ブエルタ・ア・エスパーニャ2012山岳の見せ場が連続 「ブエルタ・ア・エスパーニャ」8月18日開幕、土井雪広は2年連続出場

  • 一覧

 世界3大ステージレース(グランツール)の1つ「ブエルタ・ア・エスパーニャ」が8月18日に開幕する。22チーム、計198人のレーサーたちが、9月9日までの全21ステージ・3288.8kmに挑み、栄光の総合リーダージャージ「マイヨ・ロホ」を争う。日本の土井雪広(チームアルゴス・シマノ)も2年連続のブエルタ出場が決定。エースのアシストだけでなく、アタックやエスケープ、ステージ優勝に絡めるかどうかが注目される。レースの模様は「J SPORTS」で全ステージ生中継される。

選手たちを厳しい山岳が待ち受ける選手たちを厳しい山岳が待ち受ける

“最強”コンタドールに挑む気鋭のフルーム

 ブエルタは「ツール・ド・フランス」「ジロ・デ・イタリア」と並んでグランツールと呼ばれる世界最大規模の自転車レース。そこで総合優勝や山岳賞、ポイント賞を獲得することは、ロードレース選手にとって最大級の勲章となるほか、各ステージの優勝者にも大きな称賛が送られる。

エネコ・ツアー2012に出場したアルベルト・コンタドール(2012年8月8日撮影) (c)AFP/ANP VINCENT JANNINKエネコ・ツアー2012に出場したアルベルト・コンタドール(2012年8月8日撮影) (c)AFP/ANP VINCENT JANNINK
ツール・ド・フランス2012 第7ステージを制したクリス・フルームツール・ド・フランス2012 第7ステージを制したクリス・フルーム
エウスカルテル・エウスカディのイゴール・アントンエウスカルテル・エウスカディのイゴール・アントン

 今年の最大の見所は、ドーピングによる出場停止処分が解けたアルベルト・コンタドール(スペイン、チーム サクソバンク・ティンコフバンク)の出場だ。2007年と2009年のツール、それに2008年のジロとブエルタで総合優勝しているコンタドールは、グランツールのすべてを制覇した現役最強のステージレーサーと目されている。

 しかし、ドーピング違反の発覚で2010年のツールと2011年のジロの総合優勝を剥奪された。今大会は、処分後に初めて出場するグランツールとなるだけに、本人もチームも今大会に賭ける意気込みは大きい。すでに今月6日から12日に行われたエネコツアーでレースに復帰し、総合4位に入るなど、ブエルタへの調整も順調のようだ。

 ライバルの筆頭は、今年のツール総合2位、ロンドン五輪の個人TTで銅メダルを獲得するなど、人気、実力とも急上昇中のクリス・フルーム(イギリス、スカイプロサイクリング)だ。昨年のブエルタでも総合2位に食い込んでおり、優勝候補と呼ぶにふさわしい。フルームはこれまで、スカイの絶対的エースであるブラッドリー・ウィギンスのアシストを務めてきたが、今回のブエルタで初めてグランツールで総合エースを任される。真の実力を発揮する絶好の機会となりそうだ。

 このほか、スペインを本拠地とするチームで活躍するスペイン人レーサーのイゴール・アントン(エウスカルテル・エウスカディ)、ファンホセ・コーボ(モヴィスター チーム)、アレハンドロ・バルベルデ(同)らも虎視眈々とステージ優勝や総合上位進出を狙っている。

見逃せない土井の走り

 日本のファンの注目と期待を一身に受ける土井は、4月に全日本選手権ロードを制覇しており、日の丸をあしらったナショナル・チャンピオンジャージを身に着けてブエルタに挑む。

2012年の全日本選手権ロードを制した土井雪広2012年の全日本選手権ロードを制した土井雪広

 土井は今年、ツール出場を目指して春先から調子を上げてきたが、スプリンター中心のチーム編成のあおりでツールのメンバー選考に漏れ、大いに落胆していた。しかし気持ちを切り替えて準備を進め、2年連続でブエルタ出場メンバーに選出された。

 昨年の大会では第6ステージで逃げ集団に乗るなど、勝負を挑める実力を証明。今年も直前に行われたブエルタ・ア・ブルゴスの第3ステージでゴールスプリントに絡んで7位に入るなど、好調をキープしている。

 チームはスプリンターのデゲンコルブによるステージ優勝を狙う構えだが、もともと日本でクライマーとして頭角を現した土井にとって、山岳コースの多い今大会は見せ場を作るチャンスも広がりそうだ。

 グランツールにおける日本人選手の活躍を振り返ると、2010年のジロ第5ステージで新城幸也が3位に入ったほか、2009年のツール最終ステージで別府史之が、また今年のツール第4ステージで新城がそれぞれ敢闘賞を受賞している。

厳しい山岳の戦い

昨年のブエルタ・ア・エスパーニャの1シーン昨年の大会より

 ブエルタは、日本語では“スペイン1周レース”と呼ばれているが、今年は各ステージがスペインの北部に集中。ピレネー山脈や周辺の山岳を舞台とする日が多く、全21ステージ中10ステージが山頂ゴールという厳しいコース設定となっている。

 第1ステージ(8/18、16.5km)はチームタイムトライアルで開幕。第3ステージ(8/20、155.3km)、第4ステージ(8/21、160.6km)で早くも山岳ステージが登場する。第6ステージ(8/23、175.4km)、第8ステージ(8/25、174.7km)はピレネーの厳しい山並みが舞台となり、大会の前半から総合トップ争いが活発化しそうだ。

昨年の大会より昨年の大会より

 一方、第5ステージ(8/22、168.0km)はブエルタに珍しいサーキットコース(周回路)、第9ステージ(8/26、196.3km)はピレネーから地中海へ向かう下り基調のコースとなる。こうしたスピードレースでは、スプリンターによる激しいゴール争いが見られるだろう。

 8月26日の休養日をはさみ、第11ステージ(8/28、39.4km)は個人タイムトライアル。ただ、コースは途中で山岳ポイントを越えるため、スピード+登坂力という選手の総合力が試される。第12ステージ(8/29、190.5km)は、ほぼ平坦にもかかわらずゴール直前が斜度25%の激坂という異色のコース設定だ。

 第14ステージ(8/31、149.2km)、15ステージ(9/1、186.5km)、16ステージ(9/2、183.5km)は難関山岳の3連戦。次々に現れる峠道と、それに立ち向かう選手たちの死闘は、今大会のヤマ場となるだろう。

 9/3に2度目の休養日を経て、平坦な第18ステージ(9/5、204.5km)、第19ステージ(9/6、178.4km)はスプリンターの見せ場となる。第20ステージ(9/7、170.7km)に待ち受ける超級山岳は、総合優勝争いの最終決戦となる可能性もある。

 そして第21ステージ(9/8、115.0km)は首都マドリードで栄光の最終ゴールを迎える。

昨年の大会より。最終ステージはマドリード市内へ凱旋する昨年の大会より。最終ステージはマドリード市内へ凱旋する

この記事のコメント

利用規約順守の上ご投稿ください。

関連記事

この記事のタグ

ブエルタ・ア・エスパーニャ2012

  • 一覧

新着ニュース

もっと見る

ピックアップ

e-BIKE最新特集

スペシャル

自転車協会バナー

ソーシャルランキング

インプレッション

インプレッション一覧へ

連載