ドコモなどが専用システム開発 五輪でシェアサイクル3万台規模の普及目指す 企業などが協会設立、国や東京都に働き掛け

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「DATE BIKE」のポートでシェアサイクルを利用する女性 =仙台市「DATE BIKE」のポートでシェアサイクルを利用する女性 =仙台市

 複数の指定場所のうち好きな所で自転車を借り、返却できる「シェアサイクル」が広がっている。放置自転車対策や渋滞緩和、市民の健康増進につながるとして、各地で自治体などが導入。NTTドコモなどが専用のシステムを開発し、シェアサイクルの浸透を後押ししている。ただ、欧米に比べて規模はまだ小さい。推進団体は2020年の東京五輪で観客の移動手段として整備し、普及に弾みをつけようと意気込む。

好きな所で返却 スマホ利用のシステムも

 「職場の近くや繁華街で自転車を借りたり、返したりできるので便利。通勤や休日の買い物などでほとんど毎日、利用しています」。30代の女性会社員は、仙台市が昨年3月から展開しているシェアサイクル事業「DATE BIKE」(ダテバイク)に満足そうだ。

 同市はNTTドコモに運営を委託。市中心部から半径約3キロ以内の地域に「ポート」と呼ばれる駐輪場を24カ所設置し、約150台の電動アシスト付き自転車を用意している。

シェアサイクルのイメージ。ポートをつなぐことで、自転車を効率的に利用できるシェアサイクルのイメージ。ポートをつなぐことで、自転車を効率的に利用できる

 利用者は会員登録をした上で、スマートフォン(高機能携帯電話)などを使って借りたい場所のポートや自転車を会員サイトで選び、パスコードを取得。ポートで自転車のハンドルに付いている小型端末にパスコードを入力すると、自動的に解錠される。

 返すのは別のポートでもよい。施錠して端末の終了ボタンを押せば完了。利用料金は最初の1時間が103円で、30分延長するごとに103円掛かるほか、月額プランも用意。支払いはクレジットカード決済だが、観光客など向けに現金で支払うプランもある。

 登録会員数は3月までで約5800人に達し、「公共交通機関を利用しにくい場所にも行きやすい」と観光客の評判も上々だ。

東京五輪で3万台規模目標

 シェアサイクルは欧米で先行し、日本でも10年前後から各自治体で徐々に広がり始めた。国土交通省によると、昨年12月時点で全国の54都市がシェアサイクルを本格的に導入している。

 しかし、自転車の台数は東京などの大都市でも地域ごとに数百台をそろえるだけで、パリ(約2万4000台)やロンドン(約8000台)などに比べ規模は小さい。都市部ではポートを設置する場所の確保が難しく、利便性向上の妨げになっている。

 仙台市が自転車に端末を設置するNTTドコモの技術を採用したのも、機能を自転車に集中させてポートを小型化し、狭い場所でも設置できるようにする狙いからだ。

 シェアサイクルのシステム開発や運営を手掛ける企業などは今年4月、「日本シェアサイクル協会」を設立した。国や東京都に働き掛けて、20年の東京五輪で観客が各競技場を移動する手段として1万~3万台規模のシェアサイクルを実現し、五輪後も住民や観光客の足として有効活用する目標を掲げる。

 高橋洋二会長は「環境への悪影響や健康問題を考えると、自動車に頼りすぎない交通システムの整備は将来の大きな財産になる。五輪を機にシェアサイクルの考え方を多くの国民に知ってもらいたい」と話している。

SankeiBizより)

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