工具はともだち<50>安全にメンテナンスするためには 「六角穴付きボルト」を緩める時の注意点

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安全にメンテナンスするための注意点を紹介安全にメンテナンスするための注意点を紹介

 先日、ある講座でスポーツバイクメカニックを目指している方々にお話しする機会がありました。そこで気づいたことがあります。クルマの整備の世界ではメカニックになるための国家資格があるのですが、自転車ではそういった資格制度はこれからとのこと。やはり信頼のおけるメカニックが身近に、そして1人でも多くいれば、サイクリストにとって安全で安心でしょうね。

 今回からは「安全な○○」をキーワードにお話を進めます。最初はメンテナンスについてです。

重要なのは力のかけ方

 自転車に多く採用されている「六角穴付きボルト」は、デザイン面や安全面に配慮された、自転車にはなくてはならない部品です。「六角棒レンチ」などの工具を使う際、特に緩めの際に気をつけていただきたいのは、工具がボルト穴の奥まで差し込まれているかどうかです。

 ボルトと工具は、面で接触して力を分散するように作られています。ですので、きっちり差し込まれていない状態で使った場合、力が集中してかかってしまう現象が発生します。すると製品開発時に想定した以上の力がかかってしまい、最悪の場合は工具の破損、二次被害としてお客さまがけがを負う危険性が高くなってしまいます。これは適切なサイズの工具が使われていない場合も同じです。

 また、レンチを回す方向に力がかかるのが理想ですが、軸を倒す(斜め)方向に力が加わった場合も、破損してしまう恐れが高くなります。先端がボールポイント形状の六角棒レンチは、障害物を避けて斜めから差し込んで使えますが、特に軸を倒して回さないよう力のかけ方にご注意ください。

 また六角穴付きボルトは、ボルトの太さに対して頭部の六角穴が小さいため、それを回す際にレンチに掛かる力が高くなります。ですので、必要以上に力をかけすぎないように注意してお使いいただくことが、安全なメンテナンスに繋がります。

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外した部品が転がらない「マグネットボウル」外した部品が転がらない「マグネットボウル」

 ところで皆さんは、メンテナンスをしている時に、一旦車体から外したボルト・ナットを、どのように一時保管されていますか?ビニールシートなどの上で作業し、その上に転がしておくという方もいらっしゃるのではないでしょうか。そんな部品類を安全にスマート保管するための「マグネットボウル」なんて脇役もKTCではご用意していますので、メンテナンスの際には、併せてご利用してみて下さいね。部品類をマグネットでキャッチするので、踏んで壊したりけがしたりすることがなくなりますよ。

小池覚(こいけ・さとる)

KTC(京都機械工具)へ入社後、販売企画や商品開発に携わる。学生時代から二輪、四輪が趣味で、整備経験が豊富。自転車は実は始めたばかりだが、工具のプロとして、サイクリストにも整備の“いろは”を伝えることに燃えている。

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