ブエルタ・ア・エスパーニャ2014 第1ステージチームTTはモビスター勝利、カストロビエホがマイヨロホ獲得 3週間の戦いがスタート

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 69回目を迎えるブエルタ・ア・エスパーニャが8月23日、スペイン南部アンダルシア州のヘレス・デ・ラ・フロンテーラで開幕した。第1ステージは12.6kmのチームタイムトライアルで争われ、地元期待のモビスター チームが優勝した。総合首位の証であるレッドジャージ、マイヨロホはモビスター チーム内最上位でゴールしたホナタン・カストロビエホ(スペイン)の手に渡った。

初日のチームタイムトライアルを制したのは、地元スペインのモビスター チーム初日のチームタイムトライアルを制したのは、地元スペインのモビスター チーム

 今大回は平坦ステージが5、山岳ステージが13、チームTTステージが1、個人TTステージが2という構成。スペイン本土を反時計回りに進み、最初に北上した後は大西洋に向かって西へと進むルートとなっている。例年、最終ステージは首都マドリードで迎えたが、今回は同国北西部のガリシア州サンティアゴ・デ・コンポステーラを目指し、3239.9kmを走破する。

 ブエルタ開幕を目前にした22日、前回総合優勝のクリストファー・ホーナー(アメリカ、ランプレ・メリダ)の欠場が決定。ツール・ド・フランス期間中に患った気管支炎の回復が思わしくないため治療薬を服用したところ、アンチ・ドーピング任意団体MPCCの定めるコルチゾン値を下回ってしまい、ルールに基づいてレース出場が許可されなかった。

サムエル・サンチェス、エヴァンス、ジルベールらを擁するBMCレーシングは9位サムエル・サンチェス、エヴァンス、ジルベールらを擁するBMCレーシングは9位

 また、レースに向けた試走中の落車トラブルも続出。今大会の総合優勝候補最右翼とも言われるクリストファー・フルーム(イギリス、チーム スカイ)が21日に落車したほか、第1ステージのチームTT直前には、トレック ファクトリーレーシングの大半のライダーが落車するアクシデントが発生した。この日のレースはほぼフラットではあるものの、石畳とラウンドアバウトの多いテクニカルなレイアウトで、慎重さが求められた。

 レースは、グランツール初出場のMTN・クベカを皮切りに、4分間隔でスタートを切っていった。この日のステージは各チームの顔見せの意味合いもあり、距離が短く大差はつきにくいが、エースを守りながらゴールを目指していく必要がある。タイムはチーム内5番手の選手のものが有効となり、6番手以降の選手の個人成績は、5番手とのタイム差で計算される。

TTを得意とするオリカ・グリーンエッジが好タイムTTを得意とするオリカ・グリーンエッジが好タイム

 MTN・クベカの出したタイムは14分42秒。これを最初に上回ったのは、4番出走のチーム ジャイアント・シマノだった。トップタイムを13秒上回る14分29秒をマーク。続いて、チームTTを得意とするオリカ・グリーンエッジが14分20秒とタイムを更新してきた。途中、隊列が乱れるシーンもあったが、ミスをしっかりとカバーした。

 その直後、キャノンデールが勢いよくゴール地点へと進んできた。最後までペースが緩むことはなく、オリカ・グリーンエッジのタイムを1秒更新。以降、これを上回るチームがなかなか現れない。

好タイムで暫定トップに立ったキャノンデール好タイムで暫定トップに立ったキャノンデール

 終盤には有力チームが次々とスタート。まず、フルーム擁するチーム スカイに注目が集まったが、前半からペースが上がらず、14分40秒と不発。続いてゴールに向かってきたオメガファルマ・クイックステップもあと一歩及ばず、14分24秒に終わる。ツールでの落車負傷を乗り越えスタートラインに就いた、アルベルト・コンタドール(スペイン)が引っ張ったティンコフ・サクソは14分32秒でゴールへ。いずれもキャノンデールのタイムに届かなかった。

