ブエルタ・ア・エスパーニャ2014 第6ステージ今大会最初の頂上ゴールをバルベルデが制する フルーム、コンタドールも好調をアピール

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 ブエルタ・ア・エスパーニャは28日、第6ステージがベナルマデナからラ・スビアに至る167.1kmで行われ、ゴール前でアタックを成功させたアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター チーム)がステージ優勝を挙げた。同時に、総合首位の証であるマイヨロホを奪還。第3ステージ以来のリーダージャージに袖を通した。

区間優勝を飾ったバルベルデ。リーダーの座に返り咲いた区間優勝を飾ったバルベルデ。リーダーの座に返り咲いた

 大会開幕以来、スペイン南部のアンダルシア州をめぐるステージが続き、選手たちは暑さとの戦いを強いられているが、ここでいよいよ超級山岳ステージが登場。スタート後しばらくは海岸線を走り、中盤から内陸部へと進路を変える。2級、3級と山岳ポイントを通過すると、今大会最初の頂上ゴールへ。その間、2度の中間スプリントポイントを通過する。

この日でリーダーの座を失ったマシューズこの日でリーダーの座を失ったマシューズ

 このステージ最大にして最高の舞台となるのは、シエラネバダ山脈西の玄関口であるクンブレス・ベルデス峠。ラスト4.6kmで高低差760mを一気に上る平均勾配7.8%、最大勾配12.78%の急坂の先に、頂上の街ラ・スビアが待ち受ける。前日まではスプリンターが主役となることが多かったが、このステージからは総合優勝候補たちが動きを見せる。

 スタート直後から数選手が逃げを試み、その中には今大会鳴りを潜めているペテル・サガン(スロバキア、キャノンデール)も含まれていたが、これはプロトンが容認せず。前日の第5ステージで1人逃げを敢行したピム・リヒトハルト(オランダ、ロット・ベリソル)と、山岳賞のモンターニャを着用するリュイスギジェルモ・マス(スペイン、カハルラル・セグロス RGA)の2人がレースをリードした。

 マスは狙い通り2級、3級の山岳ポイントを獲得。山岳賞争いでのリードを広げた。一方のメーン集団では、ガーミン・シャープを中心に追撃態勢を整える。最大で14分あった差は、残り25kmで5分にまで縮小。

 残り15kmを迎えると、リーダーチームのオリカ・グリーンエッジが集団のペースアップを担う。ヨアンエステバン・チャベス(コロンビア、オリカ・グリーンエッジ)の総合順位を見据え、マイヨロホのマシューズも牽引に加わる。

 レースは佳境へ。ラストの急坂を前に、エースを前方に送り込みたいチームによるポジション争いが激化。オリカ・グリーンエッジのほか、チーム スカイ、チーム カチューシャ、モビスター チームなどがトレインを形成して好位置をキープする。

 そしてクンブレス・ベルデス峠へ。上りが始まると、逃げていた2人のうちリヒトハルトがアタック。マスも食い下がったが、残り4kmのアーチを通過すると同時にリヒトハルトが独走を開始した。その後方では、クリストフ・ルメヴェル(フランス、コフィディス ソリュシオンクレディ)がメーン集団から抜け出し、単独でリヒトハルトを追う。しかし、勢いはメーン集団が勝っており、残り3kmでリヒトハルト、ルメヴェルともに吸収された。なお、健闘したリヒトハルトは2日連続の敢闘賞を獲得した。

先頭集団から遅れたウラン先頭集団から遅れたウラン

 残り2.5kmではジョージ・ベネット(ニュージーランド、キャノンデール)がアタックするも失敗。集団の先頭にバルベルデが立つと、力尽きた選手たちが次々に脱落する。有力視されていたダニエル・マーティン(アイルランド、ガーミン・シャープ)、ウィルコ・ケルデルマン(オランダ、ベルキン プロサイクリングチーム)、サムエル・サンチェス(スペイン、BMC レーシングチーム)らも集団から遅れてしまった。

 先頭集団は10人ほどに絞られた状態でラスト1kmのフラムルージュを通過。依然バルベルデが引き続ける。各選手が勝負を前に、ポジションを整え始めた。すると、残り700mで満を持してアタックしたのはホアキン・ロドリゲス(スペイン、チーム カチューシャ)。得意の急坂で勝利を狙うが、バルベルデが余裕を持って反応。少し遅れてクリストファー・フルーム(イギリス、チーム スカイ)、ナイロアレクサンデル・キンタナ(コロンビア、モビスター チーム)、アルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ)も続く。

