フジサンケイビジネスアイ【ステップアップ】より和製ロードバイクで世界へ再挑戦 ミヤタサイクル、まずはタイへ輸出開始

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 1981年に自転車ロードレースの最高峰「ツール・ド・フランス」で区間優勝を果たしたロードバイクのメーカーとして世界に名をはせたミヤタサイクル(東京都港区)。バブル崩壊後に撤退した国内スポーツ自転車市場に復帰したのに続き、海外市場にも攻勢をかける計画だ。(フジサンケイビジネスアイ 佐藤健二)

ミヤタサイクルの最高級ロードバイクシリーズ「ミヤタ・ジャポン」の「ザ・ミヤタ」ミヤタサイクルの最高級ロードバイクシリーズ「ミヤタ・ジャポン」の「ザ・ミヤタ」

 同社は1890年に初の国産自転車を製造した老舗。同社のロードバイクは見て美しく、乗ってしなやかな細身のクロムモリブデン鋼(クロモリ=強度が高い鉄)製フレームが特徴だ。

 ツール・ド・フランスでの成功を受け、1990年代にマウンテンバイクを開発するなどスポーツ自転車事業を本格展開したものの、バブル崩壊でブームが下火になったため、2000年代初めにスポーツ自転車から撤退し、自転車事業は軽快車(ママチャリ)が中心となった。

 宮田工業から自転車専業として分社化した2010年に「一番の強みであるクロモリの加工技術を伝承し発展させよう」とスポーツ自転車市場に復帰。今年度は同市場での売り上げ目標を前年度比2.2倍に設定している。

 クロモリ製ロードバイクメーカーとしての威信をかけ投入した最上位シリーズが、最高価格133万円強(税抜き)という「ミヤタ・ジャポン」。ツール・ド・フランスを制したモデルの復刻版や、鉄製フレームでは世界最軽量の6.54kg(ペダル未装着時)で国際自転車競技連合(UCI)の最小重量制限6.8kgを下回るモデルなどを品ぞろえした。ニオブを加え強度を高めたクロモリ素材の開発や、フレームを補強する独自技術が大幅な軽量化を支えた。

 1990年代前半まで米国で販売子会社を運営していた実績もあり、国内でスポーツ自転車から離れている間も海外でミヤタブランドは健在だった。営業企画部の福田三朗広報グループ長は「昨年、欧米で開いた国際見本市で往年のファンが『あのミヤタか』と覚えていてくれた。スポーツ自転車メーカーとしての存在感は日本以上」と話す。

 3月には第1号案件としてタイへのスポーツ自転車輸出が始まった。他の東南アジアや欧米市場向けの商談も進んでいる。

 競技用の主流が炭素繊維強化プラスチック(カーボン)製に移る中、ミヤタは競技用ではなく「長く親しみを持って乗ってもらえるジャパンクオリティー」のロードバイクを目指している。欧州や台湾製が幅を利かせる国際市場で、和製ロードバイクがどこまで戦えるか注目される。

SankeiBiz

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