獲得標高3547mの“超級山岳コース”も四国の高峰に集った“鬼脚”たち 「自転車王国とくしま ツール・ド・にし阿波」約1000人が挑戦

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 徳島県西部を舞台とするサイクリングイベント「自転車王国とくしま ツール・ド・にし阿波2014」が5月25日に開催され、約1000人の健脚自慢が出場。40kmから166kmまでの5コースからそれぞれの脚力にあったコースを選び、制限時間内のゴールを目指して力走した。

午前6時、SSコース第1組がスタート(福光俊介撮影)午前6時、SSコース第1組がスタート(福光俊介撮影)

 大会はNPO法人「ツール・ド・にし阿波プロジェクト」が主催し、今年で5回目。四国山地の麓に位置する自治体や住民らの協力も得て、地域の魅力や特色の情報発信、徳島の豊かな自然環境の保護、サイクルスポーツの振興・普及―などの目的でイベントに取り組んでいる。また、今年2月には同プロジェクトの主催による徳島初のシクロクロス大会「にし阿波シクロクロス大会」が大成功を収めたばかり。自転車が町おこしのツールとしてこの徳島県西部に根付きつつある段階でのツール・ド・にし阿波開催となった。

序盤の平坦区間はトレインを組んで、ライダー同士協力して前を目指します(福光俊介撮影)序盤の平坦区間はトレインを組んで、ライダー同士協力して前を目指します(福光俊介撮影)

 コースは40km、60km、105km、130km、166kmの5コースに分かれ、それぞれゴールまでの制限時間が設けられた。最難関のスペシャルステージ(SS)コースは距離166km、制限時間10時間。標高1000m級の山岳を3つ超え、獲得標高3547mに及ぶ厳しいルートが設定された。毎年、難コースがライダーの前に立ちはだかってきたが、今年のSSコースはこれまでを大きく上回る“超級山岳コース”となった

 朝6時、SSコースの参加者が三好市池田町の吉野川運動公園をスタート。他のコースも順次スタートしていった。参加者は景勝地の大歩危(おおぼけ)・小歩危(こぼけ)を通過すると、徳島在住ライダーにはおなじみのヒルクライムの名所「京柱峠」「落合峠」を越えるルートや、観光地「祖谷のかずら橋」をチェックポイントとするルートなどに分かれ、思い思いのペースで景観とともにライドを楽しんだ。

フィードゾーンでは、パンやエナジーゼリー、地域の特産品などがふるまわれた(福光俊介撮影)フィードゾーンでは、パンやエナジーゼリー、地域の特産品などがふるまわれた(福光俊介撮影)
徳島の郷土料理「そば米雑炊」でライダーたちをおもてなし(福光俊介撮影)徳島の郷土料理「そば米雑炊」でライダーたちをおもてなし(福光俊介撮影)

 また、コース内に設けられたチェックポイントやエイドステーションでは、この地域ならではの料理がふるまわれ、参加者を温かくもてなした。なかでも、三好市東祖谷・栃之瀬のチェックポイントにて配られた、こんにゃくのから揚げは大人気で、おかわりを求めるライダーも多かった。

 今年から、SSコースを完走すると“鬼脚”と認定され、ゴールでは完走証とともに鬼脚ステッカーがプレゼントされた。過酷なコースを走り切った完走者たちは、鬼脚認定に大喜び。

SSコース完走者に配られる「鬼脚ステッカー」。今回は191人が出走し、129人が“鬼脚”認定を受けた(福光俊介撮影)SSコース完走者に配られる「鬼脚ステッカー」。今回は191人が出走し、129人が“鬼脚”認定を受けた(福光俊介撮影)
パンクや落車にめげず、がんばって完走しました!(福光俊介撮影)パンクや落車にめげず、がんばって完走しました!(福光俊介撮影)

 高知県から参加した4人組は、タイヤカットによるパンクや落車など、苦しい局面を乗り越えてゴールへたどり着いたといい、「昨年までとは比にならない難しさ。まさに“鬼”コースだった」と感慨深そうにコメントした。10時間という制限時間がライドをさらに難しいものとしたようで、時間ギリギリにゴールした完走者も。今回はSSコースに出走した191人のうち129人が鬼脚と認定された。

開会式で挨拶するゲストライダーの日向涼子さん(©ツール・ド・にし阿波プロジェクト)開会式で挨拶するゲストライダーの日向涼子さん(©ツール・ド・にし阿波プロジェクト)

 また今大会では目玉として、モデルでサイクリストの日向涼子さんをゲストライダーに招聘。日向さんは距離60km、獲得標高910mの「Bコース」に出場し、一般参加者とともに名勝の吊り橋「祖谷のかずら橋」を渡ったり、コースに組み込まれた大歩危峡の遊覧船観光を楽しんだり、郷土料理の「祖谷そば」を味わったりと、にし阿波地域の景観や風土を満喫した様子だった。(文 福光俊介)

にし阿波の自然の中を走る日向涼子さん(©ツール・ド・にし阿波プロジェクト)にし阿波の自然の中を走る日向涼子さん(©ツール・ド・にし阿波プロジェクト)

※Cyclistでは後日、日向涼子さんによる参加レポートを連載「日向涼子のサイクリングTalk」として掲載します。また“鬼脚”SSコースに出場した福光俊介さんの体験記も掲載予定です。

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