最悪のシーズンを乗り越えグランツール制覇を目指す「日本からも絶対にチャンピオンが生まれる」 ホアキン・ロドリゲス単独インタビュー

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 2012、2013年にUCIロードレースの世界ランキング1位を獲得したホアキン・ロドリゲス(スペイン、チーム カチューシャ)が、キャニオンジャパン設立記者会見に合わせて来日し、Cyclistの単独インタビューに応じた。“プリート”の愛称で世界中のファンから親しまれるロドリゲスは、来シーズンの目標について「ツール・ド・フランスとブエルタ・ア・エスパーニャを考えている。クラシックでもいい走りをしたい」と明かした。また、日本のロードレースシーンについて、「日本の自転車文化も少しずつ作られていく。そのうちに絶対、日本人選手からチャンピオンが生まれるよ」と期待を込めて語った。(聞き手・平澤尚威、上野嘉之 写真・瀧誠四郎)

都内でCyclistのインタビューに応じたホアキン・ロドリゲス(スペイン、チーム カチューシャ)都内でCyclistのインタビューに応じたホアキン・ロドリゲス(スペイン、チーム カチューシャ)

「一番好きなのはクラシックレース」

――キャニオンのバイクのフィーリングは

ホアキン・ロドリゲス「前回のモデルから気に入っていたけれど、新型のエアロードCF SLXはさらにいい。エアロダイナミクスがもっと向上していて、軽量化している。キャニオンは、プロが求めているバイクをよくわかっているんだ」

――今シーズンは序盤にカタルーニャ一周で勝ったが、その後、けがに苦しんだ

 「今年は自分のキャリアで最悪のシーズンだった。カタルーニャはよかったけれど、アムステルゴールドレースで転んで、肋骨を2本折った。その後、ジロ・デ・イタリアに出るために、けがの状態をチームに秘密にしていて、いい準備ができないままレースに出たことが結果的には良くなかった。ブエルタ・ア・エスパーニャでは、なんとか納得のいく走りができた」

――来シーズンの目標、意気込みは

 「来年はアルゼンチン、ドバイ、オマーンなどのステージレースに出てから、グランツールのどれかを狙っていく予定。いまのところ考えているのは、ツール・ド・フランスとブエルタ・ア・エスパーニャ。自分に合ったコース設定になっている。また、クラシックレースでもいい走りをしたい」

――一番好きなレースは

 「クラシックレースだね。グランツールやステージレースは、調子の悪い日があっても集団の中でごまかせるが、クラシックレースはごまかしがきかない。一度チャンスを逃せば、レースが終わってしまうんだ。それが見ている方には面白いだろうし、選手としても面白い」

――シーズン中、拠点にしているのは

 「基本的に(スペインとフランスの国境に位置する)アンドラ公国にいる。1~3月の寒い時期は、他の選手たち何人かと暖かい所へ行ってトレーニングしているが、基本的にはアンドラ」

――ロードレース選手を目指したきっかけは

 「父親が選手だったから、しょっちゅうレースに連れて行かれた。兄もレースをやっていた。自分が父親に抱いているイメージは、レースに出ているところ。そして自分もロードレースが好きになっていった」

「ジャパンカップがワールドツアーに昇格したらいいね」

――日本に来るのは何回目?

 「今回が3回目。たしか2006年に自転車のイベントに来て、ジャパンカップ(2009年)に出場した」

――日本人の性格をどう思うか

 「おだやかな国で、日本人は落ち着いている。日本は大都会でも静かだけれど、スペインだったらそんなことあり得ない! スペインの小さな町の方が日本の大都会よりもうるさいくらいだ。スペインのようにガヤガヤした国から来たので、すごくうらやましい。そして、大都会なのに臭いがしない。食べ物や、大気汚染の臭いとか。そこがすごくいいと思う」

――日本の好きな食べ物は? 自転車選手にとって日本食は合うのか?

 「スシが好きで、きのうも食べに行った。最近、スペインでは日本食がブームで、スシ屋もあるけれど、全然別物だね。選手にとってもすごくいいと思う。脂質が少なく、炭水化物は多いので、日本の食事はスポーツ選手に向いている」

――日本の選手、チームについて知っていることは

 「一番印象に残っているのは新城幸也。彼もツールで活躍していていい選手だが、勝つにはもう一歩足りない。同じようになにかが足りなかった(スペイン人の)選手が、いま日本のチームに来て走っている。ヨーロッパの選手の走りを日本の選手が実感できるのはいいことだ」

――日本のレースで走りたいですか?

 「ジャパンカップはすごく好きなレース。神経質なレース展開が好みだし、コースは自分の脚質に合っている。できればワールドツアーに昇格して、もっといい選手たちが来るようになればいいね。『ツール・ド・フランスさいたまクリテリウム』も走ってみたい。(今年7月に)ツールが開かれていた頃に打診があって、自分は走る気でいたけれど、そのあと連絡がなかったんだ」

――日本人選手がレースで強くなるためには

 「日本には自転車レースの文化がないかも知れないが、少しずつ作られてくるものだから、心配しなくても大丈夫。そのうちに絶対、日本人選手からチャンピオンが生まれるはずだよ。いまのレースシーンはヨーロッパだけが強いというわけではないから」

――日本のファンに向けてメッセージをください。それから、ファンにはどう呼んでほしいですか

 「呼び方はプリートでも、ホアキンでも、ロドリゲスでもかまわないよ。でも、一番なじみがあるのはプリートだろうね。日本はスペインから遠いのに、応援してくれているメッセージが届くんだ。今回、日本に来られてとても良かった。ありがとうございます」

◇         ◇

 キャニオンジャパンは11月24日、東京都渋谷区で一般向け展示会を開催する。ロードバイク、マウンテンバイクの主要モデルが集結するほか、ホアキン・ロドリゲス選手も来場し、サイン会が行なわれる。入場無料。

キャニオンジャパン展示会概要

キャニオンジャパン展示会場

 期日: 2014年11月24日(月・祝)
時間: 10:00~16:00 ※ホアキン・ロドリゲス滞在予定は午前中のみ
場所: カラート71(東京都渋谷区鉢山町13-7)
入場料: 無料

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