チーム総合はブリッツェンが王座奪還Jプロツアー最終戦・大分クリテリウムでエドゥ・プラデスが優勝 個人総合はトリビオ2連覇

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 ロードレースの国内シリーズ戦、Jプロツアーの今季最終戦となる「JBCF おおいた いこいの道クリテリウム」が3日、大分市内で開催され、エドワード・プラデス(マトリックスパワータグ)が集団ゴールスプリントを制して今季2勝目を挙げた。年間総合成績ではホセビセンテ・トリビオ(チームUKYO)がリードを守り、個人総合2連覇を達成。一方チーム総合では宇都宮ブリッツェンが2年ぶりに王座を奪還した。

ゴールスプリントで圧勝したエドワード・プラデス(スペイン、マトリックスパワータグ)。2位の鈴木譲(宇都宮ブリッツェン)が悔しがるゴールスプリントで圧勝したエドワード・プラデス(スペイン、マトリックスパワータグ)。2位の鈴木譲(宇都宮ブリッツェン)が悔しがる

大分駅前で開催、市を挙げての一大自転車イベント

 今年初開催となるJプロツアーの大分シリーズ。前日の「おおいたサイクルロードレース」に続く連戦となり、この日はJR大分駅上野の森口の「いこいの道」でのレース。会場では「OITAサイクルフェス!!! 2014」として、地元の物産の販売や食事を楽しめるマルシェ、各種ショーなどのイベントが行われた。

人気のカフェやベーカリーなどが軒を連ねた人気のカフェやベーカリーなどが軒を連ねた
大分と言えば「関さば」。ここでは関さばサンド&関あじサンドを販売大分と言えば「関さば」。ここでは関さばサンド&関あじサンドを販売
バラエティに富んだフードブースバラエティに富んだフードブース
みかん詰め放題が大人気。袋一杯に詰めて200円也みかん詰め放題が大人気。袋一杯に詰めて200円也
新城幸也選手のトークショーでは、ローラーでペダリングを実演新城幸也選手のトークショーでは、ローラーでペダリングを実演
会場内にチームピットが置かれ、観客が興味深く見守るなか選手がウォームアップ会場内にチームピットが置かれ、観客が興味深く見守るなか選手がウォームアップ

 コースはいこいの道周辺の公道を封鎖した、1周1100m。全面フラットで、折り返しや直角コーナーもあるものの、全般に道幅が広く走りやすいスピードコースだ。

 Jプロツアーのレースは午前に予選、午後に決勝のレースを開催。このほかにもJエリートツアーのレース、また地元九州の高校・大学生や大分県出身選手によるエキシビションレースが行われた。

 予選2組の上位35人ずつが決勝へと進出。ゲストの新城幸也(チームヨーロッパカー)や一般サイクリストも走ったパレードランののち、いよいよ最終戦の決勝の火ぶたが切って落とされた。決勝は30周、33kmのレースだ。

エキシビションレースを制したのは地元大分出身の黒枝咲哉(鹿屋体育大学)。兄・士揮(右)のアシストを受けスプリント勝利エキシビションレースを制したのは地元大分出身の黒枝咲哉(鹿屋体育大学)。兄・士揮(右)のアシストを受けスプリント勝利
コーナーを駆け抜ける集団コーナーを駆け抜ける集団
大分駅のすぐ前までコースが迫る大分駅のすぐ前までコースが迫る
この日が現役最後のJプロツアーレースとなった清水都貴(ブリヂストンアンカー)この日が現役最後のJプロツアーレースとなった清水都貴(ブリヂストンアンカー)
予選1組目で途中アタックして単独逃げに持ち込んだ清水。独走ゴールで有終の美を飾った予選1組目で途中アタックして単独逃げに持ち込んだ清水。独走ゴールで有終の美を飾った
新城もパレードラン新城もパレードラン
一般サイクリストや選手らがコースを約15分間パレード一般サイクリストや選手らがコースを約15分間パレード

