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日向涼子のサイクリングTalk<9>肉食系女子になってアスリートフードを追求 そして料理も上達したい!

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 私、日向涼子は『肉食系女子』です。「恋愛に積極的」ということではなく、「よく肉を食べる」という意味ですが…。

最近、『肉食系女子』に変貌しました(アスリート料理セミナーにて)最近、『肉食系女子』に変貌しました(アスリート料理セミナーにて)

 ヨガにハマっていた数年前までは、肉をはじめ乳製品、蜂蜜など動物性の食品を一切摂らない「完全菜食主義者」(ヴィーガン)でした。そのせいもあり、ヨガより自転車に時間を費やすようになってからも、自分から積極的に肉を選ぶことはありませんでした。しかし、かかりつけの医師から筋肉量を増やすよう言われたことがきっかけで、肉料理を食べるようになりました。

低血圧を改善し、腹筋が割れた“肉食”生活

 実は私、上が85前後という極端な低血圧でした。特に今年になってからは毎日のようにめまいを起こしていたのですが、「低血圧は重篤な病気を招くわけではない」との理由から研究が進んでいないそうで、適切な薬も少ない状況です。そこで、まずは血液を上に運ぶポンプ役となるふくらはぎの筋肉をつけることが最善とのこと。

 そのために必要なのは、筋力トレーニングと、筋肉を増やす食事です。筋肉といえば、タンパク質。大豆など植物性の食物からタンパク質を摂取することもできますが、アミノ酸スコア(食品中の必須アミノ酸の含有比率を評価するための数値)を考慮すると、当時の私に必要なのは動物性タンパク質だと思いました。

 肉を食べ始めると、最初は慣れない食生活にビックリしたのか、消化不良のような日もありました。しかし、食べる量を少しずつ増やしながら体に慣れさせたおかげで、今では脂が少ないものであれば大抵の肉は美味しく食べられるようになりました。

 また、筋力トレーニングを続けるうちに、見た目にも数値的にも変化が現れると、やる気が出てきます。私の場合、特に腹筋がつきやすいようで、今はおなかの周りがサイズダウンしただけでなく、パンプアップ(トレーニングで筋肉が一時的に膨らんだ状態)した日はうっすら6PACK(6つに割れて見える腹筋)が出てくるので、服の上からおなかを触っては、その感触にニヤリとしています(笑)

 当初の目的だった血圧も、80台から100近くにまで上昇。「極端な低血圧」が「ちょっとした低血圧」にまで改善され、めまいや倦怠感も激減しました。また、髪に艶が出てきたことは驚きでした。

 体質にもよるでしょうが、私には「肉食」が合っていたようです。

肉体改造を支えてくれた「鶏の胸肉」

 この変化は、たった2カ月間でのこと。そして、この2カ月を支えてくれたのが「鶏の胸肉」と言っても過言ではありません。『肉食系女子』というよりは、『鶏の胸肉食系女子』が正しいかもしれませんね。

 鶏の胸肉は、本当に素晴らしい食材です。アスリート食と聞いて、まっさきに思い浮かぶのは「ササミ」かもしれませんが、皮や脂身をしっかり取り除く、または皮なしを購入することで、ササミに近い高タンパク・低脂肪にすることが可能です。

 また、処理の手間を惜しまなければ、グラムあたりの値段は胸肉の方が安く済ませることが出来る上、「イミダゾールジペプチド」が多く含まれている点でも、胸肉に軍配が上がります。イミダゾールジペプチドは、数千kmも飛び続ける渡り鳥や、連続して泳ぎ続けるマグロやカツオなどの筋肉部分に含まれているアミノ酸結合体で、疲労回復に効果があると言われています。

 プロ選手ではない私たちは、限りある時間の中で、いかに密度の濃いトレーニングが出来るか、いかに早く回復をさせるかが重要であり、実際に私自身が短期間で体感できるほどの肉体改造を出来たのは、筋力トレーニングと食事のおかげだと思っています。

 もちろん、鶏の胸肉さえ食べていればいいという訳ではありません。いくら良質なタンパク質でも、摂りすぎれば脂肪となってしまいますし、体内での合成を効率よく促す面ではビタミンも重要な働きをしてくれます。

 また、せっかくの素晴らしい食材も、飽きて食事が苦痛になってしまうことは避けたいので、味つけや調理方法を変えたり、時には胸肉の代わりにカツオを使ってみたり…。それぞれの目的に合った食材を中心に置きつつ、結局はバランスの良い食事が大切なのです。

