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海とそよ風の湘南デイズ<3>いつもは“猛者”の父と叔父を誘って「那須高原ロングライド」へ ファンライドの醍醐味を満喫

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 7月13日に栃木県那須町・那須塩原市で行なわれた「那須高原ロングライド2014」の4つのコースのうち、チャレンジ70(70km)に父親と大叔父と出場してきました! 父はご存じアイアンマン親父、大伯父は今年初めてロードバイクを購入したにもかかわらず、すでに10000km以上を走破し、TTレースなどに出場している自転車オタクです。いずれもファンライド出場は初めてという、戦うことが大好きな(?)身内たち。たまにはその刀を納めて純粋に自転車を楽しんでもらおうと思い、一緒に出ようと私から声をかけました。

父と大叔父といっしょに「那須高原ロングライド2014」へ参加してきました父と大叔父といっしょに「那須高原ロングライド2014」へ参加してきました

きっかけは北海道の大地から

 身内3人の楽しすぎるファンライドツアーでしたが、ご縁がなければ出なかっただけでなく知らなかった大会かもしれません。まずは那須高原ロングライドに出るきっかけを紹介します。

 さかのぼること1年前。私は「Great Earth 富良野ライド」に後輩を連れて出場しました。初心者だった私は、その時に泊まった宿で隣の部屋にいた方に、自転車の組み立てや分解を手伝ってもらったり、前夜祭の会場に案内してもらったり…と大変お世話になりました。

前夜祭では、“那須のピナレロおじさん”と「Great Earth 富良野ライド」以来の再会を果たしました前夜祭では、“那須のピナレロおじさん”と「Great Earth 富良野ライド」以来の再会を果たしました

 その方が、栃木県の那須からいらっしゃった、ピナレロを乗りこなすおじさんだったので“那須のピナレロおじさん”と勝手に命名したのは内緒の話。富良野ライドが終了した別れ際に、「那須は素晴らしいところだから、ぜひいらしてください」と連絡先を書いた紙をいただき、帰路へつきました。

 その後数カ月たち、今年ふとしたタイミングで連絡をいただいた折、その方がプロチーム「那須ブラーゼン」を運営する会社の社長(NASPOの薄井泰則社長)に就任することを知りました。と同時に、那須高原ロングライドが開催されることを知ったのです。

 イベントは獲得標高がかなりあるライドなのでしり込みしそうでしたが、最大14カ所もあるエイドステーション(ヒルクライム100コース)と、ホームページから伝わってくる雄大な自然を望むコースに心惹かれ、父と大叔父を誘い出して無事にエントリー完了! ピナレロおじさんの後押しもあり、前日から那須に泊って参加することになりました。

三者三様、準備は念入り(?)に

本格的なカメラで選手の姿を狙う大叔父本格的なカメラで選手の姿を狙う大叔父

 大叔父は、初のファンライドへ向けて(そしてCyclistにあわよくば載ってしまうかもしれないという期待感から)全身おニューのジャージを買い揃えたという力の入れっぷり!

 父は、3人無事にファンライドが終了できるよう、工具やポンプなどを1週間前から念入りに準備。私は、前日から化粧品や洋服をメーンに準備…実はこれが、後々の事件の元になるのですが。

 そしていよいよ那須への移動日を迎えました。

 那須の宿では、地元のグルメに舌鼓を打ち、あまりの料理のおいしさに大感激。また前夜祭では、自転車界の有名どころをはじめ、那須ブラーゼン、宇都宮ブリッツェンの選手たちが登場し、ミーハーな大叔父は興奮のあまり選手に握手を求めたり、写真を撮ったりと大忙しでした。その姿はまるでアイドルのおっかけのようで、父と私は笑ってそれを撮るのでした。

“ピナレロおじさん”が救ってくれた!

那須のご当地ゆるキャラ「きゅーびー」と記念撮影那須のご当地ゆるキャラ「きゅーびー」と記念撮影

 本番当日の早朝、事件が起きました。集合場所に到着する間際、私は何か嫌な予感がしました。何かを忘れていると。予感は的中、自分のビンディングシューズを自宅に忘れたのです。今回、私服では12cmヒールのサンダル…さすがに厚底サンダルではロングライドはできません。

 もう参加できないかもしれない、と途方に暮れた私たちですが、とりあえず集合場所に移動することにしました。それでも、企業のブースにも靴は売っていないし、やはり出場は厳しいかもしれない…。そこへ、忙しく作業をしているピナレロおじさんを見つけました。

 事の顛末を伝えると、考え込んだピナレロおじさんが電話をしにどこかへ行きました。しばらくして戻ってきたおじさんは、彼の私物の靴を持ってきてくれるよう手配をしてくれていたのです。

 なんと、悪運が強いとはこのこと。縁がなければ解決できなかったことだと思います。ペダルも交換してもらい、開始ぎりぎりに靴を受け取ったところで、無事、身内との那須高原ロングライドが始まりました。

サイクリスト目線でつくられたファンライドイベント

景色も最高、空気も最高!景色も最高、空気も最高!