ブリッツェンが終始集団をコントロール

集団先頭を固めるのは宇都宮ブリッツェン集団先頭を固めるのは宇都宮ブリッツェン

 スタート直後、まずアタックを決めたのは小渡健悟(シエルヴォ奈良ミヤタ-メリダ)。5秒ほどの差を集団に付けるが、2周ほどで吸収。集団の先頭を固めるのは宇都宮ブリッツェンで、チーム全員が先頭に集まり、ハイスピードで集団をコントロールする。

 最初の5周を終えたところで勢い良く飛び出したのは雨澤毅明(那須ブラーゼン)。U23リーダージャージを前日失ったものの、19歳の若手が活きの良い走りを見せる。約5周を単独で逃げ続けたが、ブリッツェンがコントロールし続ける集団に吸収された。

 集団は変わらずブリッツェンが先頭を固めて牽引。5周ほど1つの集団のまま進むが、レース半分を過ぎてにわかに活性化。いくつかアタックが続いたあと、チームUKYOのリカルド・ガルシアと平井栄一が2人で抜け出すことに成功する。

中盤にかけて単独逃げを打った雨澤毅明(那須ブラーゼン)中盤にかけて単独逃げを打った雨澤毅明(那須ブラーゼン)
Uターンからの立ち上がりを加速する集団Uターンからの立ち上がりを加速する集団
単独で逃げる雨澤、ブリッツェンが先頭で追う集団単独で逃げる雨澤、ブリッツェンが先頭で追う集団
連続コーナーを抜けていく集団。先頭はピュアホワイトジャージの堀孝明連続コーナーを抜けていく集団。先頭はピュアホワイトジャージの堀孝明
ブリッツェンの後ろはチームUKYO勢が固めるブリッツェンの後ろはチームUKYO勢が固める
シマノ木村圭祐のアタックから集団が活性化シマノ木村圭祐のアタックから集団が活性化
飛び出したチームUKYOの2人飛び出したチームUKYOの2人

 UKYOの大柄な2人の逃げは強力で、集団に10秒ほどの差を付ける。集団の引くのは相変わらずブリッツェンだが、しびれを切らしたか前日の大分ロードの勝者、ロイック・デリアック(チームJBCF)が集団から追走のアタック。前に追い付くことはならなかったものの、一気に逃げと集団との差が縮まる。

 一方先頭では平井が遅れ、単独となったガルシアがさらにスピードアップ。一度は5秒ほどに縮まったタイム差を、再度10秒以上に押し戻す。残りは5周となり、集団を引くブリッツェンの選手の表情にも、もう余裕はない。逃げと追走の我慢比べは、それでもやはり数の分がある集団が優勢。残り3周でついにガルシアは捕えられた。

追走のアタックを仕掛けるロイック・デリアック追走のアタックを仕掛けるロイック・デリアック
渾身の力を込め逃げ続けるガルシア渾身の力を込め逃げ続けるガルシア
コーナーを駆け抜けるブリッツェンの隊列コーナーを駆け抜けるブリッツェンの隊列
ブリッツェンの選手たちの表情もゆがむブリッツェンの選手たちの表情もゆがむ

 ここまで集団をコントロールし続けてきたブリッツェンは、最後はスプリンターの大久保陣、鈴木譲を先頭で解き放ちたいところ。だがガルシアを追走するのに力を使い、アシスト選手の半分以上がここまでで脱落。何とかトップスピードを維持しながら、アシスト選手が一人、また一人と下がっていく。後半までほぼ一つだった集団も、スピードに耐えられなくなった選手が遅れ、幾つかに分裂している。

ついにガルシアを捕えた集団。残り3周だついにガルシアを捕えた集団。残り3周だ
残り2周。ブリッツェンが先頭を占めるが人数が減っている残り2周。ブリッツェンが先頭を占めるが人数が減っている
残り1周。スプリンターの大久保を阿部‎が牽引。しかし後ろにマトリックスの列車が迫る残り1周。スプリンターの大久保を阿部‎が牽引。しかし後ろにマトリックスの列車が迫る

