参加者が楽しめ、地域も元気になるイベント“食材の宝庫”のおもてなしと雄大な景観 「十勝中札内グルメフォンド」を500人が堪能

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 日本の食料庫とも言える広大な農地を誇る北海道東部、十勝地方を駆け抜ける「第2回 十勝中札内(とかちなかさつない)グルメフォンド」が7月12、13日に開催されました。雄大な景観と走りやすい道を舞台にしたロングライドイベントに、第1回を上回る512人が参加。この大会にゲスト参加したウィーラースクールジャパン代表、ブラッキー中島さんに、絶景、グルメ、そして地元の熱意などを伝えるレポートを寄稿していただきました。

広大な景色と豊富なグルメを楽しめる「第2回十勝中札内グルメフォンド」。ヒルクライムポイントから見下ろす十勝平野は圧巻広大な景色と豊富なグルメを楽しめる「第2回十勝中札内グルメフォンド」。ヒルクライムポイントから見下ろす十勝平野は圧巻

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山本雅道さんと益子直美さん夫妻。スタートから約30kmの地点にある名所ピョウタンの滝を前に山本雅道さんと益子直美さん夫妻。名所ピョウタンの滝を前に

 筆者は京都府南丹市美山町で、地域住民による手作りのロングライドイベント「京都美山サイクルグリーンツアー」を主催している。その縁で、十勝、京都美山双方のイベントの交流と視察を兼ねて、走らせてもらえることになり、期待に胸を膨らませながら十勝帯広空港に降り立った。

 さて、この十勝と京都美山がなぜ交流するのか。実はこの2つのイベントに欠かせないキーパーソンがいる。それは、今やさまざまなサイクルイベントにゲスト出演しておなじみの、元プロロードレーサーの山本雅道さん、元バレーボール全日本代表の益子直美さんご夫妻である。

山本夫妻がつないだ「皆が笑顔になる」2つのロングライド

 山本さん、益子さんご夫妻と筆者の縁は、ウィーラースクールの活動から引き続くものであり、今年で3回を数えた京都美山サイクルグリーンツアーにも、毎回ゲストとして参加いただいている。

スタート前の(右から)ブラッキー中島さん、益子直美さん、山本雅道さん、大会を主催した西惇夫さんスタート前の(右から)ブラッキー中島さん、益子直美さん、山本雅道さん、大会を主催した西惇夫さん

 そのご夫妻がプライベートで十勝を自転車で走り、素晴らしい環境に惚れ込んだのは昨年のこと。そして、宿泊先だった「中札内農村休暇村フェーリエンドルフ」オーナーの西惇夫さんに「ぜひ、十勝でサイクルイベントを」と奨めたことが十勝中札内グルメフォンド開催のきっかけとなった。

 さらに山本さんは、「地元中心でイベントを行うなら、美山を参考にしたら良い」とアドバイス。こうして、西さんと京都美山のわれわれは、参加者に満足いただくだけでなく、本当の意味での地域振興になるロングライドイベントをめざし、双方で情報交換に取り組んできた経緯があるのだ。

 京都美山は山村を巡るロングライド、十勝中札内は広大な平野を巡るロングライド。環境や景色は違えども、自転車という乗りものを通じて皆が笑顔になるイベントにしたいという思いは同じサイクルイベントなのだ。

号砲とともにスタート号砲とともにスタート
北海道らしいコースをひた走る北海道らしいコースをひた走る

魅惑的な「食」が並ぶ、色とりどりのエイドステーション

 さすがは日本の食料庫と称される十勝地方。その食材の豊富さや、そこから産み出されるさまざまな加工食品はどれも素晴らしい。それもそのはず、このグルメフォンドの実現に欠かせない主軸のスタッフが、中札内ファーム街道という生産者グループであり、各エイドステーションを担っているからだ。

 期間限定でしか味わえない稀少なベリートマトのトマトジュースを提供する「岡本農園」、野菜のチーズフォンデュを提供する「ファームレストラン野島さんち」のほかにも、そば、カマンベールチーズ、バターケーキ、濃厚チーズケーキ、ホワイトチョコレートなどなど。挙げたらきりがないくらいバリエーション豊富な食材は、まさに北海道の土地の豊かさを存分に堪能できる品揃えとなっている。

