飯端美樹のカリフォルニア遠征記<下>五輪狙えるガールズチーム作りへ 海外での経験を糧に日本のBMXシーンを育みたい

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 プロBMXライダーでモデルの飯端美樹さんが1カ月間にわたって滞在したアメリカ・カリフォルニアでの遠征記を、Cyclistで短期集中連載。最終回では、飯端さんの夢であり、オリンピックに向けた取り組みにもなる「ガールズチーム」の結成などについて語ってくれました。

同じことに真剣に取り組む、カリフォルニアの最高の仲間とともに同じことに真剣に取り組む、カリフォルニアの最高の仲間とともに

<中>キッズや世界のプロBMXライダーと肩を並べて練習 オン・オフを切り替え充実の毎日

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速いライダーに挑むように練習

一日一日を大切に練習をこなす一日一日を大切に練習をこなす

 カリフォルニアでの残りの滞在期間が短くなるにつれ、一日一日の大切さを強く感じるようになってきました。

 初めて渡米したのは15歳の時。とにかく本場アメリカでレースがしたい一心でした。そのころ、日本でそんな風に考えるガールズライダーはいなかったので、毎年、男の子のライダー数人とともに渡米したものです。

 カリフォルニアではだいたい3つのBMXトラックへ一日ごとに練習に行くのですが、どのトラックへ行ってもローカルライダーが優しく接してくれます。また日本と同じように、プロもアマチュアも関係なく一緒に走るので、憧れの本場プロライダーと並んで練習できるのもいいところ!

ゲート練習を黙々とこなすゲート練習を黙々とこなす
BMXではスタートの一瞬がレースの勝敗を決めるBMXではスタートの一瞬がレースの勝敗を決める
「ベルフラワーBMXトラック」受付のTammyと。カリフォルニアではたくさんの人が気にかけてくれる「ベルフラワーBMXトラック」受付のTammyと。カリフォルニアではたくさんの人が気にかけてくれる

 BMXのレースは1周30~40秒で勝負が決まってしまうため、スタートの一瞬がレースの勝敗を決めるかなり重要なポイント。黙々とスタートのゲート練習に励むのですが、速いライダーがゲートに入れば、それに挑むように他のライダーも次々とゲートに入っていきます。

 毎回、充実した練習やトレーニングができるのは、そんな仲間がいてくれるから。今まで知らなかったことやできなかったことも、頭で考えることなく知らず知らず行動に移せる。そしてまた新しいことに挑戦したくなるのです。

カリフォルニアでは3つのBMXトラックを練習に使うカリフォルニアでは3つのBMXトラックを練習に使う
いつも私を助けてくれるローカルライダーのFrankといつも私を助けてくれるローカルライダーのFrankと
同じことに真剣に取り組む最高の仲間たち。レースになればもちろんライバル同じことに真剣に取り組む最高の仲間たち。レースになればもちろんライバル

理想は「目標がはっきりしている子」

 今は、こういった経験を次の世代に伝えたいと強く思うようになりました。そんな矢先、昔からの夢だったガールズチーム作りを本格的に任されることになりました。

 私が考えるガールズライダーの理想は、速いだけではなくセンスがあり、自分の芯を持っていること。また目標がはっきりしている子です。私がBMXを始めた頃、BMXはオリンピック種目ではありませんでした。今の世代のライダーは、オリンピックという大きな目標を持つことができるので、すごくうらやましい。

できなかったことができるようになると、また新しいことに挑戦したくなるできなかったことができるようになると、また新しいことに挑戦したくなる

 今はまだまだ手探り状態ですが、そんな目標を持つような子たちにチームに加入してもらい、この先のオリンピックを視野に入れながら活動していきたいと思っています。

自分を厳しい環境に置くことで成長できる

つかの間のリラックスタイムつかの間のリラックスタイム

 カリフォルニアの土地勘が身に付き、右側通行・左ハンドルでの運転もいつの間にかお手の物に。気が付けば、日常生活を何の問題もなく過ごせるようになっていました。そんな自分に、今でもたまにびっくりします。同時に、人はやっぱり、自分を厳しい環境に置くことで成長できるんだなと思うのです。

 ここでは、もうひとつのお仕事、モデルとしてもチャレンジしています。友人が扱うヴィンテージ服のモデルです。通常は、自分を見せることよりも服や物の良さを見せるように努めるのですが、ここでの撮影に限っては、友人の世界観を聞き、色々意見を交わしながら自分なりの表現も加えていきます。最高に楽しいですし、大好きなモデルの仕事ができるのは本当にありがたいです。

 遠征を終える頃、2014年から新しくスポンサーになっていただいた「BOX Components」を訪問しました。今回は色々なパーツを提供してもらったばかりか、会社の真っ白な壁にサインを求められ、緊張しながら漢字で記入! 今後、ここを訪れる人たちが漢字のサインを目にしてくれるのは、日本人ライダーとしてとても嬉しく思います。

新たなスポンサー「BOX Components」社屋の壁に緊張しながらサイン新たなスポンサー「BOX Components」社屋の壁に緊張しながらサイン
「BOX Components」で新しいパーツをつけてもらった「BOX Components」で新しいパーツをつけてもらった

 今回も多くの方にサポートや応援をしていただいたカリフォルニア遠征が終了。日本に帰国すると、ゆっくりしている間もなく7月5日~6日の全日本BMX選手権大会を迎えます。遠征の成果を発揮できるように頑張ります! 日本のBMXシーンの未来を楽しみにしつつ、これからも応援していただけると嬉しいです。

各国を飛び回る今の私を表現してくれてるような場所で。「日本のBMXシーンの未来を楽しみにしていてください」各国を飛び回る今の私を表現してくれてるような場所で。「日本のBMXシーンの未来を楽しみにしていてください」
飯端美樹飯端美樹(いいばた・みき)

プロBMXライダー、ファッション・広告モデル。10歳からBMXの大会へ出場を重ね、現在は本場アメリカをはじめ世界でのレース活動をこなす。2012年は全日本BMX選手権大会で準優勝、2013年はアジア選手権(シンガポール)の日本代表に選出されている。苦手なことは自転車いじり、好きなものはコーヒーと花。ブログ「Stargirl」で毎日情報発信中。

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