日本人選手は巻き返しを誓う雨で泥だらけの「野辺山シクロクロス」初日 エリートは男女ともイタリアU23王者が制す

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 長野・野辺山高原の滝沢牧場(長野県南牧村)で2日間開かれるUCI公認レース「野辺山シクロクロス」が11月29日に開幕。初日のエリート男子と女子は、いずれもU23イタリアチャンピオンのジョエーレ・ベルトリーニとアリスマリア・アルツッフィ(ともにセライタリア・グエルチョッティ)が優勝を飾った。レースは午前中に降った雨でコースのほとんどが泥まみれとなったが、同じくUCI公認レースとして23日に行われた「関西シクロクロス・マキノラウンド」で優勝を飾った2人が野辺山でも強さをみせつけた。30日開催の第2日も、男女エリートをはじめ各カテゴリーのレースが行われる。

(文・写真 平澤尚威) 

泥だらけのコースで会心を見せたジョエーレ・ベルトリーニが「野辺山シクロクロス」初日のエリート男子を制した泥だらけのコースで会心を見せたジョエーレ・ベルトリーニが「野辺山シクロクロス」初日のエリート男子を制した

「泥」の野辺山がさらにドロドロに

 午前中の強い雨がドロドロのコースを作り出し、午後には雨が上がったものの、どのカテゴリーの選手たちもぬかるんだコンディションに苦しめられた。泥が代名詞となっている野辺山シクロクロスでも、これほど広範囲が泥だらけになったのは初めてという。

 コースだけでなく会場中がぬかるんでいたため、観戦に訪れたギャラリーも苦労していた。そんななか、「がんばれー」「ファイト!」「それいけ!」という観客の声援に選手たちは応え、時おり笑顔を見せながら力走。コスプレでの参加者が多いシングルスピードのレースも盛り上がった。

滝沢牧場に設けられた「野辺山シクロクロス」会場滝沢牧場に設けられた「野辺山シクロクロス」会場
午後には雨が上がり、美しい景色が広がった。とはいえコースは深い泥のまま午後には雨が上がり、美しい景色が広がった。とはいえコースは深い泥のまま
選手も観客も雨と泥に苦しんだ選手も観客も雨と泥に苦しんだ
においで空腹をさそうグルメもにおいで空腹をさそうグルメも
シングルスピードの出場選手たち。仮装も楽しんだ人が多数シングルスピードの出場選手たち。仮装も楽しんだ人が多数

ベルトリーニが“ファンタスティック”に快勝

 男子エリートは海外選手がリードする展開となった。序盤こそ各選手が競り合っていたが、2周目にはベルトリーニがトップに立ち、ティモシー・ジョンソン(アメリカ、キャノンデール・Cyclocrossworld.com)とザック・マクドナルド(アメリカ、シクロクロス プロジェクト2015)が続いた。

 しかし、マクドナルドはピットで交換したバイクのメカトラブルでリタイア。ジョンソンは食らいついていったが、ミスの少ないベルトリーニに追いつくことができず。イタリアのU23チャンピオンが独走でフィニッシュした。

上位で走っていたザック・マクドナルドは、メカトラブルでリタイア上位で走っていたザック・マクドナルドは、メカトラブルでリタイア
フライオーバー(立体交差)を上るティモシー・ジョンソンフライオーバー(立体交差)を上るティモシー・ジョンソン

 今シーズン、好調が続いている山本和弘(弱虫ペダル シクロクロスチーム)が日本人最高位の3位。スタートで出遅れ、序盤こそ番手を落としたが、落ち着いて巻き返しを図った。「(上位2人との)差を縮められていると感じながら走っていた」と、手応えをつかんだようだ。「このレースはもちろん、12月の全日本選手権が大きな目標」と語り、「明日はもっといい走りができます」と自信を見せた。

 全日本チャンピオンの竹之内悠(ベランクラシック・ドルチーニ)は、海外勢に離される苦しい展開のなか、粘り強く走って4位に入った。

出遅れながらも追い上げを見せた山本和弘出遅れながらも追い上げを見せた山本和弘
全日本チャンピオンの竹之内悠は粘りの走りで4位に全日本チャンピオンの竹之内悠は粘りの走りで4位に

 快走を見せたベルトリーニは、この日のコースについて「泥が多くて苦労したけれど、野辺山はきれいなコース。ファンの声もたくさん聞こえた」と気に入った様子。泥が得意なのかと尋ねると「本当は好きじゃないけれど、きょうは“ファンタスティック”な出来だった。落車もメカトラブルもなかったので、自分のペースでレースを展開できた」と会心の勝利を喜んだ。

 翌日に向けては「明日は泥の水分がなくなってバイクにくっつくだろうから、きつくなると思う。できたら、きょうみたいな結果になるといいね」と語った。

2位のティモシー・ジョンソン、優勝したジョエーレ・ベルトリーニ、3位の山本和弘(左から)2位のティモシー・ジョンソン、優勝したジョエーレ・ベルトリーニ、3位の山本和弘
「ファンタスティックな走りだった」喜びを語ったジョエーレ・ベルトリーニ「ファンタスティックな走りだった」喜びを語ったジョエーレ・ベルトリーニ

■野辺山シクロクロス2014 エリート男子初日結果
1 ジョエーレ・ベルトリーニ(イタリア、セライタリア・グエルチョッティ 1時間1分4秒
2 ティモシー・ジョンソン(アメリカ、キャノンデール・Cyclocrossworld.com) +41秒
3 山本和弘(弱虫ペダル シクロクロスチーム) +2分9秒
4 竹之内悠(ベランクラシック・ドルチーニ) +2分54秒
5 小坂光(宇都宮ブリッツェン シクロクロスチーム) +3分19秒
6 横山航太(シマノレーシング) +3分24秒

アルツッフィの独走劇

 女子エリートはアルツッフィが1周目から独走し、周回を重ねるごとに後続との差を快調に広げていった。2位の豊岡英子(パナソニックレディース)に3分もの差をつけた圧巻の走りに、観客からは「速すぎる」「きれいな走り!」と感嘆の声が上がった。

シケインを越えるアリスマリア・アルツッフィシケインを越えるアリスマリア・アルツッフィ

 「泥は得意」と語る豊岡は、1周目に間違えてピットに入ってしまったことや、最終周回の落車でタイムを落としてしまった。しかし、ひじのけがから復帰して間もないレースとしては、手応えのある結果だったと受け止めているようだ。

 3位になった全日本チャンピオンの宮内佐季子(チーム チェーンリング)は「走っているなかで少しずつミスがあった。明日はそこを修正したい」と巻き返しを誓った。

けが明けの豊岡英子は、不安をかかえながらも2位に入ったけが明けの豊岡英子は、不安をかかえながらも2位に入った
フライオーバーを下る宮内佐季子フライオーバーを下る宮内佐季子

■野辺山シクロクロス2014 エリート女子初日結果
1 アリスマリア・アルツッフィ(イタリア、セライタリア・グエルチョッティ) 45分37秒
2 豊岡英子(パナソニックレディース) +3分
3 宮内佐季子(チーム チェーンリング) +3分59秒
4 武田和佳(チーム チェーンリング) +6分25秒
5 相野田静香(クラブ グロウ) -2 LAPS 
6 川崎路子(クラブ ビエント) -2 LAPS

→晴れても泥んこ… 大会2日目レポート

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