工具はともだち<59>工具の表面は水分と湿気に弱い 長く使うコツは「ふき取る」「しまう」

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 朝晩の冷え込みとともに、紅葉シーズン到来ですね。先日、イベントで信州にお邪魔しました。紅葉はこれからといった感じでしたが、朝イチの気温は5度以下だったそうです。

 前回まで、工具づくりの工程を4回にわたってご紹介しました。単純な機能の工具ですが、さまざまな加工方法や手順を経て、皆さんのお手元にお届けしていますので、ぜひ大切にお使い下さいね。

面倒でも一手間を

 近年の工具には、環境問題に配慮した加工が施されていますが、数十年前までは銅が使用されていたという歴史もあります。現在のような鏡面仕上げのピカピカした感じとは少し違い、落ち着いたトーンの質感だったそうですが、現在ではそれらの現物を手に入れることができないのが残念ですね。

サイクリストにおすすめの切る工具「コンビネーションプライヤ」サイクリストにおすすめの切る工具「コンビネーションプライヤ」

 ニッケルとクロムを使用したメッキ処理が一般的ですが、切る機能をもつ工具類には、刃物の性能を低下させないように表面処理を施しません。紙を切るハサミなどには、フッ素のコーティングが施されていることもあるようですが。

 ですので、切る工具の性能を維持していただくには、表面処理を施している工具類以上に水分や湿気に注意を払っていただきたいのです。例えば、愛車のメンテナンス中に夕立が降ってきて作業を中断。そのまま放置しておいたら、数日後、大切にしていた工具類が茶色く変色…なんて、想像したくないですよね。

 少し面倒かもしれませんが一手間かけていただき、水に濡れたら布やウエスでふき取り、機械油などを塗布するようにして下さいね。もし錆(さび)が発生してしまったら、真鍮ブラシなどで、錆びた部分を軽く削り取り、機械油を塗布しておけば、長くお使いいただけると思います。ただ、あまりにもひどいようであれば、残念ですが新しいモノに買い替えていただくほうが、皆さんの安全のためにも賢明です。

 そしてもう一つの防止方法。それは、キチンと保管していただくことです。湿気のない部屋の中が保管に最も良い条件ですが、なかなかそのような環境を確保できるわけではないと思います。

冬はメンテナンス

 工具を保管するには、最低限の収納方法を整えることをお薦めします。工具箱や工具バッグに収納するだけで、大切な工具をよい状態で保管することができ、機能の低下を抑えて長くお使いいただけると思います。

 そこで皆さまに朗報です。私たちKTC(京都機械工具)は、多くのサイクリストがオフシーズンとなる冬の時期に、活発に愛車のメンテナンス作業をしていただきたいと考えています。そこで、メンテナンスに使用する工具や、それを収納できる工具ケースを期間限定でお安く提供するキャンペーンを実施しています。

 おすすめは2点。両開きのケースとレザー工具バッグです。製品の詳細は、KTCのスペシャルサイトに掲載。またKTCの会報誌でもご覧いただけます。

 次回からは、愛車のメンテナンス時に締め付けトラブルが発生しないような情報をお届けします。

小池覚(こいけ・さとる)

KTC(京都機械工具)へ入社後、販売企画や商品開発に携わる。学生時代から二輪、四輪が趣味で、整備経験が豊富。自転車は実は始めたばかりだが、工具のプロとして、サイクリストにも整備の“いろは”を伝えることに燃えている。

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