個人&チームで最速タイムに挑む自己の限界へのチャレンジを楽しむ 「タイムトライアルジャパン」シリーズ第1戦が開催

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 埼玉、群馬、栃木、茨城の4県にまたがる国内最大の遊水地、渡良瀬遊水地で、タイムトライアル競技のみを実施するレースイベント「タイムトライアルジャパン」が6月14日に開催された。その名の通りTTのみの真剣勝負。ユニークな企画が、熱心なサイクリストの注目を集め、元トップアスリートを含む脚力自慢の猛者が集結した。(レポート 齋藤むつみ)

集団を利用できない個人タイムトライアル。選手たちは自分との戦いに挑む集団を利用できない個人タイムトライアル。選手たちは自分との戦いに挑む
チームタイムトライアルは、隊列を整え、効率的に走ることがタイムに直結するチームタイムトライアルは、隊列を整え、効率的に走ることがタイムに直結する
チームタイムトライアルのスタートを待つ選手たち。独特の緊張感の中にも笑顔があったチームタイムトライアルのスタートを待つ選手たち。独特の緊張感の中にも笑顔があった

 「タイムトライアルジャパン」は新しくスタートしたシリーズ戦。今季は3ステージで展開される。この日は第1ステージとして、渡良瀬遊水地の外周7.3kmのコースを3周する21.9kmで最速タイムが争われた。種目は、エアロパーツやタイムトライアルバイクを使用する「アルティメット」と、エアロパーツの使用制限がある「ノーマル」に分かれ、そのなかで1人で走る「個人」と4人で隊列を組んで走る「チーム」から選んで挑むことができた。

 タイムトライアルといえば、ツール・ド・フランスなど大きなステージレースで見られるスタートシーンが印象的だ。高さ1mはあるスタート台から、選手が1人ずつ一定間隔でコースに飛び出していく様は迫力満点。今シリーズも同様のスタイルが採用されており、用意された赤と白のスタート台に上るだけで選手たちの気持ちは高ぶることだろう。

 反面、こうしたスタート方法が初めての選手も多かった。両足をペダルに固定し、スタッフに支えられた状態からのスタートでは、うまく踏み出せずスロープの手前でよろけてしまう選手も。独特の緊張感の中でスタートする難しさもあったようだ。

コースは平坦で1周7.3kmコースは平坦で1周7.3km
選手はスタート台から20秒おきに出走していく選手はスタート台から20秒おきに出走していく
個人・アルティメットのスタート個人・アルティメットのスタート
チームタイムトライアル、スタート台に並ぶ選手たちチームタイムトライアル、スタート台に並ぶ選手たち
スタート台から飛び出す元オリンピック代表の飯島誠選手スタート台から飛び出す元オリンピック代表の飯島誠選手

 何人もの選手がスタートしていく中で、大いに注目を集めたのが、水色のジャージに身を包んだ元プロ・ロードレーサーの飯島誠選手。個人TTはプロ時代に全日本選手権を3度制しており、トラックレースやロードレースのトップレーサーとして活躍した全盛期さながらのスタートはまさにホンモノ。飯島選手は「自転車に乗るのは週に2日ほど。最近はコーチとして海外遠征もあり、あまり乗れていなかった」とのことだったが、フィニッシュすれば暫定トップに立ち、しばし「ホットシート」に座った。その後、全選手が走り切る10分ほど前にトップの座を明け渡すことになったが、レースを存分に楽しんだ様子だった。

 そしてこの日、アルティメット個人の部で貫禄のトップタイムを叩きだしたのは、オープン参加の大場政登志選手(クロップス・チャンピオンシステム)。昨年の全日本タイムトライアル選手権で優勝した現チャンピオンが、実力通りの結果をたたき出した。オープン参加のため大場選手には順位が付かず、その好タイムに10秒差まで迫った中村龍太郎選手(イナーメ信濃山形)が優勝を果たした。

ホットシートを長らく守っていた飯島誠選手(アクアタマ)ホットシートを長らく守っていた飯島誠選手(アクアタマ)
貫禄のトップタイムを叩きだした大場政登志選手(クロップス・チャンピオンシステム)貫禄のトップタイムを叩きだした大場政登志選手(クロップス・チャンピオンシステム)
個人・アルティメットを制した中村龍太郎選手(イナーメ信濃山形)個人・アルティメットを制した中村龍太郎選手(イナーメ信濃山形)
個人・アルティメットはディスクホイールの回転音が轟く個人・アルティメットはディスクホイールの回転音が轟く
古いモゼールのバイクで出走古いモゼールのバイクで出走

 個人タイムトライアルはひたすら自分との戦いだ。ペース配分を考えながら持てる力を最大限に発揮し、己の限界に挑むという点では、ヒルクライムレースに似た面がある。集団走行ではないためビギナーでも比較的安全に走れる特性や、機材にトコトンこだわればタイムに繋がる側面も、ヒルクライムに似ている。ヒルクライム好きを「坂バカ」なんて言うけれど、今後は「TTバカ」も自転車の楽しみ方の一つとして、もっと流行っていいのかもしれない。

 「タイムトライアルジャパン」の第2ステージは7月27日(日)、利根川上流河川敷(埼玉県)で、第3ステージは8月30日(土)に袖ヶ浦フォレスト・レースウェイ(千葉県)で開催される予定だ。

カテゴリごとに表彰が行われたカテゴリごとに表彰が行われた
ゲストのガールズケイリン加瀬加奈子選手が提供したお宝グッズのじゃんけん争奪戦ゲストのガールズケイリン加瀬加奈子選手が提供したお宝グッズのじゃんけん争奪戦
個人・アルティメットの表彰個人・アルティメットの表彰
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チーム・アルティメットの表彰チーム・アルティメットの表彰

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