“日本一”を決める戦い男子は別府、女子は與那嶺を軸に展開 「全日本選手権ロード」6月27~29日に岩手・八幡平で開催

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 ロードレースの日本一を決める年に一度の戦い、「全日本自転車競技選手権大会ロードレース」が6月27~29日の3日間、岩手県八幡平市で開催される。男女の各年代のトップ選手が、栄光のナショナルチャンピオンジャージを懸けて熱い戦いを繰り広げる。今年は個人ロードレースに加え、これまで別大会として行なわれていた個人タイムトライアル、またパラサイクリング(障害者自転車競技)の全日本が統合され、初めて同一日程で開催される。

昨年の男子エリート表彰。優勝者は各カテゴリーのレースで1年間、日本の国旗を模したナショナルチャンピオンジャージを着用することができる(米山一輝撮影)昨年の男子エリート表彰。優勝者は各カテゴリーのレースで1年間、日本の国旗を模したナショナルチャンピオンジャージを着用することができる(米山一輝撮影)

TTは27日、エリートのロードレースは29日に開催

 戦いの舞台はみちのくの名峰・岩手山。溶岩流により形成された特別天然記念物「焼走り熔岩流」をかたわらに望む、岩手山焼走り国際交流村付近がスタート/ゴール地点となる。レースは27日(金)が個人タイムトライアル(パラサイクリングを含む)、28日(土)が男女ジュニア・アンダー23(U23)など若い世代のロードレース、29日(日)が男女エリートのロードレースを行なう。現地へのアクセスは、東北自動車道の西根インターから約20分、JR花輪線の大更駅からタクシーで約25分。東京駅から鉄道を利用すれば、最短約3時間半で会場に着ける計算だ。

 コースは個人タイムトライアルが13.4km、ロードレースが15.8kmの周回コースを使用する。タイムトライアルは片道6.5kmをほぼ行って戻るコース。前半が平均斜度約2%の下り基調、後半が逆に上り基調となり、折り返し付近にコーナーが連続するものの、ほぼ真っ直ぐの体力勝負だ。ロードレースは前半がタイムトライアルと共通で、約12kmの緩やかな下り基調をこなしたあと、フィニッシュラインに向けて距離3.5km、平均斜度5.8%の上りを一気に上る。こちらもコーナーは少なく、全体にシンプルなコースだ。

男子エリートは別府が3度目の戴冠なるか 悲願の初V狙う清水、増田

 男子エリートのロードレース(16周、252.8km)は、3年ぶりに出場する別府史之(トレック ファクトリーレーシング)が展開の軸となる。2011年に同じ八幡平のコースで優勝しており、勝負所も熟知している。2005年にプロ入りして以降はチームのスケジュールを優先し、全日本ロードには4度しか出場していないが、そのうち2度優勝をもぎ取ってきた。今年は3度目のジロ・デ・イタリア完走を経て、満を持しての出場。個人タイムトライアルとの2冠を狙う。

別府史之は3年前の2011年、同じ八幡平のコースで優勝している(砂田弓弦撮影)別府史之は3年前の2011年、同じ八幡平のコースで優勝している(砂田弓弦撮影)
清水都貴(右)と増田成幸(左)。今年のツアー・オブ・ジャパン富士山ステージで日本人トップ争いを演じた(米山一輝撮影)清水都貴(右)と増田成幸(左)。今年のツアー・オブ・ジャパン富士山ステージで日本人トップ争いを演じた(米山一輝撮影)

 別府に対抗する最右翼は清水都貴(ブリヂストンアンカー)と増田成幸(宇都宮ブリッツェン)の2人で、ともに初優勝を目指す。清水は過去3年続けて3位以内に入賞しており、表彰台の中央を欲する思いは誰よりも強い。増田も過去にこのコースで2位の経験があり、国内ナンバーワンクライマーとして力をぶつけてくるはずだ。ほかにも、地力のあるクライマーやオールラウンダーが優勝をうかがう。土井雪広(チームUKYO)、西谷泰治(愛三工業レーシングチーム)、鈴木真理(宇都宮ブリッツェン)、畑中勇介(シマノレーシング)、佐野淳哉(那須ブラーゼン)らにもチャンスがあるだろう。

 コースは単調で集団に有利なため、過去に2度行なわれた八幡平での全日本ロードは、最終周回まで大きな集団でまとまって進み、最後の上りでエース同士が勝負するという展開が共通している。このため単騎参戦の別府らもあまり不利にならず、しかしレースとしては距離の割に展開が少ない、やや退屈な内容になっていた。複数メンバーで参戦する有力チームが、いかに序盤からレースを動かして不確定要素を作り、ゴール前までに別府のスタミナを削れるかが勝負のポイントとなる。

女子エリートは連覇狙う與那嶺恵理が本命

女子エリートは2年前の同じコースで、当時の女王、萩原麻由子が與那嶺恵理を破って優勝した。2年後の現在、両者の立場は逆転している(米山一輝撮影)女子エリートは2年前の同じコースで、当時の女王、萩原麻由子が與那嶺恵理を破って優勝した。2年後の現在、両者の立場は逆転している(米山一輝撮影)

 女子エリートのロードレース(8周、126.4km)は、昨年圧倒的な力で初優勝した與那嶺恵理(チーム・フォルツァ!)が今年も大本命。かつての女王である萩原麻由子(ウィグル・ホンダ)、上りに強い金子広美(イナーメ信濃山形)らがどれだけ対抗できるか。出場選手が少ないエリート女子の展開は、最初の3周を終えるまでにほぼ見えてくるはずだ。

 次世代を担う若手のレースは、男子U23、男子ジュニア(U19)、男子U15+U17、女子ジュニア+U17のレースが、それぞれ行なわれる。東京オリンピックを目指す新星の登場に期待したい。

(文・米山一輝)


レーススケジュール
■6月27日(金)
8:00~ 個人タイムトライアル
女子U17、女子ジュニア、男子U17(13.4km=13.4km×1周)
パラサイクリング(13.4km=13.4km×1周)
男子ジュニア(13.4km=13.4km×1周)
男子U23(13.4km=13.4km×1周)
女子エリート(13.4km=13.4km×1周)
男子エリート(40.2km=13.4km×3周)
■6月28日(土)
8:00~ 男子U17+U15 ロードレース(79.0km=15.8km×5周)
8:05~ 女子ジュニア+U17 ロードレース(63.2km=15.8km×4周)
11:00~ 男子U23 ロードレース(173.8km=15.8km×11周)
11:05~ 男子ジュニア ロードレース(126.4km=15.8km×8周)
■6月29日(日)
8:00~ 男子エリート ロードレース(252.8km=15.8km×16周)
8:05~ 女子エリート ロードレース(126.4km=15.8km×8周)
15:20(予定) 男子エリート、女子エリート表彰式

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