 いよいよ残り1周、大久保の前を引くチームメートは阿部‎嵩之ただ1人。大久保の後ろにはマトリックスパワータグのスペイン人トリオが陣取る。最終コーナーへの位置取り争いでマトリックスのトレインが大久保の位置を奪うことに成功。絶好のポジションで最終コーナーに突入した。

 最終コーナーから立ち上がってのホームストレート、大きく伸びたのはプラデス兄弟の弟、エドワードだ。後方から鈴木譲が追い込むがまったく届かない。大きなガッツポーズで“エドゥ”が9月の南魚沼ロードに続く、今季Jプロツアー2勝目を挙げた。「最終コーナーまでにできるだけ多くのマトリックスの選手で固めて、そこで一気に突っ込むという作戦だった。その通りにやって勝ってたのでパーフェクト」と語る。来季はスペインのプロチームに復帰することが決まっているという。

ゴールスプリント。エドゥ・プラデスが大きく抜け出るゴールスプリント。エドゥ・プラデスが大きく抜け出る
P1表彰。(左より)2位の鈴木、優勝のエドゥ・プラデス、3位のベンジャ・プラデスP1表彰。(左より)2位の鈴木、優勝のエドゥ・プラデス、3位のベンジャ・プラデス

個人総合はトリビオ連覇、U23総合とチーム総合はブリッツェンの手に

U23最後のシーズンでピュアホワイトジャージを獲得した堀U23最後のシーズンでピュアホワイトジャージを獲得した堀
この日も手堅く走り個人総合2連覇。輪島塗の優勝カップを掲げるトリビオこの日も手堅く走り個人総合2連覇。輪島塗の優勝カップを掲げるトリビオ

 全21戦で行われたJプロツアーは、大分の地で2014シーズンの幕を閉じた。

 年間総合争いでは、首位のトリビオがこの日7位でゴール。2年連続のルビーレッドジャージが確定した。U23のピュアホワイトジャージは堀孝明(宇都宮ブリッツェン)が、前日取り戻したしたジャージを守った。

 チーム総合では、今シーズンのスローガンに「日本一奪還」を掲げていた宇都宮ブリッツェンが公約を果たし、2年ぶりの総合優勝となった。監督就任1年目で大役を果たした清水裕輔監督は「走りもキャラクターも皆いい選手」とチームを讃え、選手らは清水監督をステージ上で胴上げした。

(文・写真 米山一輝)

チーム総合優勝の宇都宮ブリッツェンチーム総合優勝の宇都宮ブリッツェン
清水監督を胴上げ清水監督を胴上げ
E1のレースは内山雅貴(ボンシャンス)が逃げからのスプリントを制して優勝E1のレースは内山雅貴(ボンシャンス)が逃げからのスプリントを制して優勝
E1表彰。E1は次週、幕張でのレースが最終戦となるE1表彰。E1は次週、幕張でのレースが最終戦となる
エリートツアーのリーダージャージ「ネクストイエロージャージ」を守った川田優作(ホンダ栃木)エリートツアーのリーダージャージ「ネクストイエロージャージ」を守った川田優作(ホンダ栃木)

P1決勝(33.0km)
1 エドワード・プラデス(マトリックスパワータグ) 41分13秒
2 鈴木譲(宇都宮ブリッツェン) +0秒
3 ベンジャミン・プラデス(マトリックスパワータグ)
4 ロイック・デリアック(チームJBCF)
5 畑中勇介(シマノレーシング)
6 大久保陣(宇都宮ブリッツェン) +1秒
7 ホセビセンテ・トリビオ(チームUKYO)
8 アイラン・フェルナンデス(マトリックスパワータグ)
9 中村龍太郎(イナーメ信濃山形)
10 入部正太朗(シマノレーシング) +4秒

Jプロツアーリーダー(ルビーレッドジャージ)
ホセビセンテ・トリビオ(チームUKYO)

U23リーダー(ピュアホワイトジャージ)
堀孝明(宇都宮ブリッツェン)

チーム総合優勝
宇都宮ブリッツェン

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