 再びまとまった5選手だが、残り200mでバルベルデがアタック。一気に差を開くと、そのままゴールへ一直線。両手を広げて歓喜のフィニッシュを迎えた。フルームとコンタドールも粘りを見せ、バルベルデと同タイムでゴールした。

区間2位となり、総合で4位に位置するフルーム区間2位となり、総合で4位に位置するフルーム

 4位ロドリゲス、5位キンタナと続いたが、上位3選手とはそれぞれ8秒、12秒のタイム差が付いており、今後のステージでこの差がどのように影響すれるかも注目される。

 第1ステージのチームTTを制し、続く第2ステージ後にマイヨロホを着たバルベルデ。第3ステージでチームメートの落車に巻き込まれ手放したリーダージャージを、再び手にすることとなった。もう1人のチームリーダーとしてキンタナが控えるが、ひとまずはこのジャージのキープに集中することとなりそうだ。

 第7ステージは、ブエルタ初登場のアレンディーンからアルカウデーテまでの165.4km。序盤以外は細かいアップダウンの連続となるコースだ。前半に2級、後半に3級山岳が控える。その3級山岳の上り途中でアルカウデーテのゴール地点を1度通過する。ゴール付近は4%ほどの上りとなっている。逃げ向きのステージとされているが、もつれた展開となれば、総合上位陣を含めた上りスプリントでのステージ優勝争いとなる可能性も秘めている。

(文 福光俊介/写真 砂田弓弦・Vuelta)

第6ステージ結果
1 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター チーム) 4時間35分27秒
2 クリストファー・フルーム(イギリス、チーム スカイ) +0秒
3 アルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ) +0秒
4 ホアキン・ロドリゲス(スペイン、チーム カチューシャ) +8秒
5 ナイロアレクサンデル・キンタナ(コロンピア、モビスター チーム) +12秒
6 ファビオ・アール(イタリア、アスタナ プロチーム) +18秒
7 ヨアンエステバン・チャベス(コロンビア、オリカ・グリーンエッジ) +25秒
8 ダニエル・ナバロ(スペイン、コフィディス ソリュシオンクレディ) +25秒
9 ミケル・ニエベ(スペイン、チーム スカイ) +32秒
10 ロベルト・ヘーシンク(オランダ、ベルキン プロサイクリングチーム) +33秒

個人総合(マイヨロホ)
1 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター チーム) 22時間48分8秒
2 ナイロアレクサンデル・キンタナ(コロンピア、モビスター チーム) +15秒
3 アルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ) +18秒
4 クリストファー・フルーム(イギリス、チーム スカイ) +22秒
5 ヨアンエステバン・チャベス(コロンビア、オリカ・グリーンエッジ) +41秒
6 ホアキン・ロドリゲス(スペイン、チーム カチューシャ) +45秒
7 ロベルト・ヘーシンク(オランダ、ベルキン プロサイクリングチーム) +55秒
8 ファビオ・アール(イタリア、アスタナ プロチーム) +58秒
9 ワレン・バルギル(フランス、チーム ジャイアント・シマノ) +1分2秒
10 ウィルコ・ケルデルマン(オランダ、ベルキン プロサイクリングチーム) +1分6秒

ポイント賞(プントス)
1 ジョン・デゲンコルプ(ドイツ、チーム ジャイアント・シマノ) 72 pts
2 マイケル・マシューズ(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ) 50 pts
3 ナセル・ブアニ(フランス、エフデジ ポワン エフエル) 49 pts

山岳賞(モンターニャ)
1 リュイスギジェルモ・マス(スペイン、カハルラル・セグロス RGA) 18 pts
2 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター チーム) 10 pts
3 ジェローム・クザン(フランス、チーム ヨーロッパカー) 10 pts

複合賞(コンビナーダ)
1 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター チーム) 13 pts
2 クリストファー・フルーム(イギリス、チーム スカイ) 16 pts
3 ホアキン・ロドリゲス(スペイン、チーム カチューシャ) 24 pts

チーム総合
1 ベルキン プロサイクリングチーム 67時間58分17秒
2 モビスター チーム +45秒
3 チーム カチューシャ +2分28秒

敢闘賞
ピム・リヒトハルト(オランダ、ロット・ベリソル)

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