集めたゴミは50袋以上河川敷の隠れたゴミを大量収集 「グッド・チャリズム宣言プロジェクト」が荒川でマナーアップ活動

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草むらを踏み分けながら入っていくと、そこには…草むらを踏み分けながら入っていくと、そこには…

 膨大な数のペットボトル、石油製品の廃材や空き瓶・空き缶、さらにはテレビのブラウン管やランドセル、怪しいたくさんの注射器…拾っても拾っても、まだまだゴミは何層にも重なって溜まっている。わずか30分ほどで回収したのは、大ゴミ袋で57袋、さらに粗大ゴミ13個―。自転車の交通ルール遵守やマナー向上を呼びかける団体「グッド・チャリズム宣言プロジェクト」は8月24日、定例の啓発チラシ配布に加えて、「NPO荒川クリーンエイド」の皆さんと共に、荒川河川敷での本格的なゴミ拾いに取り組んだ。

(レポート:グッド・チャリズム宣言プロジェクト理事 瀬戸圭祐)

葛西臨海公園で、スタート前にブリーフィング。いつもと違うゴミ拾いの説明に真剣に聞き入る葛西臨海公園で、スタート前にブリーフィング。いつもと違うゴミ拾いの説明に真剣に聞き入る
出発前に記念撮影出発前に記念撮影
猛暑の中、女性陣の日焼け対策は万全猛暑の中、女性陣の日焼け対策は万全

荒川右岸堤防から、葛西臨海公園の観覧車を遠望荒川右岸堤防から、葛西臨海公園の観覧車を遠望
清砂大橋を渡り河川敷道路へ出る陸橋、自転車は降りて通行がルール清砂大橋を渡り河川敷道路へ出る陸橋、自転車は降りて通行がルール
木根橋を渡って左岸に戻り、葛飾ハープ橋を見上げながら南下する。木根橋を渡って左岸に戻り、葛飾ハープ橋を見上げながら南下する。

 まずは葛西臨海公園に集合して、現地までサイクリングで移動。朝9:00にスタートし、7~8人ずつ3つの班に分かれて、熱い南風を背に受けながら荒川を快適に北上した。

 今回、ごみ拾いの場となった荒川左岸、葛飾区木根川橋下流付近には午前10時頃に到着。荒川クリーンエイドの皆さんと合流した。この場所は、荒川を走るサイクリストにとっては身近だが、公共交通機関でのアクセスが難しく、ゴミ拾いが手薄になっていたのだという。

 参加者は作業服と長靴に着替え、ゴミ拾いのレクチャーを受けたのちに、案内されて葦の草原をかき分けながら進んでいく。その先には…目の前に現れた光景を見た瞬間、驚きで言葉が出なかった。大量のゴミが積み重なっていたのだ。

作業用に長袖長ズボンに軍手をして、ゴミ拾いの準備作業用に長袖長ズボンに軍手をして、ゴミ拾いの準備
荒川クリーンエイドの皆さんより、ゴミ拾い注意事項を聞く。熱中症にはくれぐれも注意!荒川クリーンエイドの皆さんより、ゴミ拾い注意事項を聞く。熱中症にはくれぐれも注意!
葦の草原の中に突如として現れる、ゴミ溜まり場葦の草原の中に突如として現れる、ゴミ溜まり場
早速ゴミ拾い開始するも、膨大な量に唖然早速ゴミ拾い開始するも、膨大な量に唖然
拾っても拾っても、際限なく出てくるゴミ、ゴミ、ゴミ…拾っても拾っても、際限なく出てくるゴミ、ゴミ、ゴミ…
葦の草原の奥深くまでゴミが堆積している葦の草原の奥深くまでゴミが堆積している
一杯に詰まったゴミ袋が、どんどん積み上がる一杯に詰まったゴミ袋が、どんどん積み上がる

 荒川河川敷の随所で見かける草むらの中の、わずか6畳ほどの狭いスペースに、これでもかとばかりに堆積するゴミ、ゴミ、ゴミ…。一番目につくのはペットボトルだが、他にも缶、瓶、パンやお菓子の包装袋、カップ麺のカップなど、様々なゴミであふれていた。

