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コミックマーケット82 突撃取材<後編>コミケで見つけた自転車関連の本たち 同人誌は愛と勢いだ!

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 編集長より直々の命を受けて、コミケに自転車関連同人誌を取材に訪れた筆者。前編に引き続き、個人的に目に留まったブースをゆるく紹介していこう。

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自転車で展開する、ほのぼのワールド

まんぼう通信局のtoMoさん。カエルの着ぐるみと一緒にまんぼう通信局のtoMoさん。カエルの着ぐるみと一緒に

 自転車なのに、何故か全身カエル。「まんぼう通信局」のtoMoさんが発行する「自転車とミシンの狂想曲」は、自転車好きが高じて何故か裁縫に手を出してしまった作者の実録マンガだ。新刊では裁縫趣味が高じて何故かカエルの着ぐるみを自作してしまった顛末が描かれている。既に何が何だか分からないが妙に面白い。

 カエルの着ぐるみの実物も見せていただいたが、カエルのくせにシュールを通り越してひたすら癒し系だ。元々は素材も含めて自転車に乗るシーンを想定して作られたようだが、実際に完成した着ぐるみは、脚が短くて自転車の乗車には適さないという。

「こぐま工房」のこやまけいこさん。自費出版されていた自転車エッセイマンガがこのたび正式に単行本化された「こぐま工房」のこやまけいこさん。自費出版されていた自転車エッセイマンガがこのたび正式に単行本化された

 「こぐま工房」は、イラストレーターのこやまけいこさんのブース。ケータイ漫画として連載されていた自転車エッセイマンガ「くるくるペダル」に関する本やグッズなどが置かれていた。マイペースに自転車を楽しむ作者と、どっぷり漬かっている相方(男性)の対比が面白い。ツッコミどころ満載の相方さんのキャラが素敵だ。高額商品の価格をどのMacが買えるかに換算するあたりとか、微妙に共感したり(しますよね?)。

 連載終了後は自費出版の形で頒布していたそうだが、このたび大幅に加筆・書下ろしを加えて「くるくる自転車ライフ」として単行本化されたとのこと。8月13日発売で、その案内のフリーペーパーも置かれていた。

初音ミクと萌え系ダウンヒラーと

 自転車エリアの中でも、ひときわ異彩を放っていた一角。「キクミミモータース」は「ママチャリやらないか」を発行。“初音ミク”の全身コスプレで、痛自転車化したママチャリを駆ってレースに出場する覆面サイクリスト・キクミミさんの個人誌だ。色々なママチャリレースの詳細な紹介や、レースに出るためのママチャリのメカニック講座、そしてイベント参加レポートなど、内容は意外に大まじめ。一度どこかのイベントで走っているところに遭遇してみたい。

事前にネットで写真を拝見していたものの、実物はやはりインパクト大だったキクミミさん事前にネットで写真を拝見していたものの、実物はやはりインパクト大だったキクミミさん
「MTBgravity」は本格的なMTB DH入門書だ「MTBgravity」は本格的なMTB DH入門書だ

 「ピンポンダッシュ!」では「MTBgravity」を発行。オフロード歴25年のダウンヒラー、ゴンザレスさんによる「世の人たちにダウンヒルの世界を知ってもらおう!」という同人誌だ。ちょっとほのぼの系な女の子イラストとともに、MTBダウンヒルを分かりやすく解説している。詳細な解説内容は、うっかりすると硬派に寄りすぎてしまうところだが、ほぼ全ページに配されたほのぼのイラストが柔らかい印象を作っている。

 イラストは女の子もカワイイが、一緒に描かれているダウンヒルバイクたちも、リアルさを保ちつつ絶妙にカワいくデフォルメされている。バイク好きはむしろ、バイク絵に萌えてしまう本かも。作者のダウンヒル愛!を強く感じる一冊だ。

そして噂の「ロングライダース」

「ロングライダース」には行列が引きも切らず、新刊が飛ぶように売れていた「ロングライダース」には行列が引きも切らず、新刊が飛ぶように売れていた
今回の新刊は「ボリューム2.5」。なにげに500km近く走っちゃいます今回の新刊は「ボリューム2.5」。なにげに500km近く走っちゃいます

 さて最後に「ロングライダース」を紹介しよう。ロングライドをテーマに、ハードすぎる実走レポートに萌え系イラストを添えるという独特の世界観のもと、急速にファンを増やしている同人誌。すっかり“大手”に成長されたという印象だ。

 今回はシリーズ4冊目となる「ボリューム2.5」を発行。マンガが多めのライト仕様で読みやすい一冊となっている。読みやすいとは言いつつも、誌面上で繰り広げられるロングライドは、一つ一つが手に汗握る「冒険」だ。300kmとか400kmとか、普通に書かれているけど絶対普通じゃない。それなのにどんどん飛ぶように売れていく新刊既刊たち。参加者の行列はオープン直後から途切れず、新刊は何とお昼過ぎには完売となってしまい、午後早々には完全に売るものがなくなってしまったそうだ。

おわりに

 駆け足で紹介してきたが、今回は事前調査が不十分で、自転車ものが集まっていたエリアしか回れず、色々と見落としてしまった本もあったようだ。全体の印象として、自転車ジャンルが今まさに盛り上がっている途上であるということ、その中でクオリティの高い作品が現れ、新たな楽しみ方がどんどん出てきているということを感じた。

 そして一度買って読んでしまうと、次もついつい楽しみになってしまう。これがコミケの魔力か。ちなみに次回「コミックマーケット83」は12月29~31日に開催される。

文・写真 米山一輝

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