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ツアー・オブ・ジャパン2014経験豊富なエースが躍進 大会連覇に近づいたヴィーニファンティーニ・NIPPO・デローザ

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第4ステージの表彰式で個人総合トップの証・グリーンジャージに袖を通すグレガ・ボーレ(福光俊介撮影)第4ステージの表彰式で個人総合トップの証・グリーンジャージに袖を通すグレガ・ボーレ(福光俊介撮影)

 ツアー・オブ・ジャパン(TOJ)は23日、過酷なヒルクライムを競う第4ステージ(富士山ステージ)を終え、個人総合成績でヴィーニファンティーニ・NIPPO・デローザのグレガ・ボーレ(スロベニア)が首位に躍り出た。ただ、個人総合は上位3選手が22秒以内にひしめく混戦に。NIPPOは昨年も個人総合を制しており、残す2つのステージでは、ボーレのリーダージャージ死守に狙いを定めて大会連覇を目指す。
(レポート 福光俊介)

目標通り第3ステージで優勝

 日本籍ながらヨーロッパを拠点に活動するヴィーニファンティーニ・NIPPOは、昨年(当時はチーム名 NIPPO・デローザ)のTOJ富士山ステージで、フォルッナート・バリアーニ(イタリア)とジュリアン・アレドンド(コロンビア、現トレック ファクトリーレーシング)のクライマー2人がワン・ツーフィニッシュ。大会の最後には、バリアーニが個人総合優勝を果たした。

今大会はステージ優勝に重きを置いていたヴィーニファンティーニ・NIPPOの大門宏監督だが、嬉しい誤算で総合優勝を目指すことに(福光俊介撮影)今大会はステージ優勝に重きを置いていたヴィーニファンティーニ・NIPPOの大門宏監督だが、嬉しい誤算で総合優勝を目指すことに(福光俊介撮影)

 しかし今大会には、昨年と異なり、ステージ優勝を狙う方針で臨んでいた。メンバー構成の変化も一因だが、それ以上に「日本のレースでは、総合上位に入っても注目されにくく、インパクトとしてはステージ優勝の方が上」との大門宏監督の考えがあったからだ。

 その目標は、第3ステージ(南信州ステージ)で果たされる。ピエールパオロ・デネグリ(イタリア)が昨年に続きこのステージを2連覇。チームとしては、終盤まで我慢し、他チームが動き出すのをきっかけに勝負をかける戦術が奏功した。大門監督もこの結果には満足し、手応えを感じたという。

 そして23日の第4ステージ。チームとしては特に狙いを置かず、第3ステージまで個人総合首位のデネグリが着るリーダージャージは失っても仕方ないと考えていた。それよりも、富士山を無事に上り切り、翌日の第5ステージ(伊豆ステージ)でデネグリ、ボーレのどちらかがチーム2勝目を挙げる作戦にフォーカスしていた。

総合首位キープへ戦術変更

 ところが第4ステージのふたを開けてみると、ボーレが予想以上に好走。ステージ優勝のミルサマ・ポルセイェディゴラコール(イラン、タブリーズ ペトロケミカルチーム)からは2分以上の差をつけられたが、それでも41分4秒の6位でゴールに飛び込んだ。数年前なら優勝争いを演じられた堂々のタイムだ。

第3ステージを3位でゴールしたグレガ・ボーレ。このときの貯金が第4ステージ(富士山ステージ)終了後に生き、個人総合首位に躍り出た第3ステージを3位でゴールしたグレガ・ボーレ。このときの貯金が第4ステージ(富士山ステージ)終了後に生き、個人総合首位に躍り出た

 ここで第3ステージ3位の好走が生き、個人総合争いでトップに立つことができた。大門監督によれば、ボーレは第3ステージの終盤で、先頭争いをしていたデネグリを助けるために、一度は後方から先頭グループへブリッジを試みた。結果的に先頭に追い付くことはなかったが、このおかげでトップから1分13秒差のステージ3位でゴール。レース中の雨と寒さに苦しんだポルセイェディゴラコールより2分19秒先着していたため、富士山ステージで大差をつけられてもリードを保つことができたのだ。

 大門監督は、ボーレの個人総合首位について「転がり込んできたリーダージャージ」と表現しつつ、「こうなればジャージを守る走りをする」と戦術変更を宣言した。

第4ステージ終了後、記者会見に臨んだグレガ・ボーレ。「アットホームなチームでの生活も楽しんでいる」と笑顔で語った(福光俊介撮影)第4ステージ終了後、記者会見に臨んだグレガ・ボーレ。「アットホームなチームでの生活も楽しんでいる」と笑顔で語った(福光俊介撮影)

 総合首位キープの重責を担うボーレは、チームメートに絶対的な信頼を置いているといい、「伊豆のコースが難しいことは把握済みだ。われわれのチームは強いので、ジャージをキープすることはできるだろう」と自信をのぞかせた。かつてランプレやヴァカンソレイユに所属し、昨年までUCIワールドツアーを主戦場としてきたボーレだが、今シーズンはトップチームとの契約がつかめず、4月に現チームに加入したばかり。しかし「アットホームなチームでの生活も楽しんでいる」と表情は明るい。

 そんなボーレの豊富な経験に、大門監督も信頼を寄せている。「これまで所属してきたUCIプロチームでエースを務めてきた選手。実際、アシスト経験がないほどで、それだけオールラウンドに活躍できる強さがある」と説明する。

 個人総合2連覇に向けて、ヴィーニファンティーニ・NIPPOのカウントダウンが始まった。

◇         ◇

 24日の第5ステージ(伊豆ステージ)は、静岡県伊豆市の日本サイクルスポーツセンター周回コースで午前9時30分にスタートする。注目は、チーム間の駆け引き。周回コースは絶えずアップダウンが繰り返され、急坂やテクニカルな下りコーナーなど難易度が高い。総合上位を狙うチームの思惑が絡むだけでなく、ステージ優勝を狙う各チームが捨て身の攻撃を見せてくるだろう。

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