 PCモニターなど、明らかに不法投棄されたと思しき廃棄物もあるが、多くは日常の中で排出されるちょっとした生活ゴミだった。ゴミ箱に捨てる、もしくは持ち帰るというわずかな手間を惜しんだ何百人、何千人もの「無精」が生み出したものに違いない。

 作業は、ゴミを探して拾うのではなく、ただ目の前にあるごみを分別して袋に分けていくだけ…。30人ほどが人海戦術で対応したが、積み重なったゴミの層は終わりが見えなかった。

 参加者は活動終了後のアンケートに、様々な感想を記した。

 「話に聞くのと、実際にゴミを拾うのでは、まったく違う」

 「川にあるゴミというよりは、台所のゴミがそのままここにあるという感じ」

 「リサイクル可能なペットボトルがゴミとして放置されることで、リサイクル・ロスと環境破壊という二重のマイナスを生んでいる」

拾ったデータを記録し、アンケートに答える拾ったデータを記録し、アンケートに答える
45Lのゴミ袋57杯、粗大ごみも13個が30分で回収された45Lのゴミ袋57杯、粗大ごみも13個が30分で回収された

 そして誰もが共通して驚いたのは、ゴミの量が予想よりもはるかに多かったことだ。

 これらのゴミは、現場に捨てられたというよりは、上流から台風や大雨によって流されて、ここに溜まったものだそうだ。ただ、ゴミを放置すれば、水質汚染や生態系への影響も深刻になっていく。

 荒川クリーンエイドのメンバーは、「一人ひとりが生活の中で、ちょっとした気遣いをみせることで、このようなゴミはなくなるはず」と話していたが…。

 私たち人間が「これくらいなら構わない」「自分だけなら問題ないだろう」と気軽に犯してしまうルール違反やマナー違反が、積もり積もってこんなに恐ろしい事態を招いてしまう。荒川だけでなく、全国の河川に当てはまる問題だ。そんなことを考えるいい機会となった。

集めたゴミの前で記念撮影、良い汗を流した集めたゴミの前で記念撮影、良い汗を流した
こんな装備で参加した仲間もこんな装備で参加した仲間も

 ひとつ嬉しかったことは、通りすがりのランナーがわれわれの活動に賛同し、飛び入りでゴミ拾いに参加してくれたことだ。そんな意識をひとりでも多くの方が持つことができたら、荒川だけでなく、様々なフィールドが気持ちよくなっていくに違いない。

 ゴミ拾いの後は、いくつかの班に別れ、岩淵水門や足立区都市農業公園(みはらし茶屋)など人びとが集まる場所で、行き交うサイクリストにマナーアップチラシを配布。啓発活動を行いながら荒川を北上するサイクリングを楽しんだ。厳しい残暑もあってサイクリストはいつもより少なかったが、ゴミ拾いの後はとても清々しい気持ちになって、マナーアップを呼びかける事ができた。

 そのまま彩湖まで走り、さらにチラシを配って解散。猛暑の中、とっても気持ちのいい汗を流すことができた。

南風に押されて、荒川左岸を北上する快適なサイクリング南風に押されて、荒川左岸を北上する快適なサイクリング
休憩中や行きかうサイクリストにマナーアップのチラシで啓発活動休憩中や行きかうサイクリストにマナーアップのチラシで啓発活動

参考:特定非営利活動法人荒川クリーンエイド・フォーラム

荒川のゴミ拾いを通じて、自然環境の回復を図るとともに、荒川に集って思いを寄せる人々の交流を作り続けている団体。ゴミ拾い活動と並行して、回収したゴミの種類や数の調査・分析にも取り組んでいる。調査を通じてゴミの発生原因を学び、最終的には荒川をはじめとする自然環境にゴミが行き着くことがないような社会を作りたい―そんな気づきを、参加者一人ひとりが得られるような活動を続けている。
http://www.cleanaid.jp/

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