腎臓病患者をサポートするために地中海・マルタ共和国発、福岡~東京2000km チャリティーライド「ライフサイクル・チャレンジ」9月来日

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腎臓疾患の人たちのためのチャリティーライド「ライフサイクル・チャレンジ」(写真は2012年)腎臓疾患の人たちのためのチャリティーライド「ライフサイクル・チャレンジ」(写真は2012年)

 腎臓疾患の人たちのためのチャリティーライド「ライフサイクル・チャレンジ」の一行が今年9月、地中海に浮かぶ小国、マルタ共和国から来日する。このチャレンジは、各国をサイクリングしながらスポンサー企業や個人から寄付を集めていく取り組みで、1999年にスタート。これまで12カ国を舞台に15回開催されてきた。16回目となる今年は、福岡から東京まで、旅の“寄り道”を含め約2000kmを10日間で走破する計画だ。

患者負担を軽減し腎臓病の認知を高めるために

Cyclist編集部を訪れた(左から)アラン・カリーさん、ティム・ペコさん、宮林佳世さんCyclist編集部を訪れた(左から)アラン・カリーさん、ティム・ペコさん、宮林佳世さん
マルタではチャリティーイベントも開催。カリーさんのスポーツジムスタッフも活躍するマルタではチャリティーイベントも開催。カリーさんのスポーツジムスタッフも活躍する

 ライフサイクル・チャレンジを運営する「ライフサイクル財団」のアラン・カリー代表と、設立メンバーの1人であるティム・ペコさん、日本側での窓口役を務める宮林佳世さんが東京・大手町のCyclist編集部を訪れ、イベントの概要を説明してくれた。

 カリーさんがこの取り組みを始めたきっかけは、「妻が腎臓病を患った際、かさむ医療費をまかなおうとチャリティーライドを思いついたため」という。マルタでスポーツジムを営んでいるカリーさんは、「体を動かして挑戦することは、私にとってはごく自然だった。それに、『何やってるんだあいつは』と注目してもらうためにも最適な手段だと思った」と振り返った。

 1回目はカリーさんの出身地であるイギリスを4人で走行。その結果、1540万円を集めることに成功した。以降は毎年、686万~2254万円の寄付金を集め、それらは腎臓病に関する研究や医療機器購入費用、患者治療費の一部負担などを目的に、マルタ大学とマルタ国営マーテルディ病院へ全額寄付されている。

 今回の取り組みでは、日本で集まったスポンサー企業の協賛金や個人の募金は、日本国内の医療機関に寄付をすることが決まっている。腎臓疾患による国内の透析患者数は年々増加傾向にあり、2012年には30万人を突破。患者1人が負担する医療費は、年間350万円になるとも言われている。

 カリーさんは、「より高度な技術を持つ日本の医療機関や企業と連携をしたい。また、ライドを通じてメッセージを送り続け、腎臓病に対する社会での認知を高めたい」と今回のチャレンジの意義を語った。

「完走者は全体の10~15%」と過酷

 今回来日するのはおよそ40人で、そのうち実際に自転車で走るのは20~25人。女性も5人含まれている。中には8回目の参加となる62歳のメンバーもいるという。「参加メンバーは30歳前後が多く、職業は学生、エンジニア、政治家、俳優など様々」とペコさんが紹介してくれた。

日本で開催する「ライフサイクル・チャレンジ」をPR日本で開催する「ライフサイクル・チャレンジ」をPR

 ただ、「完走者は毎回、全体の10~15%程度になるんだ」とペコさん。なんでも、ライドの距離は1日平均200kmにも及び、コースも「平坦ではつまらない」と、わざわざアップダウンや峠越えのあるルートが設定されている。完走者の平均速度は時速20~25kmになるという。

 一方で「(遅いライダーを)時間無制限でいつまでも待っているわけにはいかない」として毎日、制限時間が設けられるという。ペコさんは「なんといっても“チャレンジ”することが大切。過酷さはツール・ド・フランス級」と説明し、ニヤリと笑った。

 日本への橋渡し役を務める宮林さんは、マルタでスポーツインストラクターとして活動している。今年は日本とマルタが国交樹立50周年を迎えた記念の年。宮林さんは「両国の交流を深め、よりよい関係を築きたい」と意欲的に語った。

「ライフサイクル・チャレンジ」では案内パネル設置やサポートカーの用意もある(写真は2012年)「ライフサイクル・チャレンジ」では案内パネル設置やサポートカーの用意もある(写真は2012年)
マルタのスポーツジムで並ぶアラン・カリーさんと宮林佳世さんマルタのスポーツジムで並ぶアラン・カリーさんと宮林佳世さん

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