ブエルタ・ア・エスパーニャ2014 第17ステージいよいよ最終週に突入、デゲンコルプが集団スプリントを制し4勝目 総合上位陣は変動なし

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 ブエルタ・ア・エスパーニャは10日、第17ステージが行われ、ジョン・デゲンコルプ(ドイツ、チーム ジャイアント・シマノ)が集団スプリントを制して今大会4勝目を挙げた。総合上位陣の順位やタイム差に変動はなく、アルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ)がマイヨロホを守っている。

今大会4勝目を飾ったジョン・デゲンコルプ(ドイツ、チーム ジャイアント・シマノ)今大会4勝目を飾ったジョン・デゲンコルプ(ドイツ、チーム ジャイアント・シマノ)

 前日の2度目の休息日から明け、今年のブエルタも最終週へと突入。残すはあと5ステージだ。第17ステージはオルティゲイラからア・コルーニに至る190.7kmで、コースプロフィールにカテゴリー山岳が設定されない平坦ステージ。海沿いを走るため、風や細かなアップダウンがあるものの、レースはスプリンターに圧倒的有利。また純粋スプリンターにとっては、今大会で勝利を期待できる最後のステージでもある。

 この日、リゴベルト・ウラン(コロンビア、オメガファルマ・クイックステップ)が出走せずリタイア。気管支炎を患い前ステージで大きく遅れ、総合6位から16位にまで一気に後退しており、3週目を前に無念の撤退となった。

ゴール後、汗が目に入って顔をしかめるニコラス・マース(ベルギー、オメガファルマ・クイックステップ)ゴール後、汗が目に入って顔をしかめるニコラス・マース(ベルギー、オメガファルマ・クイックステップ)

 レースはスタート直後からのアタック合戦が約30分続いた後、5人の逃げグループが形成された。ボブ・ユンゲルス(ルクセンブルク、トレック ファクトリーレーシング)、ローハン・デニス(オーストラリア、BMC レーシングチーム)、ダニエル・テクレハイマノットギルマジオン(エリトリア、MTN・クベカ)、エリア・ファヴィッリ(イタリア、ランプレ・メリダ)、リュイスギジェルモ・マス(スペイン、カハルラル・セグロス RGA)からなる逃げは、まずユンゲルスとデニスが先行し、ここに残る3人が加わった。

 メーン集団はここまでスプリント3勝を挙げているデゲンコルプ擁するジャイアント・シマノに加え、第3ステージを制したマイケル・マシューズ(オーストラリア)擁するオリカ・グリーンエッジ、前のスプリントステージで2位に入ったトム・ボーネン(ベルギー)率いるオメガファルマ・クイックステップがコントロールに加わる。逃げとのタイム差はさほど許容されず、最大でも4分弱にとどまった。

 残り50kmから徐々にメーン集団は追走を開始。逃げグループもペースを上げる中、マスが脱落し、テクレハイマノットギルマジオンも苦しそうな様子を見せる。おおよそ10kmで1分を縮める教科書通りの追走で、残り10kmを前にタイム差は1分を割り込んだ。

 海沿いの道路の、細かいカーブとアップダウンの連続を、先頭グループはトップスピードで駆け抜けていく。逃げ切りを狙ってのアタックもかかり、デニス、ユンゲルスの波状攻撃で、テクレハイマノットギルマジオンが脱落。先頭は3人となる。

リーダーの座をキープするコンタドールリーダーの座をキープするコンタドール

 差が1分を切ったことで、集団からは先頭へのブリッジを狙ってジョアン・ルボン(フランス、エフデジ ポワン エフエル)とギヨーム・ルヴァルレ(フランス、コフィディス ソリュシオンクレディ)が飛び出すが、これは失敗に終わる。総合上位の選手も集団前方に付け、コンタドールはほぼ先頭の5番手付近に、クリストファー・フルーム(イギリス、チーム スカイ)もそのすぐ後ろに位置する。

 残り5kmからしばらく海岸線の石畳区間を通過し、残り3kmでタイム差はわずかに6秒。先頭3人のすぐ後ろに集団が迫るが、ユンゲルスが必死の形相でペダルを踏み続けて粘りを見せる。しかし残り2kmを過ぎてユンゲルスは力尽き、そこからさらに粘ったデニスとファヴィッリも残り1kmを切ったところで吸収された。

