ブームを巻き起こしたサイクルカフェを訪問自転車都市ロンドンの象徴 シェアバイク「バークレイズ・サイクルハイヤー」で街を散走

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 ファッショナブルなサイクルウェアやサイクルカフェが流行し、また自転車道やバイクシェアリングといったインフラが充実するなど、自転車文化が大いに盛り上がっている英国の首都ロンドン。ボリス・ジョンソン市長は「ロンドンを世界でも最も魅力的なサイクリストの街にする」と“宣言”し、世界中から注目を集めている。7月5日にイギリス・ヨークシャー地域で開催する「ツール・ド・フランス」は、7日の第3ステージで当地ロンドンを訪れる。ツール取材のため英国入りした記者は、現地で暮らすフリーライターの青木陽子さんとともに街を走り、ロンドンスタイルの自転車の楽しみ方を伝授してもらった。(ロンドン 柄沢亜希)

シェアバイク「バークレイズ・サイクルハイヤー」でレッツゴーシェアバイク「バークレイズ・サイクルハイヤー」でレッツゴー

シェアサイクルは「1万台以上」

 「Barclays Cycle Hire」(バークレイズ・サイクルハイヤー)は、ロンドン市内に700カ所以上のシェアステーションを持つバイクシェアリングシステム。2010年にスタートして以来、市民の足としてフル活用され、いまや自転車都市ロンドンを象徴する存在の一つだ。

 ウェブサイトに「自転車は1万台以上、300~500mおきにステーションに配置」とうたわれているとおり、市内では至るところにステーションが散らばっている。中心街からやや離れた記者の宿泊ホテル周辺にも、3カ所のステーションを確認できた。

バークレイズ・サイクルハイヤーは市民の足として活用されているバークレイズ・サイクルハイヤーは市民の足として活用されている
バークレイズ・サイクルハイヤーのアプリには、最寄りのステーションとともに残台数が表示されるバークレイズ・サイクルハイヤーのアプリには、最寄りのステーションとともに残台数が表示される

 料金設定は、バイクシェアリングでは一般的な「30分無料」からスタート。その後は、バイク利用代とライド代を合計した料金が加算される。バイク利用代は24時間で2ポンド、ライド代は1時間超過(計1時間半の利用)で1ポンドといった具合だが、ステーションがあちこちにあるので、基本的には借りた1台をずっと保持している必要はなく、ほとんどの場合は2ポンドで済んでしまう。

気軽に利用できるのがバークレイズ・サイクルハイヤーの魅力気軽に利用できるのがバークレイズ・サイクルハイヤーの魅力
多言語化した貸し出しシステムには日本語表示も多言語化した貸し出しシステムには日本語表示も

 バークレイズ・サイクルハイヤーは導入されて4年となるが、ステーションに故障車が置かれたままになっていることはまずないという。頑丈なバイクは重量級で、盗難防止にも効果がありそうだ。借りる時は念のため、手続きをする前に、タイヤがパンクしていないか、ブレーキは効くかなどを確認しておくと安心だ。また30分間をフル活用するためには、借りる前に「サドルの高さも調整しておくのがポイント」(青木さん)とか。

貸し出し登録をすると、ナンバーがプリントされたシートが出てくる貸し出し登録をすると、ナンバーがプリントされたシートが出てくる
プリントされた番号を、借りるバイクポートに打ち込むプリントされた番号を、借りるバイクポートに打ち込む

 手続きは、ステーションに設置された登録機でクレジットカードを用いて完了。その場ですぐに自転車を借りることができるのも大きな魅力だ。最近、システムが多言語化されたといい、日本語表示もあった。

無事にバークレイズ・サイクルハイヤーを借りることができました無事にバークレイズ・サイクルハイヤーを借りることができました
セントポール大聖堂のドームが見える道に立つ青木陽子さん。ロンドンを自転車でガイドしてくれたセントポール大聖堂のドームが見える道に立つ青木陽子さん。ロンドンを自転車でガイドしてくれた

 ロンドン市内のほとんどの場所では、自転車レーンのある道を走ることができる。時折、自転車専用の信号もあり、通勤時間帯には多くのサイクリストが信号待ちの行列を作っているという。自転車レーンがない場合や、右折時には、車道における自転車の動きはクルマと変わらない。おなじみの2階建てバスの行き来や、一方通行の道も多いので、慣れるまでは緊張する。

ロンドンの朝の通勤スタイルロンドンの朝の通勤スタイル
ロンドンの朝の通勤スタイル
ロンドンの朝の通勤スタイル
ロンドン市内の街頭に設置された自転車置き場ロンドン市内の街頭に設置された自転車置き場
サッカー・ワールドカップのシーズン。アディダスカラーにラッピングされた2階建てバスがお目見えしたサッカー・ワールドカップのシーズン。アディダスカラーにラッピングされた2階建てバスがお目見えした

人気のサイクルカフェにはさまざまなサービス

 案内していただく青木さんには、ロンドンに“サイクルカフェブーム”を巻き起きしたとされる先駆的存在、サイクルカフェ「Look Mum No Hands!」(LMNH)訪問をリクエストした。

ロンドンで一大ブームを巻き起こしたサイクルカフェ「Look Mum No Hands!」ロンドンで一大ブームを巻き起こしたサイクルカフェ「Look Mum No Hands!」

 実際に自転車で街を走ると、そこかしこにあるおしゃれなカフェや、居心地よさそうなパブに魅了されてしまう。LMNHも、レンガ造りのビルに連なるモノトーンの建物にオープンな“たまり場”を備え、その佇まいは入らずにはいられないような魅力を放っていた。

サイクルカフェ「Look Mum No Hands!」の店内サイクルカフェ「Look Mum No Hands!」の店内
「Look Mum No Hands!」のアウトドアスペースに並んだ自転車。店内のショップで整備を終えた自転車もある「Look Mum No Hands!」のアウトドアスペースに並んだ自転車。店内のショップで整備を終えた自転車もある
「Look Mom No Hands!」入り口に置かれた貸出用のロック入り口に置かれた貸出用のロック

 店内はカフェのサービスのほかに、メンテナンスを任せられるサイクルショップのコーナー、タイヤのチューブなどの必需品やオリジナルグッズを扱う商品販売コーナー、サイクリスト向けの本やイベントのチラシで情報発信をするコーナーが設けられていた。平日は押し合いへし合いだというが、記者が尋ねた日曜の夜は座席にゆとりがあり、家族や友人と共に、あるいはひとりで訪れた老若男女が、思い思いのひと時を楽しんでいた。

この季節、夜9時半でもサイクリングOK!

 ところで、一年で最も日が長いこのシーズン、イギリスでは夜9時半を過ぎても照明なしでサイクリングができるほど明るい。記者もロンドンに到着したその日の“明るいうちに”、約3時間、自転車で効率よく市内を巡ることができた。
 

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