元自転車レーサーの山本さんが本格的な自転車教室 妻の益子直美さんと紡ぐ夢

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真剣な表情で一本橋を渡る子供たち =神奈川県藤沢市(山本雅道さん提供)真剣な表情で一本橋を渡る子供たち =神奈川県藤沢市(山本雅道さん提供)
自転車教室では、交通マナーや、サイクルスポーツの魅力などを紹介している =神奈川県藤沢市(山本雅道さん提供)自転車教室では、交通マナーや、サイクルスポーツの魅力などを紹介している =神奈川県藤沢市(山本雅道さん提供)

 自転車ロードレースで活躍した元プロレーサー、山本雅道さん(33)が、故郷の神奈川県藤沢市で子供向けの自転車教室に情熱を傾けている。山本さんは昨年限りで競技の第一線を退いたが、妻で元バレーボール日本代表の益子直美さんとともに子供たちを指導。自転車の楽しさを伝えつつ、「未来の自転車選手が生まれれば」と期待を込めている。(産経デジタル 米山一輝)
幅20cm、高さ3cm、長さ約5mの一本橋を、子供達が一人ずつ自転車で渡っていく。最初はヨロヨロと途中で落ちてしまうが、何度か試みるうちに、最後まで落ちずに渡りきる子が増えてくる。見事成功すると歓声が上がる-。

 藤沢市の秋葉台公園の駐車場で行われている自転車教室「サイクルオープンDay」は、5年前、同市出身の山本さんの発案で始まった。昨年からは市の協力を得て毎月開催されている。口コミで参加者を増やし、県外からの参加もあるという。

子供向け自転車教室について語る山本雅道さん子供向け自転車教室について語る山本雅道さん
現役時代の山本雅道さん現役時代の山本雅道さん(山本さん提供)

 会場では、地面に置いたカラーコーンを倒さないスラローム走行や、集団走行など様々なコーナーが設けられ、ゲーム感覚で自転車を操るテクニックを学んでいく。本格的なカリキュラムは、自転車競技の本場ベルギーのものを参考に作成された。子供たちの真剣な眼差しや、目を見張る上達スピードに、保護者が驚くことも少なくない。

 「子供たちが思い切り自転車で走れる場所を作りたかった」と山本さん。毎月開催になって以降は、全ての教室に出ることは難しくなったが、最近も妻の益子さんと一緒に指導にあたったという。「頑張って10年は続けたい。スクール出身者から将来の選手が生まれて繋がっていけば」と話している。

 山本さんは中学生でロードレーサーに乗り始め、高校では自転車競技部に所属。卒業後、プロを目指して本場ヨーロッパに渡った。イタリア、フランスで3年間修行し、3年目にU23(23歳未満)の日本チャンピオンを獲得。その後は国内のプロチームに10年余り所属し、アジア、ヨーロッパのレースでも活躍した。

山本雅道さんと、妻の益子直美さん(山本さん提供)山本雅道さんと、妻の益子直美さん(山本さん提供)

 益子直美さんとは6年前に結婚。知り合った当時は自転車にまるで縁がなかった益子さんだが、今では160kmのサイクリングイベントを走りきるほど自転車に夢中だ。

 「彼女が現役選手だったのはもう20年も前なので、現在はまるで体力がない」(山本さん)というが、そんな女性でも100キロ以上の距離を走れるのが自転車の魅力だそうだ。

 山本さんが現役選手だった頃は、互いの仕事の関係で半別居生活だったが、昨年末、湘南で一緒に暮らし始めた。山本さんにとっては故郷での暮らしを、東京出身の益子さんは憧れの湘南ライフを、ともに楽しんでいるという。

 山本さんは現在、東京都世田谷区のサイクルショップ「ポジティーボ」で働いている。店主の永井孝樹さんは、本場ヨーロッパのトッププロチームでメカニックとして活躍した凄腕だ。近い将来、地元で自分の店を開きたいと話す山本さん。「お客さんと一緒に走れるようなお店にしたい」と、表情をほころばせた。自らを育んでくれたサイクルスポーツの楽しさを、次の世代に広めていくことが、これからの目標だ。

 「サイクルオープンDay」の問い合わせは、藤沢市みらい創造財団スポーツ事業部(0466-22-5633)。

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