アスリートフードマイスターとしての活動

アスリートマイスターの公式ウェアを着て、ゴルフ専門チャンネルの番組に出演しましたアスリートマイスターの公式ウェアを着て、ゴルフ専門チャンネルの番組に出演しました

 私は、モデル以外に「アスリートフードマイスター」としての活動もしています。アスリートフードマイスターとは、スポーツを楽しむために、あるいは競技成績を向上させるために、いつ何を食べればいいかといった「スポーツのための食事学」を広める、いわば食の伝道師のような存在です。2年前、プロ野球の田中将大投手の奥様でタレントの里田まいさんが「ジュニア・アスリートフードマイスター」の資格を取得されたことで注目を浴びました。

 彼女のように選手をサポートする側として資格を取得される方も多いですが、私の場合は自分のため。「自転車のレースに生かせれば」と勉強を始めるうちに、ジュニアでは飽き足らなくなり、まだ全国で100名ほどしかいない(2014年8月末現在)上級資格を取得しました。

ゴルフ場での番組撮影風景。ラウンドしてきたゴルファーに、食の解説をしましたゴルフ場での番組撮影風景。ラウンドしてきたゴルファーに、食の解説をしました

 モデルという職業柄、メディアでのお仕事に慣れているせいでしょうか、アスリートフードマイスターとしてメディア出演を求められる機会もあります。先日はゴルフ専門チャンネルの番組で、「強くなるための食事」をテーマごと(飛距離を伸ばす・集中力アップ・疲労回復)に紹介し、解説をさせていただきました。ゴルフに限らず、強くなるためには必要なトレーニングを重ねることが大前提ですが、さらに食事も大切にすれば、パフォーマンスアップに役立つのは間違いありません。

 また、単なるゲン担ぎではなく、理論に基づいた食事を実践することで、「これを食べたから大丈夫!」と心の安定にもつながります。いわゆる「勝負メシ」を持つことは、本番に強くなるために必要だと私は考えます。

運命を感じた「アスリート料理セミナー」へ

 このように、今後はアスリートフードマイスターの資格を生かして、さらに活動の場を広げられたらと考えています。ただ、最新の情報を広めていくためには、資格を持っていても常にアンテナを張りめぐらせ、食の最新情報をキャッチしていく必要があります。

アスリートフードについて学んだ方々が対象の「アスリート料理セミナー」アスリートフードについて学んだ方々が対象の「アスリート料理セミナー」

 そこで、アスリートフードマイスター養成事務局では、活動のバックアップや情報交換の場を作るため、受講生を対象に定期的な講習を開催しています。私は今シーズンの自転車のレースを終え、「シーズンオフは細マッチョを目指そう!」ともくろんでいた時に、事務局から「アスリート料理セミナー」のお知らせがありました。

 テーマはたんぱく質。食材は鶏肉に絞ると紹介されていました。胸肉については先に述べた通りですが、手羽先や手羽元にはコラーゲンが、もも肉には鉄が多く含まれており、それぞれの特性を生かした簡単な調理方法を学ぼうという内容です。

アスリート料理セミナーで実演する田代由紀子さんアスリート料理セミナーで実演する田代由紀子さん

 なんて素晴らしいタイミング!

 また、この話をCyclist編集長にしたところ、講師の田代由紀子さんをご存知とのこと。田代さんはアスリートフードマイスターとして活躍するだけでなく、アクティブ野菜ソムリエでもあり、さらに編集長が言うには、自転車業界にもご縁の深い方だそうです。

 「これは受講するだけではもったいない!」と、さっそくこの連載「サイクリングTalk」として取材を申し込み、一方的に運命を感じた状態で当日を迎えました。

えっ? 鶏ハムがこんなに簡単に…

 実際にお会いした田代さんは、聡明な中にも女性らしい柔らかさを持ち合わせている方で、少女漫画的な表現をすれば、カラー(花)を背負っていそうな清潔感を漂わせていました。私には持ち合わせていない雰囲気だからかでしょうか、ご挨拶させていただいただけでドキドキしてしまいました。

多くの受講者の皆さんと一緒にセミナーを聴講しました多くの受講者の皆さんと一緒にセミナーを聴講しました
聡明で柔らかい田代さんの雰囲気と、興味深い講義に引き込まれていきました聡明で柔らかい田代さんの雰囲気と、興味深い講義に引き込まれていきました

 今回はセミナーが夜の開催だったこともあり、残念ながら田代さんに直接質問する時間はほとんどなかったのですが、自転車選手のサポートをされた経験もあるとのことなので、次は心の準備をして、ゆっくりとお話をうかがいたいと思っています。

セミナー受講者の皆さんに“直撃取材”。アスリートフードを学ぶ目的や意気込みを聞きましたセミナー受講者の皆さんに“直撃取材”。アスリートフードを学ぶ目的や意気込みを聞きました

 セミナー会場の雰囲気はというと、受講者のほとんどが女性でしたが、その中に男性が2名。ご自身で陸上競技をされている方と、サッカーの指導者とのことでした。「鶏ハムを作ったことがある人は?」という田代さんの質問に、おふたりとも手を挙げられた「料理男子」でもありました。

 その鶏ハム。数年前に流行ったので、ご存じの方も多いことでしょう。私も何回か作ったことがありますが、塩抜きに失敗をして、すごーくしょっぱい肉のかたまりになってしまったことが…。肉を鍋に入れてから半日くらいかかる上、保温も難しいんですよね。

鶏ハムの作り方を説明する講師の田代さん。下ごしらえして、保存袋に入れて炊飯器へ…こんなに簡単な方法があったとは!鶏ハムの作り方を説明する講師の田代さん。下ごしらえして、保存袋に入れて炊飯器へ…こんなに簡単な方法があったとは!

