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子育て満点バイク in アジア<8>常識を変える至れり尽くせりの自転車アドベンチャー・ツアー シンガポールで説明会に参加

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シャングリラアドベンチャーでのレンタルバイクとトラックシャングリラアドベンチャーでのレンタルバイクとトラック

 2014年3月からシンガポールで暮らすことが決まった時に、私がまず調べたのは自転車事情でした。日本では一般社団法人コグウェイを立ち上げ、代表として自転車ツアーやイベントを企画してきました。シンガポールでもそんなことができないかなぁと思いながら探していたところ、見つけたのが「Shangrila Adventure」(シャングリラアドベンチャー)です。

秘境に出会えるツーリング

ミャンマーの寺院とお祈りをする人々ミャンマーの寺院とお祈りをする人々

 シャングリラアドベンチャーは、主にミャンマー、中国、チベットでの自転車ツアーを主催している希少な会社です。ホームページの秘境めいた写真を見て大興奮! 「シンガポールに行ったらきっとここの社長に会おう」と心に決めていました。

 そんな私にチャンスが訪れました。シャングリラアドベンチャーが、5月に催行したチベットツアーのスライドショーをお披露目する説明会を開くというではありませんか。会場は、わが家から20kmほど離れた場所。今回も子どもたちはお留守番で、自転車を飛ばして行ってきました。

 会場にはすでに10人近くが集まっていて、入っていくと主催者で同社社長のアルビン・ロウさん(Alvin Low)から「Hi!」というさわやかな挨拶をもらいました。ロウ社長は、こんがり焼けていていかにも「アウトドア好きのサイクリスト」という感じです。間もなくスライドショーが始まりました。

ほぼ全員が完走できるフルサポートのツアー

ミャンマーのシャングリラアドベンチャーに参加したサイクリストたち(2013年10月)ミャンマーのシャングリラアドベンチャーに参加したサイクリストたち(2013年10月)

 2009年に私がシルクロードを走っていた道中にも、「これからチベットのラサへ行く」というサイクリスト何人かに出会いました。彼らはみんな荷物満載で“ザ・自転車旅”という感じでした。しかし、シャングリラアドベンチャーはフルサポート。荷物はすべてサポートトラックで運び、希望者はいつでもマイクロバスに乗って移動することができる上、バイクをメンテナンスするメカニックも帯同しています。さらにレンタサイクルがあるので手ぶらで行けるというのです。

シャングリラアドベンチャーでのサポートバスシャングリラアドベンチャーでのサポートバス
シャングリラアドベンチャーでのごちそうシャングリラアドベンチャーでのごちそう

 スタート地点のラサは標高3000m超、そこから5200mの地点まで6日間ほど上りが続くという行程は一見ハードですが、到着後ラサで高度順応のための準備期間を設け、その後の一日の走行距離を30~70kmに設定するなど無理のないスケジュールでした。加えて、いつでも自転車を降りてバスに乗れるというではないですか。そんな安心感も働いてか、参加者のほぼ全員が完走できるのだそうです。

ミャンマー・インレー湖の夕景ミャンマー・インレー湖の夕景

 ツアーで泊まるホテルは広く清潔で、シャワーはお湯も出てさらにインターネットも使えるとのこと。ベースキャンプでのテント泊が1日だけあるようですが、カラフルな内装でとても楽しそうに見えました。

 ミャンマーの北部、インレー湖やバガンを走るツアーもイチ押しだそうです。スライドショーでは、沿道で子どもたちが手を振り、牛と一緒に走るのどかな田舎道や、煌びやかな寺院で祈りをささげる人々の姿が印象的でした。ホテルはカジュアルなものから5つ星まであり、もちろんフルサポートがつきます。私も新婚旅行でミャンマーへ行ったことがありますが、今度は自転車で走りたいと考えています。

 それまで自転車旅行と言ったら「汗だく、泥だらけ、大荷物、体力勝負!」といった過酷な旅をイメージしていたので、シャングリラアドベンチャーの説明会で見聞きしたことは予想外でした。むしろ、至れり尽くせりの旅。そういえば、私が代表を務めるコグウェイで主催している「四国ディスカバリーライド」も、どちらかというとこちら寄りでした(笑)。

社長と意気投合 女性・ファミリーライドを新企画へ

スライドショーでシャングリラアドベンチャーの説明をするアルビン・ロウ社長スライドショーでシャングリラアドベンチャーの説明をするアルビン・ロウ社長

 この日の説明会は、次男の授乳時間の都合もあり(シンデレラのように)そそくさと会場を後にしました。翌週、改めてロウ社長に会いに行ってじっくり話したところ、お互いがやっていることとこれからやりたいことがとても近いことがわかり、意気投合しました。

 その中で、ロウ社長は「シンガポールでは男性ライダーが多く、週末のライドイベントに女性を取り込むのは難しい」ということを話してくれました。確かに、以前参加したライドでも女性は私のほかにもう1人だけで、あとはサイクルジャージに身を固めた男性ばかりでしたし、ほかのグループのライドに参加しているメンバーを見ても、やはり男性が中心。特に初心者の女性にはハードルが高いと感じています。

 そこでロウ社長とともに私がオーガナイザーとなり、男性はサポート役にまわった女性中心のライドや、レンタサイクルを用意して家族で参加できるファミリーライドを企画しようということになりました。

 自転車は自然や人との距離が近く、さらに旅をしているとたくさんの出会いや発見があります。身体を動かし、おいしいご飯を食べ、気持ちのいいベッドで眠る最高の幸せ。さらに仲間が一緒だとより楽しい旅になります。もっとたくさんの人に、旅のひとつの手段として自転車が選ばれるよう、こういうツアーが増えていったらいいなぁと思います。

山田美緒山田美緒(やまだ・みお)

サイクリストとして世界中を旅した経験から一般社団法人コグウェイを設立し、「四国ディスカバリーライド」「コグウェイin台湾」などを主催。著書に、アフリカ大陸縦断記をまとめた『マンゴーと丸坊主』、女性サイクリストたちとの旅や交流の体験記『満点バイク』がある。2014年3月よりシンガポール在住。ブログ「満点バイク」を掲載。

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