ブエルタ・ア・エスパーニャ2014 第8ステージブアニがスプリントに競り勝ち今大会2勝目 キンタナは横風での集団分裂でヒヤリ

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 ブエルタ・ア・エスパーニャ第8ステージが30日に行われ、集団スプリントを制したナセル・ブアニ(フランス、エフデジ ポワン エフエル)が今大会2度目のステージ優勝を飾った。終盤の横風区間でナイロアレクサンデル・キンタナ(コロンピア、モビスター チーム)ら総合上位の数人が一時的に遅れたものの、なんとか合流し同タイムでゴール。総合首位の座はアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター チーム)がキープしている。

今大会2勝目を挙げたナセル・ブアニ今大会2勝目を挙げたナセル・ブアニ

 バエーサからアルバセーテまでの207kmで行われた今大会最長のステージは、序盤に細かい起伏があるだけで山岳が1つもない平坦なコース。ほぼ一直線のルートなので単純なコースレイアウトだが、終盤の開けた道路は横風区間となるため、気を緩めると大きくタイムを失いかねないステージだ。

 スタート直後にエリア・ファヴィッリ(イタリア、ランプレ・メリダ)とフランシスコハビエル・アラメンディア(スペイン、カハルラル・セグロス RGA)がアタックすると、2人の逃げはあっさりと容認された。メーン集団は、このステージの優勝候補であるポイント賞首位のジョン・デゲンコルプ(ドイツ)を擁するチーム ジャイアント・シマノが主にコントロールし、これにブアニの勝利を狙うエフデジも加わった。逃げとのタイム差は最大で7分ほど開いたが、比較的早い段階で差は縮まっていった。

サイン攻めにあう前日のステージ優勝者、アレッサンドロ・デマルキサイン攻めにあう前日のステージ優勝者、アレッサンドロ・デマルキ
逃げたエリア・ファヴィッリ(左)とフランシスコハビエル・アラメンディア逃げたエリア・ファヴィッリ(左)とフランシスコハビエル・アラメンディア

 127km、154km地点のスプリントポイントはともにファヴィッリが1位で通過した。メーン集団では、1つ目はデゲンコルプが3位に入ってポイントを加算し、2つ目はセルジオ・パウリーニョ(ポルトガル、ティンコフ・サクソ)が3位通過した。

 メーン集団は残り40kmで逃げの2人を吸収すると、ここからチーム スカイ、ティンコフ・サクソ、モビスター チームといった総合系のチームが前方に陣取り始めた。そして残り30kmからスカイがスピードアップ。これにファビアン・カンチェッラーラ(スイス、トレック ファクトリーレーシング)、トム・ボーネン(ベルギー、オメガファルマ・クイックステップ)、ダニエーレ・ベンナーティ(イタリア、ティンコフ・サクソ)ら独走力のある選手たちが続き、集団を分断させる動きが活発化した。集団は3つに分かれたが、先頭集団には総合上位陣のほかブアニ、デゲンコルプらスプリンターが残っていた。

どこにいっても人垣ができるアルベルト・コンタドールどこにいっても人垣ができるアルベルト・コンタドール

 残り20kmを切るとスカイが再びペースを上げ、先頭集団のさらなる分断を図った。ティンコフ・サクソはエースのアルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ)のためにベンナーティが強力に牽引し、カデル・エヴァンス(オーストラリア)らのBMC レーシングチームもこの動きに加わったことで、第1グループが2つに割れた。これによってステージ優勝を狙うデゲンコルブ、総合トップ10ではキンタナ、ファビオ・アール(イタリア、アスタナ プロチーム)、ワレン・バルギル(フランス、チーム ジャイアント・シマノ)らがちぎられ、15秒ほどの差が広がった。

 デゲンコルプを先頭集団に戻したいジャイアント・シマノの牽引で、キンタナらのグループがなんとか合流。この時点で、ゴールまで5kmに迫っていた。集団内にはデゲンコルプ、ブアニ、ボーネン、マイケル・マシューズ(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)らスプリンターがそろっている。