 全長約70kmのコースは、「さすが那須高原」と言えるものでした。景観が抜群によく、空気が非常においしい。田んぼの真ん中を走り抜けたり、林道を爽やかに走り抜けたりと、都会では味わえない景色を満喫することができました。

 標高差はトータル825mほどで、ほとんどが前半30kmに集約されていて、かなり走り応えがありました。というか、坂嫌いな私は心が折れそうになりました。

 私は坂道になると機嫌が悪くなる(らしい)のですが、父や大叔父が私のご機嫌をとるように背中を押してくれたおかげでなんとか走りきることができたと思っています!

標高1040m地点まで来ました! くたくた~。標高1040m地点まで来ました! くたくた~。
ワイルドにお菓子を食べるアイアンマン親父ワイルドにお菓子を食べるアイアンマン親父
ウナギのおにぎり、通称「うなぎり」です!ウナギのおにぎり、通称「うなぎり」です!

 逆に下りが長く続く場面では、気温が下がり小雨が降り始め、ブレーキを持つ手が震えてコントロールが効かなくなりそうになるなど、怖い思いもしました。しかし、先導スタッフの適切な牽引や、途中に設けられた休憩など、サイクリストの目線で考えられた工夫や配慮のおかげで、怪我もなく無事に克服することができました。

前夜祭では、プロの選手を間近に見られました前夜祭では、プロの選手を間近に見られました

 また、魅力の一つはプロの選手と一緒に走れること。プロの選手の漕ぎ方、ギアを変えるタイミング、ポジションなど、普段見られないような部分を見ることができて、非常に勉強になりました。気さくに話してもらったおかげで、一流選手をかなり身近に感じられ、非常に気分が盛り上がりました。

 何より魅力だったのは、エイドステーションでのグルメの数々! 私たちが出場したチャレンジ70のコースだけでも、バナナ、きゅうり、トマト、おかし、シュークリーム、かき氷、ふつうのおにぎり、ウナギのおにぎり…立ち寄った8つのエイドステーションで、ざっと思いつくだけでこれくらいは食べました。

 そして完走後の那須牛! おかわりもしましたよ。明らかに食べすぎです。でもそこがファンライドの醍醐味だと思っています。「Fun=楽しむ」ことがなければ、走る意味もないのですから。

完走後の那須牛は絶品でした!完走後の那須牛は絶品でした!

 那須高原ロングライドは、サイクリストの目線で、参加者にひたすら楽しんでもらいたい、そんなあったかいもてなしと工夫が切に感じられる素敵なファンライドイベントでした。

戦うだけが自転車じゃない

那須の秘境スポット、「鹿の湯」へも足を運びました那須の秘境スポット、「鹿の湯」へも足を運びました

 初めてのファンライドを終えた父と大叔父は、そんな私の思惑どおりひたすら「楽しかったね!」の連発。そう、戦うだけが自転車じゃないんです。

 帰り道、那須名物「鹿の湯」で汗を流した私たち。まるで別世界へトリップしたような温泉空間に浸ったのち、ワイワイと自転車の話に花を咲かせながら帰路につくのでした。

 ピナレロおじさんのシューズ、初めてのSLペダルでなんとか70kmを走破することができた私は、こうしてまた一つ自信をつけることができたわけですが…皆が苦しんでいた坂道で、こっそり父親に背中を押してもらっていたことは読者の皆様との内緒にしておいてくださいね!

 皆様も素敵なサイクルライフをお過ごしください♪ ではまた。

塩田菜々塩田菜々(シオタ・ナナ)

湘南生まれ、湘南育ち。2012年よりロードバイクに乗り始め、翌年には「バイシクルライド東京」「GREAT EARTH 富良野ライド」「ワイズカップ彩湖4時間エンデューロ」といったサイクリングイベントのほか、「大磯ロングビーチ・ファミリートライアスロン」へ出場。2014年には「横浜トライアスロン」スプリントディスタンス・エイジ部門を完走。愛車は「デ・ローザ R848」(愛称デニーロ)。歯科医師として日々の臨床に携わりながら、大学院でスポーツ医歯学研究にも従事している。特技は英会話。好きなものは愛犬とおいしいパン、嫌いなものは採血と激坂。

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