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海とそよ風の湘南デイズ<2>横浜トライアスロンを初完走 エンドルフィンに満たされたスイム、遠かったバイク&ラン

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 前回の記事では、ロードバイクに出会ってから、ロングライドイベントに挑戦するまでをお話ししました。その記事が掲載された後、少し時間が経ちましたが、何をしていたかというと…私、トライアスロンを初完走しちゃいました!

 横浜トライアスロンは5月17日、18日に行なわれ、私はスプリントディスタンス(スイム750m、バイク20km、ラン5km)のエイジ部門に職場の仲間と出場しました。アイアンマンの父親は、残念ながら抽選もれ。今回は、現場監督、兼運転手、兼荷物持ちを担当してもらいました。

5月18日の横浜トライアスロン、エイジグループに同僚と参戦したナナさん(左)5月18日の横浜トライアスロン、エイジグループに同僚と参戦したナナさん(左)

リタイアした時の言い訳を考えるほど練習不足

職場の仲間(左)と今回は雑用係の父(中央)、そして私職場の仲間(左)と今回は雑用係の父(中央)、そして私

 …いまだから正直に言います。横浜トライアスロンは、ほとんど練習をしていない状況での出場でした。苦手なランの練習は去年からしていたのですが、1月に出場した10kmマラソンを完走できたということもあり、甘く見ていた部分は否めません。

 プールへ行くのは帰りが寒そうで、バイク練も「風が強いとデニーロ(愛車※)には乗れなーい」と怠けていたら、あれよあれよという間に5月。特にスイムでは、出場距離を連続して泳いだ経験もないままで当日を迎えてしまうことになりました。小さな努力を積み重ねてアイアンマンになった父親とは、えらい違い!

※「<1>人生を変えたイタリア出身のイケメン“デニーロ”との出会い」参照。

 加えて今回は、想定外の事態が。大会の前々週に高熱を出し、ほぼ1週間まともに動くこともできなったのです。その時はさすがに「終わったな…」と思いました。友人や職場の方々が応援に来てくれるのに、こんなことになるなんて。大会が近付くにつれ、悶々とする日々。後悔しても、まさに後悔先に立たずです。

 大会前日の説明会に出席するも、いまだに自分のことのように思えませんでした。「スイムリタイアになったらどんな顔をしてみんなのところに戻ろう。どうやって最初の一言を言おう」ということを考えてばかり。

会場の空気が私を奮い立たせてくれた

 そして迎えた当日。朝からテンション低めのところへ、お天気は嫌味なくらいな晴天でした。早朝の山下公園に旗を立てて陣を構えれば、そよ風が気持ちよくすり抜けていきます。練習会でお会いした方との再会や、出会う友人たちに激励されたり握手されたりしているうち、少しずつ元気を取り戻し、大会独特の高揚感が、自分を少しずつ奮い立たせてくれるような気がしました。

たくさんの人からチカラをもらいましたたくさんの人からチカラをもらいました

 ふと目をやると、太陽と海によく映えてゴールが輝いて見えました。まるで、出場者の自分が物語の主役になれる舞台のよう。そんな準備の数時間で、「この大会を完走したら、すごくかっこいいんじゃない?」と思えるようになりました。

ウェットスーツの着方にまごつく私に、トライアスリートたちが懇切指導中ウェットスーツの着方にまごつく私に、トライアスリートたちが懇切指導中

 ところが、スイム召集の10分前、そろそろウェットスーツを着ようと思った矢先に、スイムキャップをまだ受け取っていないことに気が付いて…キャップを配布しているテントまで、往復600mほどダッシュをして、陣営に戻るころには汗だくに。暑過ぎて汗が止まらず、不安だったはずのスイムも「早く泳がせて!」と思うまでになりました。

 また、スイムさえクリアすれば愛車・デニーロが私を待っているのです。「何のために高価なデニーロを買ったのか。トライアスロンに出るためじゃないか、頑張るぞー!」…と闘志に火がつきました。

スイムで大海に初挑戦 その後のパートは…

 スイムさえ終われば何とかなる、と言い聞かせてスタートを切ると、冷たい水は気持ちよく、大きな波もなかったので「これはいける」と思いました。盛大なアナウンスの中、大海に初挑戦!

スイムをあがった時の一コマ。あまりにうれしかったので思わず手を振ってしまいましたスイムをあがった時の一コマ。あまりにうれしかったので思わず手を振ってしまいました

 途中、何度も足がつりそうになり、顔をあげて浮いたりしていましたが、先ほどのダッシュでウォームアップが十分だったせいか、足の調子も回復。残り100mを切ったあたりから心の中はもうハピネス。脳内はエンドルフィンでいっぱいです。あぁ、まるで自分がアイアンマンにでもなったかのような気分。

 スイムパートのタイムは、制限時間の25分よりやや早い22分でした。沿道の応援に笑顔で手を振って帰還し、おぼつかない足どりで愛車のもとへ。しかしここからが大変でした。

得意のバイクパートは思うように走れず…得意のバイクパートは思うように走れず…

 バイクパートでは、カーブが多いコースのためスピードが出せない上、コーナリングに苦戦。直線コースでは向かい風にさらされました。終始足がつりそうで、速度を落として片足ずつマッサージしても全然効果がありません。一瞬でも気を抜いたら転倒してしまいそうで、最も集中力が必要なパートでした。バイクはだれにも負けないと思っていたのに次々と抜かされていくのです。とにかくペダルが重い。

 結局、20kmに55分もかかりました。原因は間違いなく、練習不足。スイムですべての気力・体力を使い切ってしまったことが、まぎれもない事実だと思います。

 バイク終了後、ビンディングシューズが引っ掛かってまったく脱げなくなり、大きくタイムロスをするトラブルに見舞われながら、ランに向かうその足は故障寸前でした。たった5kmと気安く参戦したランでしたが、あんなにゴールが遠いとは思ってもみませんでした。

 写真で見る私はやたら楽しそうですが、カメラを向けられると笑ってしまう習性があるだけかもしれません…沿道の声援や知り合いの応援がなければ足が動かなかったと思います。ほぼ早歩きのような足取りになり、やっとのことでゴール。タイムは39分。総合順位は、なんと237人中233位でした。

ゴールまであとすこし!ゴールまであとすこし!

◇         ◇

 ゴール後、足はガクガクで顔もボロボロ。練習不足、スタミナ不足をとりあえず若さで押し切った感がありますが、気分は最高でした。日焼けでゼッケン番号の跡が残る上腕は、今となっては自慢になりました。

 次は7月に、久しぶりのロングライドイベント参戦が控えています。いまから楽しみです!

塩田菜々塩田菜々(シオタ・ナナ)

湘南生まれ、湘南育ち。2012年よりロードバイクに乗り始め、翌年には「バイシクルライド東京」「GREAT EARTH 富良野ライド」「ワイズカップ彩湖4時間エンデューロ」といったサイクリングイベントのほか、「大磯ロングビーチ・ファミリートライアスロン」へ出場。愛車は「デ・ローザ R848」(愛称デニーロ)。歯科医師として日々の臨床に携わりながら、大学院でスポーツ医歯学研究にも従事している。特技は英会話。好きなものは愛犬とおいしいパン、嫌いなものは採血と激坂。

この記事のタグ

トライアスロン パパのトライ&ナナの湘南デイズ

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