伝統のヒルクライム大会に試練来春の「ツール・ド・草津」は中止 草津白根山の噴火警戒レベル引き上げで苦渋の決断

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 群馬県草津町を舞台に毎年4月に開催されているヒルクライム大会「ツール・ド・草津」の実行委員会は17日、草津白根山の噴火警戒レベルが引き上げられていることを受け、次回(2015年)大会を中止すると発表した。これから来年に向けて大会の準備を進めないため、仮に警戒レベルが緩和されても大会は開催しない。

 ツール・ド・草津は今年4月に第19回大会が開かれた、歴史と伝統あるサイクリングイベント。メーンの「白根山コース」は、草津国際スキー場・天狗山特設会場から白根火山へ向かう約12.3kmで、標高差約800m、平均勾配6.2%。募集人員は3000人で、毎年4月にサイクリングシーズンの開幕を告げるビッグイベントとして親しまれてきた。雪壁が残るコースを上ることでも知られている。

「ツール・ド・草津実行委員会」がブログなどで発表した、大会中止を伝える文書「ツール・ド・草津実行委員会」がブログなどで発表した、大会中止を伝える文書(大会ホームページより)

 しかし、草津白根山の火山活動活発化に伴って気象庁が今年6月3日、噴火警戒レベルを1(平常)から、2(火口周辺規制)に引き上げていた。警戒レベルは1から5(避難)まで5段階あり、レベル2は下から2番目だが、草津白根山では火口(湯釜)から1km以内の立ち入りが制限され、大会のゴール地点付近は車も自転車も立ち止まってはいけない状態が続いている(夜間は通行止め)。

 こうした措置を受けて、群馬県草津町を母体とする実行委員会(会長=黒岩信忠・草津町長)は9月9日、「2015年の大会開催が可能かどうか検討しており、年内に結論を出す」と発表。しかしその後も噴火警戒レベルに変化がなかったほか、9月27日に発生した木曽御嶽山の噴火によって火山災害の危険性が改めて認識されたこともあり、2015年大会の中止が決定された。

 実行委が17日に発表した文書では、「ゴール会場周辺は車両駐停車禁止区域となっており、滞留することが認められていないことから、競技開催が難しくなった」「各関係機関と協議した結果、競技者皆様の安全を第一に考え、中止とする苦渋の決定をした」などと説明している。

 ツール・ド・草津ではこれまで、2013年の第18回大会が直前になって雪で中止されたことがあるが、募集も行われなくなったのは初めて。草津町観光課は「3000人が宿泊してくれる大会の中止は、町の観光にとって大打撃だが、参加者の安全が何より大切。2016年以降の開催については未定」と話している。 (Cyclist編集部)

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