 残すはモビスター チームのみ。6.5kmの中間計測ポイントでは、キャノンデールから5秒遅れだったが、後半にペースアップ。そして、メンバー9人全員が隊列を崩すことなくゴールへと飛び込んできた。止まった時計は14分13秒。最後はトップタイムを確信した選手がゴール前でガッツポーズを見せるほど、チームにとっては会心の走りとなった。

モビスター チームが最終発走でトップタイムを叩き出したモビスター チームが最終発走でトップタイムを叩き出した

 マイヨロホは優勝チームの最上位者へ。先頭でゴールしたカストロビエホが第2ステージではマイヨロホを着用することとなった。モビスター チームは、2年前のこの大会でも第1ステージのチームTTを制しており、このときに先頭でゴールしたのもカストロビエホだった。自身2度目のマイヨロホ獲得だ。

今年のブエルタのマイヨロホに、最初に袖を通したのはカストロヴィエホ今年のブエルタのマイヨロホに、最初に袖を通したのはカストロヴィエホ

 全チームが約1分の間にひしめく僅差の争いとなった第1ステージ。総合争いを見据える選手たちにとっても、ライバルとの差はまだ大きくはない。

 24日の第2ステージはアルへシラスからサン・フェルナンドまでの174.4km。スタート早々3級山岳の上りへ。まずは10.2kmの山岳ポイントを目指し、序盤からハイペースの展開が予想される。中盤に細かいアップダウンこそあるものの、おおむねフラットなレイアウト。スプリントでのステージ優勝争いになると見られるが、ゴールを目前にして運河を渡るホセ・レオン・デ・カランサ橋やテクニカルなコーナーの連続など、選手を苦しめるポイントがいくつか現れる。海からの風なども計算に入れながら、各チームがポジション争いを展開することになりそうだ。

(文 福光俊介/写真 砂田弓弦)

第1ステージ結果
1 モビスター チーム 14分13秒
2 キャノンデール +6秒
3 オリカ・グリーンエッジ +6秒
4 トレック ファクトリーレーシング +9秒
5 オメガファルマ・クイックステップ +11秒
6 チーム ジャイアント・シマノ +16秒
7 ティンコフ・サクソ +19秒
8 ベルキン プロサイクリングチーム +19秒
9 BMCレーシングチーム +21秒
10 ランプレ・メリダ +25秒
11 チーム スカイ +27秒
12 MTN・クベカ +29秒
13 アスタナ プロチーム +30秒
14 ロット・ベリソル +30秒
15 アージェードゥーゼール ラモンディアル +33秒
16 チーム カチューシャ +38秒
17 イアム サイクリング +40秒
18 ガーミン シャープ +41秒
19 エフデジ ポワン エフエル +45秒
20 カハルラル・セグロスRGA +48秒
21 コフィディス ソリュシオンクレディ +51秒
22 チーム ヨーロッパカー +1分3秒

個人総合(マイヨロホ)
1 ホナタン・カストロビエホ(スペイン、モビスター チーム) 14分13秒
2 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター チーム) +0秒
3 アンドレイ・アマドール(コスタリカ、モビスター チーム) +0秒
4 イマノル・エルビティ(スペイン、モビスター チーム) +0秒
5 ハビエル・モレノ(スペイン、モビスター チーム) +0秒
6 ナイロアレクサンデル・キンタナ(コロンビア、モビスター チーム)+0秒
7 ゴルカ・イザギレ(スペイン、モビスター チーム) +0秒
8 アドリアーノ・マローリ(イタリア、モビスター チーム) +4秒
9 ホセ・エラダ(スペイン、モビスター チーム) +6秒
10 ダミアーノ・カルーゾ(イタリア、キャノンデール) +6秒

チーム総合
1 モビスター チーム 14分13秒
2 キャノンデール +6秒
3 オリカ・グリーンエッジ +6秒

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