酪農地帯ならではの乳製品も豊富!酪農地帯ならではの乳製品も豊富!
クッキーを手に満足そうな参加者クッキーを手に満足そうな参加者
「ファームレストラン野島さんち」のエイド「ファームレストラン野島さんち」のエイド

信号が少なくどこまでもまっすぐな道は、まさに北海道

 このロングライドは、南十勝パノラマ130(130kmコース)、同80(80kmコース)、十勝中札内ファーム街道(30kmコース)の三つに分かれており、参加者は自分のレベルにあったコースを選ぶことができる。主に130kmコースがメーンプログラムにはなっているが、30kmコースには多くの初心者ファミリーも参加しており、本格的な自転車はないけれど参加してみたいという層への受け皿となっていた。

子どもたちもがんばって走った子どもたちもがんばって走った

 アップダウンの少ない土地と、なにより交通量の少なさは、本格的なサイクリストから初心者まで幅の広い層へアプローチできる最適の環境と言える。すべての参加者が、北海道の「どこまでも続くようなまっすぐな道」を思う存分堪能できるのだ。

 筆者も、大会ゲストの益子さんがチャレンジした130kmコースに同行し、その雄大な自然と豊かな食を堪能させていただいたが、益子さんがかなりのペースで走られるので、ついて行くのが結構大変だったということを付記しておこう。

益子直美さんとブラッキー中島さん、チーム マサミチの面々益子直美さんとブラッキー中島さん、チーム マサミチの面々
広々とした真っすぐなコースを走る参加者たち広々とした真っすぐなコースを走る参加者たち
続々とゴールする参加者たち続々とゴールする参加者たち
手をつないでゴール手をつないでゴール

終わった後は参加者全員でBBQ!

BBQで圧巻の豚の丸焼きが振る舞われたBBQで圧巻の豚の丸焼きが振る舞われた

 食材の宝庫のすごさは、エイドステーションだけでは終わらない。制限時間ギリギリにゴールしたわれわれを待っていたのは、なんと参加者全員に振る舞われる卓上バーベキューだった。地元の畜産、農産品をふんだんに堪能できるほか、豚の丸焼きまでその場で振る舞われるという、もはや贅沢を通り越して「イベント予算的に大丈夫ですか?」と思わず主催者に問い合わせてしまったくらいの、これでもかこれでもかのもてなし。もはや他の追随をゆるさないレベルに到達していると感じた。

 参加者は、さまざまなステージイベントや地元の品々が当たる大抽選会までの約2時間、ロングライドの余韻に浸りながら十勝の恵みを最後まで堪能できたのだった。

なんと言ってもアフターBBQ!なんと言ってもアフターBBQ!
大会ゲストのトークショー大会ゲストのトークショー

地元を知ってほしい、そして元気にしたい

道中には、白樺の木で作った趣あるバイクハンガーも道中には、白樺の木で作った趣あるバイクハンガーも

 今回のイベントを主催した西さんは、「十勝のおいしいものを知ってほしいし、たくさんの人に自転車で走ってもらって地域を元気にしたい。色々な方と交流することによって、想像もしなかった新しい展開が生まれるような、そんな大会をめざしたい」と思いを語ってくださった。

 西さんはサイクリストではないが、西さんの思いに、地元のサイクリング愛好家、各生産者の方々が呼応した。熱い思いをもって新しい地元イベントを育てていこうとする姿勢に、筆者は強く感銘を受けた。

芝生でくつろげるエイドがなんとも北海道らしい風景だ芝生でくつろげるエイドがなんとも北海道らしい風景だ
大樹のエイドでは、地元日方川太鼓の演奏が披露された大樹のエイドでは、地元日方川太鼓の演奏が披露された

 われわれが京都美山で行っている活動も、同じように地域を元気にするという目標に向かって突き進んでいる。地域が元気になれば、そこを利用するサイクリストにもかならず恩恵がある。そして自転車で地域を元気にするうえでは、自転車への地域の理解が欠かせない。それを実現するためには、人に任せっきりにせず、地元住民が可能な限り自分たちの手で一生懸命築いていくプロセスが必要であると、北海道の地で強く確信したのである。

(レポート ウィーラースクールジャパン代表・ブラッキー中島隆章)

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