「自転車に乗らないように」は非常識求められるのはクルマへの抑制 新潟・加茂市長に小林成基・自転車活用研究会理事長が反論

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「自転車活用推進研究会」の小林成基理事長「自転車活用推進研究会」の小林成基理事長

 新潟県加茂市の小池清彦市長が、市内の小中学生と保護者に対し、「自転車の事故をなくすため、自転車になるべく乗らないように」とする文書を配付した問題で、自転車を活用した街づくりや交通政策の提言に取り組んでいる特定非営利活動法人「自転車活用推進研究会」の小林成基理事長は2日、産経デジタル「Cyclist」に「小池市長の発想は非常識」などとする反論を寄稿した。

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 新潟県加茂市の小池清彦市長が配付した文書の「自転車」を「歩行者」に置き換えるとどうなるか? 事故にあわないようにする一番の方策は出歩かないこと、になってしまう。この論理の破綻こそ、市長が配付した文書が根本的におかしいことを物語っている。

 小池市長の脳にこびりついているのは、クルマが絶対中心の社会。つまり、小池市長は典型的な「クルマ脳」ということだ。

 しかし警察などの統計によると、時速30km以上で街の中を走るクルマの事故は致死率が跳ね上がる。世界中で、人や自転車とクルマが交錯する道ではクルマへの対策がとられている。その現実を知ったうえで物事を考えなければいけない。

 交通事故防止で本当に求められているのは、クルマの抑制をどこまでやるか。そこに行政の手腕が問われ、各地の自治体が工夫と努力を重ねている。それなのに、加茂市のトップが「自転車の事故を完全になくするための一番の方策は、なるべく自転車に乗らないようにすること」という発想をすることは非常識だ。

 もう一つ指摘しておきたいのは、子どもたちを家の中へ閉じ込めるような施策をとってはいけない。子どもは街の中で伸び伸びと育てるべきで、そのようなまちづくりや交通政策を目指さなければならない。子どもに家でゲームばかりさせるようでは、この国が滅びてしまう。

 今回、小池市長が小中学生に自転車に乗らないよう呼びかける文書を正式に配付したことは、無責任を通り越し、本当に悲しい出来事だ。

(自転車活用推進研究会理事長 小林成基)

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