ブエルタ・ア・エスパーニャ2014 第3ステージハードな上りゴールをマシューズが制す 総合エースたちを破りマイヨロホを奪取

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 ブエルタ・ア・エスパーニャは25日、カディスからアルコス・デ・ラ・フロンテーラまでの198kmで第3ステージが行われ、上りゴールでマイケル・マシューズ(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)がステージ優勝を飾った。ボーナスタイム10秒を獲得したマシューズは総合首位に浮上。今年のジロ・デ・イタリアで6日間着用したマリアローザに続き、マイヨロホにも袖を通すこととなった。

第3ステージを制したマイケル・マシューズ第3ステージを制したマイケル・マシューズ
空母の上で、ジェット戦闘機の横に立つアルベルト・コンタドール空母の上で、ジェット戦闘機の横に立つアルベルト・コンタドール

 沿岸部のカディスから内陸に向かうこの日、スタートの地に選ばれたのはスペイン海軍の強襲揚陸艦「フアン・カルロス1世」だった。選手たちはスタート前に航空ショーを楽しみ、艦内をまわるなど、めったにない機会を堪能。マイヨロホのアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター チーム)は、戦闘機の操縦席に座りご満悦の表情だった。この日のスタート地点は艦内に設けられ、選手たちはどこかワクワクとした表情をたたえながら出発していった。

 パレード走行後に正式スタートが切られると、間もなくダニーロ・ウィス(スイス、BMC レーシングチーム)、リュイスギジェルモ・マス(スペイン、カハルラル・セグロス RGA)、ジェローム・クザン(フランス、チーム ヨーロッパカー)、ジョナタン・フュモー(スイス、イアム サイクリング)、ジャック・イャンスファンレンスブルフ(南アフリカ、MTN・クベカ)の5人による逃げが成立。メーン集団はマシューズで勝利を狙うオリカ・グリーンエッジが主にコントロールした。

ジェット機の横に並んだオメガファルマ・クイックステップの選手たちジェット機の横に並んだオメガファルマ・クイックステップの選手たち

 3級山岳が4つ設定されたこのステージ、逃げ集団では山岳賞争いが繰り広げられた。前半2つはクザンが、後半の2つは逃げ集団から単独で飛び出したマスが1位で通過。2人は同ポイントで並んだが、総合成績で上位に位置するマスがこの日の山岳賞を獲得した。

 4つ目の山岳の下りで逃げはメーン集団に吸収され、単独で先頭を走っていたマスも残り25kmで捕まった。メーン集団のコントロールは変わらずオリカ・グリーンエッジが中心だ。途中、リーダーチームのモビスターの選手たちが落車する場面があったが、リタイアなどの大事には至らなかった。

 勝負どころとなる残り2kmからの上りが近づいてくると、チーム ジャイアント・シマノやチーム カチューシャがトレインを組んで勝負に出る姿勢を見せた。そして上りにさしかかるとカチューシャが一気にスピードアップ。残り1kmを切って先頭に立ったジャンパオロ・カルーゾ(イタリア、チーム カチューシャ)は、さらにアタックして2番手以降を引き離した。

1日でリーダーの座を失ったアレハンドロ・バルベルデ1日でリーダーの座を失ったアレハンドロ・バルベルデ

 決まったかに思えたカルーゾのアタックだったが、後続もクリストファー・フルーム(イギリス、チーム スカイ)を先頭に追い上げていった。そのフルームがスピードを緩めるなか、短い上りゴールを得意とするダニエル・マーティン(アイルランド、ガーミン・シャープ)は全力で踏み続けた。マシューズはマーティンの後ろにぴったりとマーク。そしてマーティン、マシューズはゴール150m手前でカルーゾを捉え一騎打ちに。最後はスプリント力に勝るマシューズが余裕をもって差しきり、ステージ優勝を挙げた。