 そんな経験から、鶏ハムは3回ほど作ってそれきりになっていましたが、今回教えていただいたのは、塩抜きの必要なし、炊飯器の保温で60分と、簡単すぎて不安になってしまうようなレシピでした(記事の最後で紹介します)。

 にもかかわらず、出来上がった鶏ハムはしっとりと美味しいのです。私は「今までの労力はなんだったんだ!」と、愕然。後日、近所のスーパーで鶏の胸肉が安売りされていた時に、改めて鶏ハムを作ったのは言うまでもありません(しかも大成功!)。

作る側も食べる側もハッピーになれる料理を

 そのほか、「鶏手羽先とさつまいもの黒酢煮」「ささみとキュウリの梅おかか和え」の作り方も教えていただきました。どちらも想像以上に簡単で美味しい!

 「鶏手羽先とさつまいもの黒酢煮」は、ひとり暮らしには食べきるのが難しそうなので作っていませんが、「ささみとキュウリの梅おかか和え」は、調理時間が15分程度で済む上、ササミにまぶした片栗粉の食感がチュルンと心地よく、梅の酸味が食欲を増進させるので大変重宝しています。

鶏ハム(上)、鶏手羽先とさつまいもの黒酢煮(右)、ささみとキュウリの梅おかか和え。どれも簡単で美味しい!鶏ハム(上)、鶏手羽先とさつまいもの黒酢煮(右)、ささみとキュウリの梅おかか和え。どれも簡単で美味しい!
田代由紀子さん(左から3人目)と、セミナーをお手伝いいただいた皆さんと一緒に田代由紀子さん(左から3人目)と、セミナーをお手伝いいただいた皆さんと一緒に

 食事は毎日のこと。そりゃあ、凝った料理を毎日作れたら素敵だけれど、仕事に時間を割かれる身としては、簡単に美味しいものを作ることができればもっと素敵だし、料理が楽しくなりますよね。また、ストイックになりがちなアスリート食とはいえ、作る側も、食べる側もハッピーになれる料理があり得るなんて…それを知ったことも、今回のセミナーの収穫でした。

◇         ◇

お気に入りのエプロンでポーズ! 料理が上手になるためには… お気に入りのエプロンでポーズ! 料理が上手になるためには…

 私は、アスリートフードマイスターのほかに、食生活アドバイザーやフードアナリストの資格も持っていますが、「食べるのが好き!」とは言えても、正直、料理が上手という訳ではありません。自己評価すれば、「まずくはないけれど、特別おいしくもない」といったところでしょうか…?

 何かの記事に「大切な人に料理を作ることが料理上達の道」とありました。例え失敗をしても、次は美味しく食べてもらいたい、と努力を続ければ必ず上達すると。田代さんも、「教わって終わりではなく、帰ってからも作り続けて自分の味にして欲しい」とおっしゃっていました。

 草食系をやめた今、本来の意味での『肉食系女子』になって、まずは「大切な人を作る」ことが、料理上達の近道なのかもしれません(笑)

(日向涼子)

【田代由紀子さん直伝!「鶏ハム」の作り方】

下ごしらえして、保存袋に入れて炊飯器へ…こんなに簡単!

■材料(1枚分)
・鶏むね肉 1枚
・砂糖 小さじ1/2
・塩 小さじ1/2
 
■作り方(調理時間60分)
① 鶏むね肉の両面に数か所フォークで穴を開け、砂糖・塩をすりこみ、保存袋に入れ冷蔵庫で半日漬け込む
② 炊飯器に①(袋ごと)と熱湯を入れ、60分間保温する
③ ②を摂り出し氷水で急冷し、好みの厚さにスライスする

日向 涼子 日向 涼子(ひなた・りょうこ)

企業広告を中心に活動するモデル。食への関心が高く、アスリートフードマイスター・食生活アドバイザー・フードアナリストの資格を持つ。2010年よりロードバイクに親しみ、ヒルクライム大会やロードレース、サイクリングイベントへ多数出場。自転車雑誌「ファンライド」で『銀輪レディの素』を連載中。ブログ『自転車でシャンパンファイトへの道』( http://ameblo.jp/champagne-hinata/ )

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