イベントレポート3年目の「ツール・ド・三陸」1100人が疾走 「子供たちに被災地を見せておきたい」という親子も

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 東日本大震災の被災地の岩手県陸前高田市や大船渡市を自転車で巡るイベント「ツール・ド・三陸」が11月2日に開かれ、全国から集まった自転車愛好家ら1100人が沿岸部を駆け抜けた。今年で3回目の開催となる。

壊れたままの防潮堤を目の当たりにし、震災の爪痕を痛感する参加者ら=岩手県大船渡市壊れたままの防潮堤を目の当たりにし、震災の爪痕を痛感する参加者ら=岩手県大船渡市

陸前高田市広田湾に浮かぶ無数のカキいかだ陸前高田市広田湾に浮かぶ無数のカキいかだ

 イベントは陸前高田市の観光物産協会などでつくる実行委員会が主催。陸前高田市立第一中学校の仮設グラウンドをスタート・ゴール地点に、約18.5kmのファミリーコースと約49kmの健脚コースの2つが用意された。

 ファミリーコースは2013年12月にオープンした「カキ小屋 広田湾」で折り返し。とれたてのカキが参加者を出迎えた。

ファミリーコースの折り返し地点で、参加者らはとれたてのカキに舌鼓を打った=岩手県陸前高田市ファミリーコースの折り返し地点で、参加者らはとれたてのカキに舌鼓を打った=岩手県陸前高田市

 親子で参加した東京都葛飾区の森谷由紀さん(55)と美波さん(25)は「1年前から参加したいねと話し合っていた。まだ被災の跡がそのまま残っていることを忘れてはいけない」と話した。

巨大な防潮堤の脇を通り抜ける巨大な防潮堤の脇を通り抜ける
復興工事の現場を通り抜ける参加者ら復興工事の現場を通り抜ける参加者ら

 健脚コースは、陸前高田から、「国の名勝・天然記念物」に指定され、「日本の渚・百選」にも選ばれている大船渡市の碁石海岸や広田半島の名勝、黒崎仙峡を迂回し、参加者らは三陸の絶景を楽しんだ。

 2年ぶりにエントリーした東京都世田谷区の会社員、坂本多広(まさひろ)さん(40)は近所の友人家族と一緒に参加。「子供たちに被災地を見せておきたいというのがきっかけだった」という。小学5年の坂本芽空(めく)さん(11)は「学校でも震災のことを勉強したが、実際と写真は違う。今はがれきがなくなって、景色も変わってきた」と真剣な表情を浮かべた。

復興工事の現場を通り抜ける参加者ら復興工事の現場を通り抜ける参加者ら
看板には工事の完了は1年以上先と書かれている看板には工事の完了は1年以上先と書かれている

 津波で壊れたままの防潮堤や復興工事の現場を駆け抜けたサイクリストたちは、今なお震災の爪痕が残る被災地に心を寄せた。

(文・写真 産経新聞東北総局釜石駐在 高木克聡)

碁石海岸の絶景ポイントで記念撮影をする参加者たち=岩手県大船渡市碁石海岸の絶景ポイントで記念撮影をする参加者たち=岩手県大船渡市

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