Cyclist的エンタメ観戦記マンガに描かれた自転車へのピュアな愛情 漫画家・北条晶さんの『自転車女子はじめました』

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北条晶さんの『自転車女子はじめました』(竹書房)北条晶さんの『自転車女子はじめました』(竹書房)

 10年以上前からロードバイクに親しみ、持ち前のアクティブさで全国各地へ自転車で出かけている漫画家の北条晶さん。彼女が自身のサイクリング体験を親しみやすいマンガで著した『自転車女子はじめました』には、街なかのポタリングから野宿まで、サイクリングのさまざまな楽しみ方が女性目線で描かれている。


『自転車女子はじめました』
著者: 北条晶
出版社: 竹書房
発売日:2012年11月1日 初版第1刷発行
税抜価格: 1,000円

北条晶さんの愛車デ・ローザもイラストに描かれている北条晶さんの愛車デ・ローザもイラストに描かれている

 北条さんの愛車はイタリアンブランド、デ・ローザのクロモリバイク。ハイスピードな走行感覚を楽しめる車種だが、小径車やクロスバイクの仲間とも分け隔てなくサイクリングへ出かけ、風景や味覚に感動し、坂での苦労を共有していく様子に、自転車へのピュアな愛情が表れている。

 注目すべきは、食べ物の描写だ。ゆるくかわいらしいイラストが、メカではなく食べ物の部分で突然リアルなテイストに変わる。このあたりが“自転車女子”の真骨頂。おいしい食べ物を楽しむためにレンタサイクルを活用しているシーンも登場する。そう、自転車女子たるもの、おいしいものがあってのライドですよね、わかります。

 監修と、章の間のコラムは、自転車専門誌での連載やトークイベントで人気の女性サイクリスト、ドロンジョーヌ恩田さんが担当。自転車を通して出会う世界を詩的に綴ったり、暑さ対策や輪行など実用的な情報をまとめたりと、読み応えのあるコーナーになっている。ライド中でもしっかりとメイク(と美しさ)をキープする秘訣をまとめた回は、女の気迫さえ感じさせる。

ライドイベントにも積極的に参加している著者の北条晶さんライドイベントにも積極的に参加している著者の北条晶さん
『自転車女子はじめました』では友人を自転車ショップに誘う様子や乗る時の服装も描かれている『自転車女子はじめました』では友人を自転車ショップに誘う様子や乗る時の服装も描かれている

 ツーリングで野宿をすることが「自転車女子」にふさわしいのかどうか、疑問を抱えつつ読み進めたが、「なるほど」と思わされる部分が多かった。グルメ、温泉など立ち寄りスポットの情報が満載。一方で、走行距離や天候では無理をしないなど、女性に知ってほしいアドバイスも的確だ。著者本人があとがきに記した「冒険心を胸にマイペースに自転車に乗っていく」という心構えを、多くの女性サイクリストと共有したい。

◇         ◇

 東京・臨海副都心のイベントハウス「東京カルチャーカルチャー」で6月8日、トークイベント「2.5次元女子自転車部」が開催される。北条さんを中心とした4人の女性サイクリストらが、「2次元+自転車=2.5次元」をキーワードに、ゆるく、そして時に熱く、自転車とそれを取り巻く漫画やアニメの現状を語るという。チケットはイープラスで販売中で、チャージは前売り2300円(要1オーダー制。アルコール500円~、ソフトドリンク420円~など)、当日2800円。男子の参加もOK。

北条晶北条晶(ほうじょう・あきら)

ロードバイクで自転車美人を目指す漫画家、イラストレーター。4コママンガ、レポートマンガ、エッセイコミックからSUPER GT GT500クラス「LEXUS TEAM KeePer TOM’S」の“痛車”デザインまで幅広く手がける。ウェブマガジン「ゆるっとcafe」での連載を収録した『自転車女子はじめました』(竹書房)ほか、代表作に『お父さんは年下』(竹書房)など。ウェブサイト「北条晶のつらつら(そしてたまに絵)日記」や、ツイッター@akira_houjohで情報配信中。

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