コミックマーケット82 突撃取材<前編>コミケで自転車関連の本を探してみた 仕事だから仕方なく行ったんだからねっ!

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 ある日、編集長から凄まじい指令が下った。

 「コミケ取材に行ってくれ」

 以前ご挨拶させていただいた「ロングライダース」さんが新刊を発行するらしく、それに絡めて取材して来いという事らしい。少年時代から若干は“そっち系”にも慣れ親しんでいた筆者だが、実はまだこの手のイベントに参加したことはない。一瞬ひるんだが、「Cyclistは自転車に関することなら何でも扱う」と豪語しているからには、避けて通るわけにはいかない。し、仕事だから仕方なく行くんだからねっ!

そもそも「コミケ」って?

人で埋め尽くされたビッグサイト。この風景が全ホールに渡って展開される人で埋め尽くされたビッグサイト。この風景が全ホールに渡って展開される

 コミックマーケット、通称「コミケ」は、世界最大規模の同人誌即売会だ。1975年に第1回が開催されて以来、日本の「マニア」「おたく」文化の醸成とともに拡大を続け、現在は夏と冬に東京ビッグサイトを全館使用して3日間ずつ開催されている。8月9~12日に行われた今回は第82回目。一日あたりの入場者数は15~20万人に達し、「東京モーターショー」の約2~3倍。屋内で行われるイベントとしては国内最大規模だ。

 同人誌を売る側=サークル数は1日あたり1万を越え、開催期間中は毎日入れ替わり、3日間でのべ3万5千のサークルが参加する。自転車ネタ的には人気自転車マンガ「弱虫ペダル」の二次創作が集まっている土曜日も気になるが、さすがに純粋な自転車ネタとはかけ離れそうなので、今回は自転車ジャンルが集められている日曜日を取材することにする。

 当日のコミケ初体験の印象は、ちゃんと語ったらそれだけで記事一本分になるので割愛。とにかく人が多い。展示場は人が溢れ、都心の朝ラッシュ状態が延々続くといった感じ。しかし導線管理がしっかりなされているので、無理に急ぐことさえしなければ、意外とスムーズに目的地に到達できるようになっている。

まずはコミケの雄に逢いに行く!

元祖「コスプレイヤー漫画家」として知られる一本木蛮さん。とってもフレンドリーな方でした元祖「コスプレイヤー漫画家」として知られる一本木蛮さん。とってもフレンドリーな方でした

 まずは自転車関連から離れた場所にある、一本木蛮さんのスペースへ向かう。今回の取材を「Cyclist」のFacebookページで告知したところ、SF作家の高千穂遙さん直々にご紹介いただいたのだ。

 ブースに着くなり、「高千穂さんから聞いてます」と歓迎され、こちらがビックリ。一本木さんの個人誌は、ご自身の仕事の近況などを熱気溢れる日記マンガで綴っているが、高千穂さんとの共著「じてんしゃ日記」パート3の出版を秋に控えた今回は、その制作日記マンガや今年の「つがいけサイクル」参加レポートなどが収録されており、自転車色の強い一冊となっている。同じく高千穂さんとのタッグで「月刊競輪」誌に連載されていた「けいりん日記」のマンガ部分をまとめた小冊子もあり、コスプレ(?)もサイクルジャージと、すっかり自転車モードだった。

(実は筆者自身は一本木さんの作品を存じ上げていなかったが、絵柄に妙な親近感を覚えてしまい、帰ってじっくり本を読ませていただいて、一本木さんが「炎尾萌」のモデルであることを今更ながらに知って大変驚いたのだった。いや脱線脱線)

自転車エリア一挙探検

 続いて自転車関連が集まるエリアへ向かう。ロングライダースさんは行列ができていて忙しそうなので後回しにして、周辺のスペースを見て回ることにする。

「TKSK」と「Cycling Girls」「TKSK」と「Cycling Girls」

 「タコ助野郎」が発行する「TKSK」は、オフロード系写真誌。MTBで山に行く記事と、シクロクロスのイベントレポートを掲載。内容はいたって真面目だけど、たまに萌えジャージや謎のコスプレのサイクリストの写真がある。関東中心にまとめたシクロクロスレポートは、現在のシクロクロスシーンが関西と長野を中心としているだけに、なかなか新鮮な視点だ。

 「From NoWhere」の「Cycling Girls」は、自転車と女の子という括りで描かれたフルカラーイラストをまとめた一冊。様々なジャンルの自転車と、それに合わせて女の子のファッションなども工夫されていて楽しい本だ。今回は新刊としてパート7を発行していた。

 「ペンギンメガネ」のブースは、自転車旅の記録をまとめたコピー本で富山からの参加。学校で自転車好きを集めて部活申請したものの通らず、でもそのまま有志のサークルとして活動しているのだそう。文章もツーリング内容も若さと勢いに溢れていて、不思議に心洗われる一冊。

富山から参加の「ペンギンメガネ」の皆さん富山から参加の「ペンギンメガネ」の皆さん
今まさにタイムリーな一冊と言える自転車関連法令本「#aminocyclo」今まさにタイムリーな一冊と言える自転車関連法令本「#aminocyclo」

 「#aminocyclo」では自転車関連法令解説本を発行。法令文と、それに関する対話形式の解説で、分かりやすくまとめられている。硬派な内容の本ながら、見てるそばからどんどん売れていて、この分野への密かな関心の高さがうかがえた。ちなみにこのサークル、元々はFPS(一人称視点シューティング)ゲーマーの集まりだったとか。何がどう間違って自転車関連でこんなことになってしまったのか。

まだまだ続くよコミケ探検

 …と、ここまで来たところで、唐突に次回に続く。

 ここだけの話、自転車関連の近くに、鉄道関連だの廃墟関連だのペーパークラフトだの、これまた興味を引くジャンルがあったりして、ついついプライベートで散財してしまった。アキバ系ばかりがクローズアップされるコミケだが、実際はあらゆる分野のマニアに対して開かれているイベントで、下手なテーマパークより全然面白い。

 溢れんばかりの参加者を集める“お化けイベント”になっているのも納得だなと思わせられた。冬は仕事抜きで行くかも(大晦日とかだけど)。

文・写真 米山一輝

→コミックマーケット82 突撃取材<後編>に続く

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