普及に広域連携カギ東京五輪へ広がる自転車シェアリング 10月から千代田、港区で本格運用

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 東京五輪・パラリンピックへ向け、自転車を共同利用する新しい公共交通「自転車シェアリング」の実証実験が、東京都の江東、港、千代田の各区で広がっている。無人のポートから自転車を自由に借り、別のポートに返却できる手軽さだが、課題は区をまたいでの利用。広域連携へ、都の手腕が期待されている。(産経新聞地方部 牛田久美)

需要は十分

自由に借りて、返却できる自転車のポート。10月から区内全域でスタートするのを前に無料で体験できる =千代田区九段南の区役所前自由に借りて、返却できる自転車のポート。10月から区内全域でスタートするのを前に無料で体験できる =千代田区九段南の区役所前

 千代田区と港区は10月1日から、自転車シェアリングを本格スタートする。都内では江東、港両区が平成24年度に実証実験を実施。江東区は現在も台場、有明など臨海部で期間を延長しながら、都内最大規模の30カ所、300台で運用している。

 港区の実証実験では、自分の自転車を品川駅の駐輪場(月1800円)に預けるより、ポートが近くにあればシェアリング(月1千円で何回でも利用可、1回30分まで無料)の方が安いとあって、5カ月間に550人が5498回利用。通勤通学や顧客回りなどに活用された。

 武井雅昭区長は「区内のホテル客室数は、23区最多の約1万8千室。東京五輪までに、観光客の利用も増やしたい」と意気込む。

 千代田区は、区内全域で展開するのが特徴。石川雅己区長は「公共施設だけでなく、民有地もポートを備えてほしい。仕事や観光で1日300万人が区内を往来し、普及を確信している」と力を込めた。

ポートの場所がない

 普及が進む自転車シェアリングだが、課題は「さまざまな行政機関の壁」と各区担当者は口をそろえる。現在は区単位の運営のため、他区で返却できない。

 台数増加も容易でない。道路へのポート設置は、国道、都道、区道により管轄が異なる。高層ビル近くのオープンスペースへの設置は、都の規制緩和が必要となる場合がある。導入を検討中の中央区は「ポートの設置場所がない」(区環境政策課)と頭を悩ませる。

 このほか、自転車専用道路の整備、自転車への広告登載など、権限の調整が必要な分野は多岐にわたる。

 千代田区の石川区長は「一つ一つ壁を破れば隣接区と進むという思いでボタンをかけた」と語る。

 先行導入した江東区の山崎孝明区長は「利用者にはとても好評だ。舛添要一知事も専用道路を東京五輪までに倍にしたいとのことなので、環境に優しく、健康に良いシステムを広めたい」と話している。

産経新聞・東京版より)

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