転車競技場で、昨年に続いての開催となった。

 男子4km個人追い抜きでは大学1年の橋本英也(鹿屋体育大)が予選で、日本新記録となる4分30秒411という驚異的なタイムを叩き出した。決勝でも対戦相手の窪木一茂(和歌山県)に10秒以上の大差を付けて優勝。ジュニア時代から同種目では国内無敵を誇り、昨年もこの大会で1位になったが、タイム的には別競技として行われたオムニアム(陸上の十種競技のように6種類の競技の合計結果で争う複合競技)内でのシニアトップ選手のものには及ばなかった。大学に進学しシニア1年目の今年、名実ともに日本一に輝いた。

 これまでの日本記録は競輪選手(当時)の飯島規之が2002年8月、中国でのワールドカップ大会で記録した4分31秒618。十年ぶりの記録更新は、一気に1秒以上を短縮する快挙となった。まだ18歳と8ヶ月。恵まれた才能を武器に、今後さらなる活躍が期待される。

 この他の中長距離種目は男子ポイントレースで窪木が優勝、スクラッチは高橋翔太(日本大)が制した。女子3km個人追い抜きは上野みなみ(鹿屋体大)が3分47秒927で優勝した。男子4km団体追い抜きでは、橋本を擁する岐阜県チーム(高橋翔太、矢野智哉、橋本、渡邊翔太郎)が優勝している。

 短距離種目は、男子1kmタイムトライアルではJCF強化チームとして参加した稲毛健太(日本競輪選手会)が1分4秒701で制し、同スプリントとケイリンは同じく強化指定を受ける河端朋之(日本競輪選手会)が優勝した。チームスプリントでは強化Aチーム(稲毛、河端、坂本貴史、いずれも日本競輪選手会)が優勝している。

 女子短距離ではロンドン五輪日本代表の前田佳代乃(鹿屋体大)が500mタイムトライアルとスプリントで優勝。石井寛子(日本競輪学校)と組んで出場したチームスプリントと合わせて3冠となった。ケイリンは加瀬加奈子(日本競輪選手会)が優勝した。

 今大会はナショナルチーム選手選考参考大会を兼ねており、今回の結果を踏まえて10月から来年1月にかけて開催されるトラック競技のワールドカップ、来年2月にベラルーシで開催されるトラック世界選手権の代表選考が行われる見込み。
 

女子チームスプリントで優勝した日本連盟強化チームAの前田佳代乃(右)と石井寛子=伊豆ベロドローム(共同)女子チームスプリントで優勝した日本連盟強化チームAの前田佳代乃(右)と石井寛子=伊豆ベロドローム(共同)

貪欲な前田「世界では戦えない」

 女子チームスプリントの前田は石井とのコンビで実力のある加瀬、中川組(日本競輪選手会)を退け、ロンドン五輪代表の意地を見せた。だが、目標の日本記録更新はならず「記録を伸ばさないと世界では戦えない」と浮かれた様子はなかった。

 五輪では同じアジアの選手として仲のいい李慧詩(香港)がケイリンで銅メダルに輝き、刺激を受けた。4年後に向け「こうなりたいというビジョンが見えた。まずワールドカップで上位に入れるようになりたい」と貪欲に話した。(共同)

女子スプリントで優勝した前田佳代乃。左は2位の石井寛子=伊豆ベロドローム(共同)女子スプリントで優勝した前田佳代乃。左は2位の石井寛子=伊豆ベロドローム(共同)

無事に3冠! 前田「良かった」

 ロンドン五輪代表でただ一人出場した女子の第一人者の前田は、2大会連続となる短距離種目3冠に「無事に達成できて良かった」とうなずいた。

 500メートルタイムトライアルは及第点の35秒台をマーク。得意のスプリントは決勝(3回戦制)で持久力に優れる石井(日本競輪学校)と対決し、1回戦を相手の規則違反でものにすると、2回戦は先行逃げ切りの積極的なレースで制した。「向こうの方が体力はある。2回戦までで終わらせたかった」とほっとした様子で話した。(共同)

女子ケイリンで優勝した加瀬加奈子(右端)=伊豆ベロドローム(共同)女子ケイリンで優勝した加瀬加奈子(右端)=伊豆ベロドローム(共同)

女子ケイリン、加瀬が快勝

 女子ケイリンは、7月に48年ぶりに復活した公営競技の女子競輪に参戦している加瀬が快勝した。後方で力を温存して残り2周から一気にまくり「賞金もないし、車券が出ているわけでもない。肩の力を抜いていったのが良かった」と満足感をにじませた。

 ロンドン五輪は混成種目のオムニアムで出場を狙ったが、出場枠を取れなかった。2016年のリオデジャネイロ五輪への挑戦に意欲を見せ「まず日本の競輪で、トップであり続けることが大事。まだ伸びしろはある」と目を輝かせた。(共同)

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