ナショナルチームを含む3チームを支援NIPPOの新プロコンチネンタルチームに山本元喜、黒枝士揮、石橋学が加入 2015年体制を発表

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 NIPPOが11月20日、2015年のレース活動体制を発表した。すでに明らかにしているイタリア籍の新プロコンチネンタルチーム「NIPPO・ヴィーニファンティーニ・デローザ」には、山本元喜、黒枝士揮、石橋学の若手3人が加入。また、ベルギーに活動拠点を置く新コンチネンタルチーム「チャンピオンシステム」、そして日本ナショナルチーム(日本自転車競技連盟)にスポンサードを行い、3方向の異なる活動から世界で戦える日本人選手の育成をバックアップする。

NIPPOの新プロコンチネンタルチームに加入する日本人3選手。(左より)山本元喜、黒枝士揮、石橋学NIPPOの新プロコンチネンタルチームに加入する日本人3選手。(左より)山本元喜、黒枝士揮、石橋学

山本、黒枝、石橋がNIPPOプロコン加入 ニバリの弟も加入

 NIPPO・ヴィーニファンティーニ・デローザは、所属する15人の選手が確定した。チームのキャプテンには、ジロ・デ・イタリア2004総合優勝など数々のビッグレースで勝利を挙げたダミアーノ・クネゴ(イタリア)が就任。また、ツアー・オブ・ジャパンなど日本のレースでも多く勝利を挙げているピエールパオロ・デネグリ(同)や、新規契約のマッティア・ポッツォ(同)、ダニエーレ・コッリ(同)ら中堅選手がチームの軸となる。今季5勝を挙げたエドワード・グロス(ルーマニア)ら若手スプリンターにも期待がかかる。

チームキャプテンとなるクネゴは、2004年にジロ・デ・イタリアとジロ・ディ・ロンバルディアを制覇、ジャパンカップも2005年と2005年に優勝しており、日本での人気も高いチームキャプテンとなるクネゴは、2004年にジロ・デ・イタリアとジロ・ディ・ロンバルディアを制覇、ジャパンカップも2005年と2005年に優勝しており、日本での人気も高い

 日本人3選手は、今季のヴィーニファンティーニ・NIPPO・デローザから昇格する形で加入する。いずれもエリートカテゴリー1年目と2年目の若手で、プロコンチネンタルのメンバーとして、ヨーロッパを拠点にUCIワールドツアー(ワイルドカード枠での出場)を含む世界のトップレースで戦うことになる。

 今季がエリート1年目ながら積極的な走りを見せ、全日本選手権では3位に入った山本は、「世界に挑戦できるチームに入ることができて嬉しい。世界のトップクラスのレースを走ることで経験を積むだけでなく、挑戦して成長し続けたい」とコメント。また若手スプリンターとして成長著しい黒枝は、「今年からプロコンチネンタルチームになり、ヨーロッパでは1クラス以上のレースだけを戦うことになるが、そこでもスプリントで勝負できるように頑張りたい」と意気込みを語っている。

 石橋はU23のタイムトライアル現日本チャンピオン。鹿屋体育大学の現役学生ながら、今季も海外のレースに積極的に参戦しており、チームのオーダーに応えて集団の牽引や逃げに乗るなど、高い信頼を得ている。大学を卒業して本格的にプロ入りする石橋は、「プロコンチネンタルチームになったことで、今までよりハードになると同時にチャンスも増えるので、自分の走りをアピールして欧州で認められる選手を目指していきたい。カテゴリーもエリートに上がるので、もう若い選手ではないということを肝に銘じて走っていきたい」とコメントしている。

世界的トップ選手の兄を持つアントニオ・ニバリがネオプロとして加入世界的トップ選手の兄を持つアントニオ・ニバリがネオプロとして加入

 15人の構成は、日本人3人を含むヴィーニファンティーニ・NIPPO・デローザから継続となる選手が8人、クネゴら移籍選手が3人、ツール覇者ヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア、アスタナ プロチーム)の弟、アントニオ・ニバリ(イタリア)を含むネオプロ(新人選手)が4人となる。

 チームは12月中旬からチームキャンプを行い、初戦は来年1月20日から南米アルゼンチンで開催される「ツール・ド・サンルイス(UCI2.1)」。多くのワールドツアーチームが出場し、トップ選手も多く参加するレースで、ビッグレース出場へのアピールを狙う。

「NIPPO・ヴィーニファンティーニ・デローザ」所属選手

日本人選手
山本元喜(1991年生まれ)
黒枝士揮(1992年生まれ)
石橋学(1992年生まれ)

新規契約選手
ダミアーノ・クネゴ(1981年生まれ、イタリア)※ランプレ・メリダより移籍
マッティア・ポッツォ(1989年生まれ、イタリア)※ネーリソットーリより移籍
ダニエーレ・コッリ(1982年生まれ、イタリア)※ネーリソットーリより移籍
ルリ・フィロージ(1992年生まれ、イタリア))※ネオプロ
ニコラス・マリーニ(1993年生まれ、イタリア)※ネオプロ
ジャコーモ・ベルラート(1992年生まれ、イタリア)※ネオプロ
アントニオ・ニバリ(1992年生まれ、イタリア)※ネオプロ