 逃げを吸収した集団は、もうスプリント勝負の最終段階。一瞬の牽制状態が生まれペースが緩んだが、ロベルト・フェラーリ(イタリア、ランプレ・メリダ)を引き連れたフィリッポ・ポッツァート(イタリア)が横から一気に先頭に躍り出て、戦いの火ぶたが切って落とされた。

メーン集団の最後尾でゴールしたアレッサンドロ・デマルキ(イタリア、キャノンデール)メーン集団の最後尾でゴールしたアレッサンドロ・デマルキ(イタリア、キャノンデール)

 フェラーリが先頭に出るが、緑のポイント賞ジャージに身を包むデゲンコルプが加速すると、これを一気にパスして先頭に立った。後ろに付けるマシューズが並びかけようとするが及ばず、デゲンコルプがそのまま先頭でゴールして両手を挙げた。2位にはマシューズ、3位にはファビアン・カンチェッラーラ(スイス、トレック ファクトリーレーシング)が入った。デゲンコルプは5勝を挙げた2012年ブエルタに次ぐ、ステージ4勝目を飾った。

 残り2km付近でメーン集団が分裂したものの、総合上位陣は全員、約40人の先頭集団内でゴール。コンタドールは首位を守り、上位陣の順位やタイム差にも変動は起こらなかった。

 翌第18ステージは、ア・エストラーダからモン・カストローベ・メイスに至る157kmで行われる。全体的には平坦基調だが、終盤に2級カテゴリー山岳が連続し、最後は標高500mを一気に上ってからのゴールとなる。ステージ後半は悪天候が予想されており、疲労の蓄積した選手たちには油断のできないレースになりそうだ。

(文 米山一輝/写真 砂田弓弦)

第17ステージ結果
1 ジョン・デゲンコルプ(ドイツ、チーム ジャイアント・シマノ) 4時間26分7秒
2 マイケル・マシューズ(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ) +0秒
3 ファビアン・カンチェッラーラ(スイス、トレック ファクトリーレーシング) +0秒
4 ジャスパー・ストゥイヴェン(ベルギー、トレック ファクトリーレーシング) +0秒
5 ロベルト・フェラーリ(イタリア、ランプレ・メリダ) +0秒
6 コルド・フェルナンデス(スペイン、ガーミン・シャープ) +0秒
7 ジョフレ・スープ(フランス、エフデジ ポワン エフエル) +0秒
8 ダニーロ・ウィス(スイス、BMC レーシングチーム) +0秒
9 ダミアーノ・カルーゾ(イタリア、キャノンデール) +0秒
10 ビセンテ・レイネス(スペイン、イアム サイクリング) +0秒

個人総合(マイヨロホ)
1 アルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ) 67時間51分7秒
2 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター チーム) +1分36秒
3 クリストファー・フルーム(イギリス、チーム スカイ) +1分39秒
4 ホアキン・ロドリゲス(スペイン、チーム カチューシャ) +2分29秒
5 ファビオ・アール(イタリア、アスタナ プロチーム) +3分38秒
6 ダニエル・マーティン(アイルランド、ガーミン・シャープ) +6分17秒
7 ロベルト・ヘーシンク(オランダ、ベルキン プロサイクリングチーム) +6分43秒
8 サムエル・サンチェス(スペイン、BMC レーシングチーム) +6分55秒
9 ワレン・バルギル(フランス、チーム ジャイアント・シマノ) +8分37秒
10 ダミアーノ・カルーゾ(イタリア、キャノンデール) +9分10秒

ポイント賞(プントス)
1 ジョン・デゲンコルプ(ドイツ、チーム ジャイアント・シマノ) 149 pts
2 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター チーム) 114 pts
3 アルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ) 108 pts

山岳賞(モンターニャ)
1 ルイスレオン・サンチェス(スペイン、カハルラル・セグロス RGA) 53 pts
2 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター チーム) 30 pts
3 アルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ) 23 pts

複合賞(コンビナーダ)
1 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター チーム) 6 pts
2 アルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ) 7 pts
3 クリストファー・フルーム(イギリス、チーム スカイ) 17 pts

チーム総合
1 チーム カチューシャ 203時間30分47秒
2 モビスター チーム +14分12秒
3 ティンコフ・サクソ +30分24秒

敢闘賞
ボブ・ユンゲルス(ルクセンブルク、トレック ファクトリーレーシング)

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