のんびり「押しチャリ」で安全走行にもこだわり自転車とファッションが融合 ヴィンテージバイクも走った「ツイードラン名古屋2014」

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名古屋の街でおしゃれにサイクリング名古屋の街でおしゃれにサイクリング

 スコットランドの毛織物「ツイード」の服を身にまとい、街中を駆け抜ける「ツイードラン名古屋2014」が10月25日、名古屋市内で開催された。前年を超える150人の参加者が、こだわりの自転車とツイードファッション、そして安全な走行で名古屋の街に異国情緒の風を吹かせた。 (レポート 岡田由佳子)

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 ツイードラン名古屋はユナイテッドアローズの栗野宏文氏を事務局長とした「ツイードラン東京」の関連イベント。2回目となる今年は、前年の100人を大幅に上回る150人が参加。女性の参加者も多く、会場はお洒落な紳士、淑女でにぎわった。

 スタート地点となる名古屋テレビ塔の会場では、トライアルライダー岡村周治さんがバイクパフォーマンスを披露し、またスタート前には安全走行のための交通ルール説明が行われた。今回のコースには、安全のために自転車を押して歩く区間があり、その部分はあえて「押しチャリ」と呼ぶことで、参加者に礼儀正しく自転車で移動する重要性を認知させていた。

テレビ塔からスタートテレビ塔からスタート
ツイードの紳士淑女が走るツイードの紳士淑女が走る
若者もツイードで決めて若者もツイードで決めて
150人が参加した「ツイードラン名古屋2014」150人が参加した「ツイードラン名古屋2014」

思わぬヴィンテージバイクに遭遇

 ツイードランの醍醐味は、何と言っても参加者のツイードファッションだが、これに合わせたお洒落な愛車にも注目だ。

新家工業の「ツバメ自転車」新家工業の「ツバメ自転車」
自転車も服装もこだわる小久保出さん(左)と友人の本永亜紀子さん自転車も服装もこだわる小久保出さん(左)と友人の本永亜紀子さん

 今回は“骨董品級”といえる新家工業のツバメ自転車を発見した。オーナーの小久保出(いづる)さんによると、入手したときは錆だらけだったが、自身で丹念にレストアしたという。トップチューブに巻かれているのは、ツバメ自転車の包装紙をきれいにつなぎ合わせてカラーコピーした紙だという。

 「こんなところにも? というところにツバメが飛んでいますが、一番見せたいのはクランク。カバーを外せないんですが、ギアにツバメの形の穴があいてるんです」と小久保さん。新家工業の社員ですら「見たことがない」という貴重なヴィンテージ自転車は、注目の的だった。

この中のギアにもツバメが飛んでいるというこの中のギアにもツバメが飛んでいるという
リムにもツバメの刻印リムにもツバメの刻印
リア泥除けの装飾にはお見事の一言リア泥除けの装飾にはお見事の一言
細部にわたり装飾が施される細部にわたり装飾が施される
シートチューブには誇らしげな新家工業の銘板シートチューブには誇らしげな新家工業の銘板

自作で実現、レトロ自転車

カメラを向けると演出小物のパイプ煙草を取り出し、ポーズをとる五十嵐さんカメラを向けると演出小物のパイプ煙草を取り出し、ポーズをとる五十嵐さん

 注目のもう一台、レトロな相互自転車のオーナーは、スチームパンク研究家の“蒸気夫人”こと五十嵐麻理さんだ。五十嵐さんは「ネオ・ヴィクトリアンスタイルDIYブック」の著者で、スチームパンクのレトロフューチャーな世界観を実現するために、グッズをどんどん手作りしてしまう。今回の自転車の細かい装飾も、自身で作ったものだという。

 「古いアンティークのものが大好き」という五十嵐さん。ファッションや小物もばっちり決まっていて、手持ちのバッグはよく見ると小さなギアの飾りで装飾している。この日は、ベストドレッサー賞に次ぐ、TEAM Bishu(チームビシュ)賞を受賞した。

レトロな世界観をまとう相互自転車レトロな世界観をまとう相互自転車
風除けは五十嵐さんが製作風除けは五十嵐さんが製作
鮮やかなヘッドバッジも自作のエッチング鮮やかなヘッドバッジも自作のエッチング

安全にのんびり楽しく

 コースは名古屋テレビ塔からトヨタ産業技術記念館、名古屋駅前を通り、栄の名古屋パルコに至る約10km。途中、伏見通りでは自転車通行帯を通る箇所もあった。

 名古屋テレビ塔のある久屋大通は人通りも多く、その中をツイード服で移動する参加者の姿は、道行く人々の視線をくぎ付けにした。写真を撮影される人も多かったようだ。またお洒落に関心の高い女性たちも多く参加し、イベントに花を添えていた。

女性のグループも参加女性のグループも参加
伏見通りに設置された自転車通行帯。子供や高齢者が利用する姿も多く見られた伏見通りに設置された自転車通行帯。子供や高齢者が利用する姿も多く見られた

 休憩地点となるトヨタ産業技術記念館には、愛知県豊田市を拠点とするトヨタ自動車の、最初の自動車から各年代を代表するモデルがずらりと展示されていた。ここには外国人の来訪者も多く、ツイード服を着た一行に関心を寄せていた。

 名古屋駅付近は「押しチャリ」で移動。ほかにも通行量が多い場所は、随所に押しチャリゾーンが設定されていた。それでも時間は十分にあり、信号待ちなどで同じグループの参加者同士が談笑し、交流を深めていた。

トヨタ産業技術記念館には歴史を語る貴重な自動車や製造機械などが展示されているトヨタ産業技術記念館には歴史を語る貴重な自動車や製造機械などが展示されている
「押しチャリ」で移動する参加者たち「押しチャリ」で移動する参加者たち

ティーパーティーで表彰

ベストドレッサー賞を受賞した井口信吾さん(右)と栗野宏文氏ベストドレッサー賞を受賞した井口信吾さん(右)と栗野宏文氏

 ランの後は松坂屋名古屋店で、ビュッフェスタイルのティーパーティー。メニューには名古屋名物串カツも登場した。

 ここではベストドレッサー賞など各表彰式を開催。特にお洒落にツイード服を着こなしている人へ贈られるベストドレッサー賞を受賞したのは、三重県から参加した井口信吾さん(63)。受賞の理由は「ツイードをハイセンスに着こなしているだけでなく、今回のマフラーがよく似合っていたから」と、ユナイテッドアローズの栗野氏。井口さんには栗野氏からマフラーが手渡された。

 井口さんは「自転車とツイード服が昔から大好き。(10月19日に開かれた)ツイードウォーク&ライド神戸2014にも参加しました。偶然にも、別の自転車イベントで友人になった方と再会でき、とても楽しかった。来年もぜひ参加したいです」と笑った。

 ツイードラン名古屋は今後も開催予定で、主催者は「イベントを通じて名古屋をお洒落で安全に自転車を楽しめる街にしていきたい」と話している。

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