UCIレース優勝、全日本王者、世界選銅メダル…清水都貴、西谷泰治、盛一大が引退を発表 国内ロードレース界で世代交代

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 日本を代表するロードレース選手の1人、宮澤崇史が10月19日のジャパンカップで現役を引退したのに続き、ブリヂストンアンカー サイクリングチームの清水都貴が20日に、また愛三工業レーシングチームの西谷泰治、盛一大もそれぞれ21日に現役引退を発表した。日本のサイクルロードレースシーンを牽引してきた中心選手たちが相次いで第一線を退くことになり、ファンや関係者から惜しむ声が相次いでいる。ロードレース界は一気に世代交代を迫られた格好だ。 (文 米山一輝)

2014ジャパンカップのレース後、互いをたたえ合う清水都貴(左)と西谷泰治<砂田弓弦撮影>2014ジャパンカップのレース後、互いをたたえ合う清水都貴(左)と西谷泰治<砂田弓弦撮影>

引退決意「実は2年前」 清水都貴

2014ジャパンカップに出場した清水都貴<平澤尚威撮影>2014ジャパンカップに出場した清水都貴<平澤尚威撮影>

 清水都貴は20日、自身のFacebookページで、今シーズン限りの引退を表明した。自身最後のレースは11月の「ツール・ド・おきなわ」になるという。

 清水の引退表明のメッセージによると、「実は2年前に引退を決意」していたものの、ファンや関係者に背中を押されて現役生活を引き延ばしてきた。今年は「結果が良くても悪くても今シーズンで引退することを決意」していたという。

 清水は埼玉県出身の32歳。鳩山高校から鹿屋体育大学に進み、ジュニア全日本ロード、U23全日本タイムトライアルなどのタイトルを獲得。近年、学生自転車界のリーダー的存在となった鹿屋体育大を、強豪校へと押し上げる先鞭となったのが清水だった。

今年のロード世界選手権で日本人選手として唯一の完走を果たした清水都貴<砂田弓弦撮影>今年のロード世界選手権で日本人選手として唯一の完走を果たした清水都貴<砂田弓弦撮影>

 大学卒業後はブリヂストンアンカーでプロ入りし、その後は浅田顕監督の新チーム立ち上げに参加。エキップアサダでは2008年にパリ~コレーズ(UCI2.1)で総合優勝を果たすなど、本場ヨーロッパのレースでも結果を残した。

 資金難からエキップアサダがプロチームを解散した後、2010年よりブリヂストンアンカーに復帰し、チームのエースとして活躍。2010年にツール・ド・北海道総合優勝。2011年以降は全日本選手権ロードで3位、3位、2位、4位と、常に優勝まであと一歩の成績が続いていた。

全日本ロードなど多数のタイトルを獲得 西谷泰治

西谷泰治(右端)が、(前列左から)宮澤崇史、鈴木真理、新城幸也らとのスプリントを制し2009年の全日本ロードを制した<砂田弓弦撮影>西谷泰治(右端)が、(前列左から)宮澤崇史、鈴木真理、新城幸也らとのスプリントを制し2009年の全日本ロードを制した<砂田弓弦撮影>

 愛三工業レーシングのエースとして長年活躍してきた西谷泰治は21日。チームの公式サイトで引退を表明。ファンへのメッセージの中で「第一線で戦う能力が年々低下している背景から、今後のレース活動において今まで以上の成果を望めないと判断した」と引退の理由を語った。ジャパンカップは最後の公式戦となったが、第一線の選手として走りきりたいという思いから、事前の発表を避けたという。

 引退レースは10月25日の「ツール・ド・フランスさいたまクリテリウム」となる。西谷は「これまで応援してくださったみなさまへ感謝の気持ちを込めて走りたいと思います」と意気込みを語った。

 西谷は広島県出身の33歳。広島電機大学附属高校(現広島国際学院高校)から日本大学へと進み、当初はトラックレースで頭角を現した。大学4年生の2002年、全日本選手権U23ロードで別府史之(現トレック ファクトリーレーシング)を下し、U23ロード王者に輝いた。

 2003年に愛三工業レーシングでプロ入りし、この年のツール・ド・北海道ではプロローグと第2ステージを制するなど活躍。ツール・ド・北海道では2006年に総合優勝を果たしている。

 全日本選手権では前述のU23王者だけでなく、2009年には地元・広島で開催されたレースで悲願の男子エリート優勝。トラックレースでも4km個人追抜やポイントレースなど中長距離種目において、個人種目だけで7度のチャンピオンに輝いている。

ツアー・オブ・ジャパン2013で、東京ステージ連覇を遂げた西谷泰治<米山一輝撮影>ツアー・オブ・ジャパン2013で、東京ステージ連覇を遂げた西谷泰治<米山一輝撮影>

 近年はチームのアジア戦略により、アジアツアーの国際レースを中心に参戦。2010年にはツール・ド・ランカウイ(UCI2.HC)でスプリント勝利を挙げるなど、ツアーにおける中心選手の1人として活躍した。毎年5月に開催されるツアー・オブ・ジャパンでは、2012年と2013年の2年連続で最終・東京ステージを制し、日本のロードレースファンを熱狂させた。

トラック世界選銅メダルの快挙 盛一大

 西谷と同じく21日に愛三工業レーシングの公式サイトで引退を発表した盛一大は、千葉県出身の32歳。取手第一高校から日本大学に進んだ。大学では西谷の2年後輩にあたる。大学1年生の秋、国体ロードで並み居る強豪を押しのけて優勝を果たすと、その後はロードレースとトラック中長距離種目で国内トップクラスの選手として活躍した。

2014ジャパンカップクリテリウムで、並んで走る盛一大(中央)と西谷泰治2014ジャパンカップクリテリウムで、並んで走る盛一大(中央)と西谷泰治

 大学卒業後は先輩の西谷と同じ愛三工業に進み、スピードと独走力を生かして西谷の勝利を助ける一方、自身も2009年全日本選手権個人タイムトライアルで日本王者に輝くなど、チームの中心選手として活躍した。

2010年のトラック世界選手権スクラッチで銅メダルを獲得した盛一大2010年のトラック世界選手権スクラッチで銅メダルを獲得した盛一大

 またトラックレースの日本代表として、ワールドカップなど国際大会に多数出場。2009年のワールドカップ・コペンハーゲン大会のスクラッチ種目で優勝。同種目では2010年の世界選手権で3位に入り、銅メダルを獲得する快挙を成し遂げている。

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