 残り500m、集団先頭ではオメガファルマ・クイックステップのリードアウトが加速し、ボーネンはスプリントに備える体勢。後方からはデゲンコルプが追い上げボーネンに迫るが、その動きを利用して上がってきたブアニが先手を取った。このスプリントに対しボーネンは出遅れ、先頭集団に追いつくために足を使っていたデゲンコルプも届かず。唯一、ブアニに食い下がったのは、ボーネンをマークしていたマシューズ。ブアニの圧倒的な加速で一度は離されながらもスリップストリームに入り、一気に追い上げた。しかしブアニは、ゴール直前でマシューズに体を寄せながらなんとか追撃をかわし切った。

チームメートと勝利を喜ぶナセル・ブアニ(右)チームメートと勝利を喜ぶナセル・ブアニ(右)

 ブアニにとっては第2ステージに続いての今大会2勝目。第6ステージで2位に入った際には、デゲンコルプに進路を妨害されたとして抗議したが判定は覆らず。今回は自身が体を寄せての勝利となったが、ペナルティの対象とはならなかった。総合首位のバルベルデらトップ10の選手たちは同タイムでのゴールとなり、順位に変動はなかった。

 休息日前にあたる第9ステージは、カルボネーラス・デ・グアダサオーンからアラモーン バルデリナーレスまでの185kmで行われる、難関頂上ゴール。終盤の2級山岳を下ると、残り8kmから始まる平均勾配6.6%、最大勾配8.5%の1級山岳が待ち受ける。

(文 平澤尚威/写真 砂田弓弦)

第8ステージ結果
1 ナセル・ブアニ(フランス、エフデジ ポワン エフエル) 4時間29分0秒
2 マイケル・マシューズ(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ) +0秒
3 ペテル・サガン(スロバキア、キャノンデール) +0秒
4 ジョン・デゲンコルプ(ドイツ、チーム ジャイアント・シマノ) +0秒
5 グレゴリー・ヘンダーソン(ニュージーランド、ロット・ベリソル) +0秒
6 ロベルト・ヴァーグナー(ドイツ、ベルキン プロサイクリングチーム) +0秒
7 クリスティアン・スバラーリ(イタリア、MTN・クベカ) +0秒
8 ロベルト・フェラーリ(イタリア、ランプレ・メリダ) +0秒
9 トム・ボーネン(ベルギー、オメガファルマ・クイックステップ) +0秒
10 ジャスパー・ストゥイヴェン(ベルギー、トレック ファクトリーレーシング) +0秒

個人総合(マイヨロホ)
1 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター チーム) 31時間21分20秒
2 ナイロアレクサンデル・キンタナ(コロンピア、モビスター チーム) +15秒
3 アルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ) +18秒
4 クリストファー・フルーム(イギリス、チーム スカイ) +20秒
5 ヨアンエステバン・チャベス(コロンビア、オリカ・グリーンエッジ) +41秒
6 ホアキン・ロドリゲス(スペイン、チーム カチューシャ) +45秒
7 ロベルト・ヘーシンク(オランダ、ベルキン プロサイクリングチーム) +55秒
8 ファビオ・アール(イタリア、アスタナ プロチーム) +58秒
9 ワレン・バルギル(フランス、チーム ジャイアント・シマノ) +1分2秒
10 ウィルコ・ケルデルマン(オランダ、ベルキン プロサイクリングチーム) +1分6秒

ポイント賞(プントス)
1 ジョン・デゲンコルプ(ドイツ、チーム ジャイアント・シマノ) 87 pts
2 ナセル・ブアニ(フランス、エフデジ ポワン エフエル) 74 pts
3 マイケル・マシューズ(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ) 71 pts

山岳賞(モンターニャ)
1 リュイスギジェルモ・マス(スペイン、カハルラル・セグロス RGA) 18 pts
2 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター チーム) 10 pts
3 ジェローム・クザン(フランス、チーム ヨーロッパカー) 10 pts

複合賞(コンビナーダ)
1 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター チーム) 10 pts

チーム総合
1 ベルキン プロサイクリングチーム 93時間37分53秒
2 モビスター チーム +45秒
3 チーム カチューシャ +2分28秒

敢闘賞
フランシスコハビエル・アラメンディア(スペイン、カハルラル・セグロス RGA)

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