総合首位に浮上し、マイヨロホを着用したマイケル・マシューズ総合首位に浮上し、マイヨロホを着用したマイケル・マシューズ

 マシューズにとっては昨年のステージ2勝に続くブエルタ通算3勝目。自身初めてのマイヨロホに袖を通した。ジロ・デ・イタリアで6日間着用したマリアローザに続き、今年2つ目のグランツールのリーダージャージ獲得となった。最後の上りこそ単騎での勝負となったが、ライバルたちの動きを見ながらの冷静に対処し、序盤から集団をコントロールしてきたチームの働きに報いた。

 この日のゴールは、頂上ゴールに分類されていないわりにかなりハード、という“スペインらしい”上りだった。40人を超える集団でのゴールとなったが、中切れが起こったため、バルベルデら数人の総合エースが7秒のタイムを失っている。

 続く第4ステージは、マイレーナ・デ・アルコールからコルドバまでの164.7kmで行われる。平坦基調のコースで、終盤に3級山岳、そして残り約34km地点からは2級山岳へ突入する。上りきったあとの細かいアップダウンや下りが勝負を分けるポイントとなりそうだ。

(文 平澤尚威/写真 砂田弓弦)

第3ステージ結果
1 マイケル・マシューズ(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ) 5時間12分14秒
2 ダニエル・マーティン(アイルランド、ガーミン・シャープ) +0秒
3 ホアキン・ロドリゲス(スペイン、チーム カチューシャ) +0秒
4 ウィルコ・ケルデルマン(オランダ、ベルキン プロサイクリングチーム) +0秒
5 ポール・マルテンス(ドイツ、ベルキン プロサイクリングチーム) +0秒
6 カデル・エヴァンス(オーストラリア、BMC レーシングチーム) +0秒
7 ロイド・モンドリー(フランス、アージェードゥーゼール ラモンディアル) +0秒
8 ナセル・ブアニ(フランス、エフデジ ポワン エフエル) +0秒
9 ダニエル・モレノ(スペイン、チーム カチューシャ) +0秒
10 クリストファー・フルーム(イギリス、チーム スカイ) +0秒

個人総合(マイヨロホ)
1 マイケル・マシューズ(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ) 9時間27分53秒
2 ナイロアレクサンデル・キンタナ(コロンピア、モビスター チーム) +4秒
3 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター チーム) +11秒
4 リゴベルト・ウラン(コロンビア、オメガファルマ・クイックステップ) +15秒
5 ダミアーノ・カルーゾ(イタリア、キャノンデール) +17秒
6 ヨアンエステバン・チャベス(コロンビア、オリカ・グリーンエッジ) +17秒
7 ジョージ・ベネット(ニュージーランド、キャノンデール) +20秒
8 ジュリアン・アレドンド(コロンビア、トレック ファクトリーレーシング) +20秒
9 アイマル・スベルディア(スペイン、トレック ファクトリーレーシング) +20秒
10 ジャンルーカ・ブランビッラ(イタリア、オメガファルマ・クイックステップ) +22秒

ポイント賞(プントス)
1 ナセル・ブアニ(フランス、エフデジ ポワン エフエル) 33 pts
2 マイケル・マシューズ(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ) 29 pts
3 ダニエル・マーティン(アイルランド、ガーミン・シャープ) 20 pts

山岳賞(モンターニャ)
1 リュイスギジェルモ・マス(スペイン、カハルラル・セグロス RGA) 9 pts
2 ジェローム・クザン(フランス、チーム ヨーロッパカー) 9 pts
3 ダニーロ・ウィス(スイス、BMC レーシングチーム) 6 pts

複合賞(コンビナーダ)
1 リュイスギジェルモ・マス(スペイン、カハルラル・セグロス RGA) 114 pts

チーム総合
1 ベルキン プロサイクリングチーム 27時間55分44秒
2 BMC レーシングチーム +9秒
3 チーム スカイ +22秒

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