ジロ・デ・イタリア2014 第10ステージ休息日明けの平穏な平坦ステージ “情熱の赤”ブアニがスプリントを制して今大会3勝目

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 ジロ・デ・イタリア第10ステージは20日、モデナからサルソマッジョーレへの173kmで行われ、ポイント賞ジャージ(マリアロッソパッショーネ)を着るナセル・ブアニ(フランス、エフデジ ポワン エフエル)が、集団スプリントを制して今大会3勝目を挙げた。平坦ステージで総合成績に波乱はなく、個人総合首位(マリアローザ)はカデル・エヴァンス(オーストラリア、BMC レーシングチーム)が変わらず維持している。

第10ステージを制したナセル・ブアニ(フランス、エフデジ ポワン エフエル)。この日からポイント賞ジャージに合わせて、全身赤色のスキンスーツを使用する第10ステージを制したナセル・ブアニ(フランス、エフデジ ポワン エフエル)。この日からポイント賞ジャージに合わせて、全身赤色のスキンスーツを使用する
婚約者とスタートに立つドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、アージェードゥーゼール ラモンディアル )婚約者とスタートに立つドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、アージェードゥーゼール ラモンディアル )

 アイルランドでスタートし、悪天候や落車にたたられた今年のジロも、ようやく半分近くに差し掛かった。2度目の休息日から明けたこの日のコースは、ほぼ全面フラット。残り10kmを切ってから小さな丘と、5kmを切ってから細かいコーナーが連続し、若干の波乱を予感させるが、全体としては小休止的な位置付けのステージだ。

 天候にも恵まれ、スタート直後のアタックがすぐに容認された。逃げるのは2人。マルコ・バンディエーラ(イタリア、アンドローニジョカットリ・ベネズエラ)とアンドレーア・フェーディ(イタリア、ネーリソットーリ)のイタリアンコンビだ。

 ともに総合ではすでに1時間以上遅れているため、リーダーチームのBMCは集団コントロールを行わない。エフデジなど主にスプリンターチームが集団先頭に立ち、逃げと5分から6分の差をキープしながら、リラックスしたムードでレースは進んだ。

 残り50kmごろから集団は逃げとの差を詰め始め、計算通りに残り10kmで2人を吸収。ここからの緩やかな上りでスカイ勢がペースを上げ、集団は一列棒状となるものの、集団が完全に壊れるには至らない。マリアローザを着るエヴァンスも、常に10番手以内の先頭付近で存在感を見せ続ける。丘を越えて下りきったところで、集団は再び一つにまとまり始めた。

チームメートのヘルマンスと話しながら走る、マリアローザを着るエヴァンスチームメートのヘルマンスと話しながら走る、マリアローザを着るエヴァンス
自転車を交換する新城幸也自転車を交換する新城幸也

 残り5kmからは急カーブや曲がった道が連続、木陰も多く視界が良くない区間が続く。ブアニは上り区間で一度は集団後方に下がっていたが、残り1kmを前にチームメートが、猛烈な勢いで集団の先頭付近にまで引っ張り上げた。

 残り1kmからの最終コーナーで落車が発生するが、有力スプリンター勢は巻き込まれず、ゴールスプリントへ。スプリントステージでの2位が続くジャコモ・ニッツォーロ(イタリア、トレック ファクトリーレーシング)が先行するが、その後ろに付けたブアニが襲いかかる。最後は全身を“情熱の赤色”に染めたブアニが、三たびニッツォーロを下し、今ジロ3勝目を飾った。

大会3勝目をアピールするブアニ大会3勝目をアピールするブアニ

 総合成績での動きはなく、エヴァンスがマリアローザをキープ。しかしこの日レース後半の落車で、ヤニック・エイセン(ベルギー、BMC レーシングチーム)がリタイア。大切なアシスト選手を1人失うことになった。

 日本勢は別府史之(トレック ファクトリーチーム)が79位、新城幸也(チーム ヨーロッパカー)は140位でそれぞれゴールしている。

 翌第11ステージは、コッレッキオからサヴォーナまでの249kmで行われる。前半と後半に2級山岳が2つある中級山岳ステージは、後半のナーゾ・ディ・ガットの峠がカギ。急な上り勾配と、その後ゴールまで20km続くダウンヒル区間に、勝負を仕掛ける選手が現れることだろう。

(文 米山一輝/写真 砂田弓弦)

第10ステージ結果
1 ナセル・ブアニ(フランス、エフデジ ポワン エフエル) 4時間01分13秒
2 ジャコモ・ニッツォーロ(イタリア、トレック ファクトリーレーシング) +0秒
3 マイケル・マシューズ(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)
4 ロベルト・フェラーリ(イタリア、ランプレ・メリダ)
5 エンリーコ・バッタリーン(イタリア、バルディアーニ・CSF)
6 ウラジーミル・グセフ(ロシア、チーム カチューシャ)
7 アルベルト・ティッメル(オランダ、チーム ジャイアント・シマノ)
8 ベン・スイフト(イギリス、チーム スカイ)
9 カデル・エヴァンス(オーストラリア、BMC レーシングチーム)
10 マウロ・フィネット(イタリア、ネーリソットーリ)
79 別府史之(日本、トレック ファクトリーレーシング)
140 新城幸也(日本、チーム ヨーロッパカー) +3分22秒

個人総合(マリアローザ)
1 カデル・エヴァンス(オーストラリア、BMC レーシングチーム) 42時間50分47秒
2 リゴベルト・ウラン(コロンビア、オメガファルマ・クイックステップ) +57秒
3 ラファウ・マイカ(ポーランド、ティンコフ・サクソ) +1分10秒
4 ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、アージェードゥーゼール ラモンディアル ) +1分20秒
5 スティーヴ・モラビト(スイス、BMC レーシングチーム) +1分31秒
6 ファビオ・アール(イタリア、アスタナ プロチーム) +1分39秒
7 ディエーゴ・ウリッシ(イタリア、ランプレ・メリダ) +1分43秒
8 ウィルコ・ケルデルマン(オランダ、ベルキン プロサイクリングチーム) +1分44秒
9 ナイロアレクサンデル・キンタナ(コロンビア、モビスター チーム) +1分45秒
10 ロベルト・キセルロウスキー(クロアチア、トレック ファクトリーレーシング) +1分49秒
77 別府史之(日本、トレック ファクトリーレーシング) +48分29秒
126 新城幸也(日本、チーム ヨーロッパカー) +1時間12分39秒

ポイント賞(マリアロッソパッショーネ)
1 ナセル・ブアニ(フランス、エフデジ ポワン エフエル) 220pts
2 ジャコモ・ニッツォーロ(イタリア、トレック ファクトリーレーシング) 196pts
3 ロベルト・フェラーリ(イタリア、ランプレ・メリダ) 156pts

山岳賞(マリアアッズーラ)
1 ジュリアン・アレドンド(コロンビア、トレック ファクトリーレーシング) 47pts
2 ディエーゴ・ウリッシ(イタリア、ランプレ・メリダ) 39pts
3 ステファノ・ピラッツィ(イタリア、バルディアーニ・CSF) 26pts

新人賞(マリアビアンカ)
1 ラファウ・マイカ(ポーランド、ティンコフ・サクソ) 42時間51分57秒
2 ファビオ・アール(イタリア、アスタナ プロチーム) +29秒
3 ディエーゴ・ウリッシ(イタリア、ランプレ・メリダ) +33秒

チーム総合
1 オメガファルマ・クイックステップ 127時間49分39秒
2 アージェードゥーゼール ラモンディアル  +56秒
3 BMC レーシングチーム +1分11秒

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