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201cmのサイクリスト 山本隆弘<2>ビンディングペダルで転びながらも「止まり方」を習得 残る不安はお尻の痛みと未知のロングライド

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ビンディングペダルとシューズをゲット!ビンディングペダルとシューズをゲット!

 身長が2メートルを超える体に合った自転車を特別に作ってもらい、何とか走り始めた僕のスポーツバイク生活。しかし、本業だったバレーボールのイベントで、4月に捻挫をしてしまった。そのためなかなか練習できなかったが、ある日、仕事が早く終わったので、少しだけ練習をすることができた。

 天気は晴れで、最高のサイクリング日和になった。今回の練習場所は、江戸川沿いのサイクリングロード。千葉県・東京都・埼玉県と繋がっているコースだ。時間があれば、観光名所を回りながら1日中サイクリングが楽しめるという。

 第1回で書かせていただいた通り、自転車にビンディングペダルを装着し、専用のシューズも購入した。初めての練習では1回、転んでしまったけどね。前回に比べたらサイクリストっぽくなったと思いません?

 そしてこの日から、「TEAM MASAMICHI」の仲間となった。益子直美さんの夫である元プロ・ロードレーサーの山本雅道さんを中心とするチームだ。

益子直美さん(左端)の夫、山本雅道さんが主宰する「TEAM MASAMICHI」に仲間入り益子直美さん(左端)の夫、山本雅道さんが主宰する「TEAM MASAMICHI」に仲間入り

サイクリスト同士のあいさつは爽やか

 限られた時間での練習しかできていないが、最初の不安であった「右足からペダルを回し、止まる時は体重を左側に」という動作は無意識にできるようになった。ビンディングペダルには少し苦労したが、装着もある程度スムーズにできるようになり、外し方や、外すタイミングも分かってきた。慣れてくると、ビンディングの方が指先に力を入れる必要がないので、ペダルを回すのが楽になった気がする。

ペダルを外して止まるのにも慣れてきたペダルを外して止まるのにも慣れてきた
「TEAM MASAMICHI」のメンバーと練習へ「TEAM MASAMICHI」のメンバーと練習へ

 この日は休日だったこともあり、サイクリングロードはたくさんの人で賑わっていた。そこで感じたことは、サイクリスト同士のあいさつは爽やかだなということ。すれ違う時に「おはようございます」とか「こんにちは」などと、必ずあいさつをして走っていた。あいさつをして気分が悪くなることは絶対にないし、同じサイクリストを見ると仲間のように思えてきた。

 歩いている人を追い抜く時にもひと言、「後ろから自転車通ります」などと声を掛けて追い抜いていくのだが、反対に「がんばってね」と声かけてくれる人もいた。これが、自転車のスピードで走る醍醐味なのでしょうか。人と人との繋がりもできる気がします。

江戸川沿いのサイクリングロードを気持ちよく走る江戸川沿いのサイクリングロードを気持ちよく走る

 あとは、サイクリングをしている人、散歩をしている人の顔を見ていると、皆さんいい顔をしているなと感じた。いい顔をしているということは、心に余裕ができている証拠だと思う。

風と仲良くなる

ロードバイクで走っていると色々な人とすれ違い、新たな発見があるロードバイクで走っていると色々な人とすれ違い、新たな発見がある

 また、ペダルを回しながら走っていると、色々なものが発見できて楽しかった。自転車はまだまだ初心者ではあるが、練習に行くたびに新たな発見ができている。例えば、僕はゴルフが好きなので、ゴルフ場の側を通る時は、ラウンド中には見えないコースの景色を上空カメラのように眺めながら走っていた。

 野球場ではどこかのクラブチームが練習をしていて、キャッチボールでミットに収まる音が心地よく響いていた。小学生時代に野球をやっていた時期があるので、とても懐かしく感じた。お花も、春の陽気に包まれて色鮮やかに咲き誇っている。この日、数少ない練習の日としてサイクリングに臨んでいたのに、練習とは思えないくらい景色を楽しんで走っている自分がいた。

気持ちのいい練習に、自然と表情も和らぐ気持ちのいい練習に、自然と表情も和らぐ

 往路は向かい風が吹き、復路は追い風に乗って走る中で、自分なりに風と仲良くなる方法も見つけた。向かい風の時は、風と喧嘩をしない。逆に友達になる。楽にペダルを回せるギアで、風の音を聞きながら音楽を聴いているような感覚で走ると、風と友達になれた気がした。追い風は、風が背中を押してくれる。まるで激励してくれているような風に乗って、ギアを上げてペダルを回すと、とても快適に走れた。

「志」の精神とプライドにかけて

談笑する山本隆弘さん(右)と益子直美さん。2人とも「佐渡ロングライド」にゲスト参加する談笑する山本隆弘さん(右)と益子直美さん。2人とも「佐渡ロングライド」にゲスト参加する

 今回の練習で、ロードバイクにより親しむことができた。残された不安は2つ。1つ目は、お尻が痛くなることだ。それも切れているのではないかと思うほど。切れてはいないのですが。

 ただ、この痛みは慣れてくるそうだ。バレーボールで例えると、初心者の方がアンダーパスやレシーブをしたら腕が赤くなり、ひどくなれば内出血をしてしまうこともある。それが慣れてくると、赤くなることも内出血することもなくなる。この現象と同じように、お尻の痛みも治まってくると言われているので、最初に不安に思ったほど、今は心配していない。

 2つ目は、当面の目標としている、5月18日に新潟県佐渡島で行われる「佐渡ロングライド210」への出場だ。最長で210kmのコースもあるが、僕はロングライド初挑戦ということもあり、130kmに挑戦する。とはいえ、今までの練習で走った距離は最高で50kmくらいしかない。周りからは、“元アスリートだし、脚力が違うから余裕だよ”と言われるが、正直、未知の距離への挑戦は不安だ。クルマであれば何回も走ったことのある距離だけれど、クルマでも決して運転が楽な距離ではない。その距離を自転車で、自分の足で走るのだから。

 ここで、僕の座右の銘でもある「志」の精神と、元アスリートとしてのプライドにかけて、皆さんに宣言します。ロードバイクは初心者ではありますが、日本一大きなサイクリストの名に恥じないよう、必ず完走して帰ってきます。

(文 山本隆弘)

山本隆弘山本隆弘

元バレーボール選手。201cmの長身サウスポーとしてスパイクやサーブを武器に、Vプレミアリーグのパナソニック・パンサーズや全日本でエースとして活躍。2008年には北京オリンピックに出場した。2013年に現役引退してからは解説者、タレントとして活動。身長に合わせたオーダーメードのロードバイクで、初めてのスポーツ自転車に挑戦中。山本隆弘オフィシャルブログ「志」http://ameblo.jp/takahirokokorozashi/

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