イタリア籍のプロコンチネンタルチームへクネゴはキャプテンに就任 来季新体制は「NIPPO・ヴィーニファンティーニ・デローザ」

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 世界トップレベルのロードレース選手、ダミアーノ・クネゴ(イタリア、ランプレ・メリダ)が来季に移籍するヴィーニファンティーニ・NIPPO・デローザは、日本時間10月3日夜、プレスリリースでクネゴの加入を正式発表した。すでに10月2日、クネゴと2年契約を交わしており、新チームのキャプテンとして迎え入れる。また、来季はチーム名が「NIPPO・ヴィーニファンティーニ・デローザ」に変わり、UCI(国際自転車競技連合)の第2カテゴリーとなるプロコンチネンタルチームとしてイタリア籍で登録。新体制でグローバルに活動していく方針だ。

正式契約を終えた(右から)ダミアーノ・クネゴ、ファルネーゼヴィーニ社のヴァンレンティーノ・ショッティCEO、ステファノ・ジュリアーニ監督(写真はチーム提供)正式契約を終えた(右から)ダミアーノ・クネゴ、ファルネーゼヴィーニ社のヴァンレンティーノ・ショッティCEO、ステファノ・ジュリアーニ監督(写真はチーム提供)

「大きなチャレンジでキャリアを重ねていきたい」とクネゴ

ダミアーノ・クネゴ(2013年撮影)ダミアーノ・クネゴ(2013年撮影)

 クネゴはチームの公式発表の中で、「新しいチームのもと、新たな役割をもってレース活動をしたいと思い、2年契約という形を選んだ。これまでの経験を若い選手に伝えたり、自分の可能性を再発見することができ、またそれが勝利に繋がるといいと思う。さらに大きなチャレンジをもって、キャリアを重ねていきたい」とコメントした。

 チームはクネゴに対し、ブエルタ・ア・エスパーニャ開催期間中の9月にアプローチし、移籍が実現したという。チーム関係者はCyclistの取材に対し、「ダミアーノはチームリーダーを担うキャプテンを務める。ワンデー、ステージのどちらのタイプのレースでも主役になるだろうし、チーム若手選手たちに多くを教える役割を担うことになる」と期待した。クネゴを選んだ背景には、メーンスポンサーが日本企業のNIPPOであることを考慮し、日本のサイクルロードレースシーンで注目度を上げる狙いもあるという。

チームは新体制へ バッソの弟も加入

 チームはこれまで、UCIの第3カテゴリーとなる「コンチネンタルチーム」として日本籍で登録、活動してきたが、来季のプロコンチネンタルチーム登録にあたって新体制を構築する。チーム関係者は「すべての登録手続きを終え、進捗は90%。UCIの公式承認を待っている」としている。

 メーンスポンサーは、今季に引き続き、イタリアのアブルッツォ州にあるワインメーカー「フェルネーゼヴィーニ」と、日本の道路舗装分野の最大手企業「NIPPO」。また、チームバイクはイタリア老舗ブランド「デローザ」が引き続き供給する。

ダミアーノ・クネゴ(2012年撮影)ダミアーノ・クネゴ(2012年撮影)

 チーム監督は、若手育成に定評のあるステファノ・ジュリアーニ氏ら複数のイタリア人と大門宏・現ゼネラルマネージャー(GM)が務める。また新GMには、ヨーロッパの自転車界に精通し、マーケティングも得意とするフランチェスコ・ペロージ氏が就任する。

 選手は総勢16名ほどが所属する予定で、現在契約を進めているところだ。今季、プロアマ通算17勝挙げたスプリンターのニコラス・マリー二と、クライマーのジャコーモ・ベルラートが、イタリアの若手チーム「ザルフ・フィオル」から移籍。また、今年のツール・ド・フランスで総合優勝したヴィンチェンツォ・ニバリの弟、アントニオ・ニバリら、若いイタリア人選手3人も加入が決まっているという。一方、大門宏・現GMの“若手日本人選手の育成”という活動理念は、新チームも引き継ぎぐ方針で、「有望な日本人選手も加入する」としている。

 ■大門宏・現GMはチームのプレスリリースで、来季に向けて次のような考えを示した
 
「現在のコンチネンタルチームの体制では、良い条件でレースへの招待を得ることが不可能なため、運営上の限界をすごく感じていた。来季、新体制でステップアップすることで、若い日本人選手にとってもふさわしい(主にUCI 1クラスのレース)、より多くの世界各国のレースに出場できることになるので、強化活動により弾みが付くことを期待したい」
 
「コンチネンタルからプロコンチネンタルに“昇格”という見方が一般的に多いかと思うが、ただカテゴリーが変わるだけではない。チームの所在地は日本からイタリアに移行し、GMもマーケティング重視のイタリア人が就く。全くの“新生チーム”と認識してもらいたい。 昨今、レース開催地のグローバル化も進み、たとえスポンサーの一翼が日本企業であっても、それとチームの拠点や国籍は関係ない。また、チーム体制の変化が日本人選手を走らせる環境に影響することはないと思っている」
 
「チーム名は新しくNIPPO・ヴィーニファンティーニ・デローザと、“NIPPO”が前に配置されることになるが、それはファルネーゼヴィーニ社の社長の好意を受け入れた結果。ファルネーゼヴィーニ社としては、日本の企業との提携をよりアピールしながら、アジアマーケティングでの販路拡大にも期待している。もちろん株式会社NIPPOとしても将来を見据え、グローバル化に向けてすでにリサーチを開始している。来季、チームがさらに知名度の高い世界各国のレースを転戦することで、世界市場の反応をうかがう良い機会だと思っている」
 
「クネゴは確かに選手としてのクオリティが高いだけでなく、日本でも本国同様に悪いイメージのない素晴らしい選手だが、かと言ってあからさまに日本のレースで走らせることは考えていない。あくまでも本人のコンディションならびに、レースに参加するライバルチームのレベル、日本人選手も含めた所属選手とのバランスも考えてスケジュールを組むことが、本来チームのあるべき姿勢だと考えている。少なくともはっきり言っておきたいことは、現状の日本のUCIレースにおいて、彼を勝たせる布陣で臨むことは考えにくい」
 
「株式会社NIPPOは、今後も変わらぬ方針で、日本人選手やスタッフ、自転車競技環境の向上をサポートしていく。クネゴの加入はトップ選手の心構えを学ぶうえで、日本人選手だけでなく、チームが長年続けてきている日本人スタッフの育成にも大きく貢献してくれると願っている」

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