「ヴィーニファンティーニ・NIPPO・デローザ」より継続
ピエールパオロ・デネグリ(1986年生まれ、イタリア)
アレッサンドロ・マラグーティ(1987年生まれ、イタリア)
リカルド・スタキッオッティ(1990年生まれ、イタリア)
アントニオ・ヴィオラ(1991年生まれ、イタリア)
エドワード・グロス(1992年生まれ、ルーマニア)

新生「チャンピオンシステム」にも日本人3選手

香港籍の旧「チャンピオンシステム」は2013年限りでチーム解散。ベルギーを拠点とするコンチネンタルチームとして、2シーズンぶりにチーム名が復活する香港籍の旧「チャンピオンシステム」は2013年限りでチーム解散。ベルギーを拠点とするコンチネンタルチームとして、2シーズンぶりにチーム名が復活する

 新しく結成される「チームチャンピオンシステム」は、ニュージーランド籍のUCIコンチネンタルチームで、ベルギーを拠点に活動する。「NIPPO・ヴィーニファンティーニ・デローザ」のサテライトチームという位置付けで、チームマネージャーは2013年「チャンピオンシステム(プロコンチネンタルチーム、香港籍)」の監督を務めたベルギー人のフランキー・バンハーズブルック氏、チーム監督はベルギーで日本人選手の若手育成に熱心に取り組んでいる橋川健氏が務める。

 メーンスポンサーはウェアメーカー「チャンピオンシステム」、第2スポンサーにスウェーデンの鉄鋼メーカー「ノルダシアー」。NIPPOもヴィーニファンティーニとのスポンサード提携の一環としてチームの活動を支える。

 日本人はアンダー23のメンバーを含む3選手が所属する予定。またニュージーランドから4選手、ほかにベルギー、リトアニア、デンマーク、イギリス、ドイツ、アメリカといった様々な国の選手が所属してワールドワイドに活動する。チーム概要は11月末に発表されるという。

 年間60~80レースを予定しており、初戦は3月2日にベルギーで開催されるクラシックレース「クールネ~ブリュッセル~クールネ(UCI1.1)」となる予定。

日本ナショナルチームのオフィシャルスポンサーに就任

 NIPPOはさらに2020年の東京オリンピックに向けて、2014年から日本ナショナルチームのオフィシャルスポンサーとなり、ロード競技とトラック競技ともに幅広くサポートしている。

 ナショナルチームは昨年から強化体制を一新しており、オリンピックや世界選手権で活躍できる選手強化と、将来を担う世代への世界レベルに合わせた育成に注力している。

大門宏・チームNIPPO総括監督のコメント

 「監督やスタッフを含むチーム体制の全容や年間の具体的なレーススケジュールは、12月のトレーニングキャンプ以降のチームリリースで改めて紹介したい。また来季NIPPOがサポートする6名の日本人選手のうち、橋川健が監督を務めるベルギーを拠点とする新チーム『チャンピオンシステム』についての所属選手等の詳細は、来週予定されているチームからの発表を待ちたい。

 今回のカテゴリーアップ(コンチネンタル→プロコンチネンタル)に最も期待していることは、世界中の大会主催者からより確実に良い条件で招待が見込まれること。所属する3名の日本人も現在、ワールドツアーを走っている新城や別府と同じカテゴリーで走る権利を得ることになるが、出場することになればより一層、世界の壁の厚さと高さを思い知ることになるだろう。

 ただ、そのことは新しくチームメイトになるネオプロのイタリア人にとっても同じことが言える。あからさまに比べることはできないが、日本の約1000倍以上もの競争を勝ち抜いてプロになった彼らヨーロッパ人にとっても、2年後再び契約が取れるのは数パーセントの世界。野球等の日本のメジャースポーツ同様に、ジュニアからエリート街道を突き進んで来ても9割以上は生き残れない、厳しい逃げ場のない土俵と向き合うことになる。新たなスターの登場を待ち望んでる日本のレースファンの方々にも、そういった選手が立たされている厳しい現状を少しでも分かち合っていただき、辛抱強く見守ってほしいと思っている。

 彼らが確実に成長するためには西ヨーロッパのレースも確かに大事だが、近年活性化している東ヨーロッパ諸国やアジアの1クラス等でも実戦を重ねてステップアップしていくことが、将来に向けての手ごたえ、足掛かりを摑む鍵となるだろう。近年トップクラスで活躍している西ヨーロッパの選手の中にも、そういった国々を転戦しながら実績を積み、メジャーの仲間入りを果たした選手は少なくない。

 レースに参加する機会が増えることで今年以上にチームはAグループ、Bグループと分けた編成で戦っていくことになるが、若い日本人選手については、どちらかと言えばワールドツアーやHCクラスを戦うグループよりも、おもに1クラスをメーンに少しでも多く転戦させたいと考えている。

 メンバーの構成を見るとスプリンターが8名と際立って多いが、若手とベテランのフォーメーションが上手く噛み合えば、スプリントを得意とする黒枝にとっても良い活躍の場が開かれると思っている。今季、ミッドフィルダー、ボランチ的な動きで存在感を発揮した石橋や山本も、年齢的にも最も成長する時期。黒枝同様この世界から少しでも多くのことを学びながら、ステップアップしてくれることを期待している。

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