ジロ・デ・イタリア2014 第3ステージキッテルが圧倒的スピードでステージ2連勝 26歳の誕生日を自ら祝福

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 ジロ・デ・イタリア第3ステージが11日に行われ、コーナーの多いテクニカルなスプリント勝負を圧倒的なスピードで差しきったマルセル・キッテル(ドイツ、チーム ジャイアント・シマノ)がステージ2連勝を飾った。別府史之(トレック ファクトリーレーシング)はトップと同タイムの30位、新城幸也(チーム ヨーロッパカー)は11秒遅れの75位でゴールした。マリアローザはマイケル・マシューズ(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)がキープしている。

猛烈に追い上げたマルセル・キッテル(左)がステージ2連勝を達成猛烈に追い上げたマルセル・キッテル(左)がステージ2連勝を達成
マリア・ローザを着てスタート地点に向かうマイケル・マシューズマリア・ローザを着てスタート地点に向かうマイケル・マシューズ

 アイルランドを舞台とする序盤3ステージの最終日は、イギリス・北アイルランドのアーマーからアイルランド共和国の首都ダブリンまでの187kmで行われた。平坦基調のスプリントステージで、2つの4級山岳は序盤の51kmまでに設定。連日の雨模様ながら途中で晴れ間も見せ、路面は濡れたり乾いたりという複雑なコンディションでのレースとなった。

 第2ステージで山岳リーダージャージのマリアアッズーラを獲得したマールテン・チャリンギ(オランダ、ベルキン プロサイクリングチーム)が、連日の逃げに乗った。そのほか、ヨンデルエドゥアルド・ゴドイ(ベネズエラ、アンドローニジョカットリ・ベネズエラ)、ミゲルアンヘル・ルビアノ(コロンビア、コロンビア)、ヘルト・ドックス(ベルギー、ロット・ベリソル)、ジョルジョ・チェッキネル(イタリア、ネーリソットーリ)の5選手による逃げ集団が形成された。

 チャリンギは、狙い通りに2つの山岳ポイントをトップ通過。第4ステージは山岳ポイントが設定されていないため、第5ステージまでマリアアッズーラをキープすることになった。さらにチャリンギは、中間スプリントもトップで通過している。

 メーン集団のコントロールには、総合リーダーを擁するオリカ・グリーンエッジのほか、スプリンターの勝利を狙うチームが顔を連ねた。逃げ集団とのタイム差はあまり広げず、5分以内を維持してレースを進めていった。

雨にもかかわらず、大勢の観客が沿道に詰めかけた雨にもかかわらず、大勢の観客が沿道に詰めかけた
チェッキネルを先頭に逃げ続ける集団チェッキネルを先頭に逃げ続ける集団

 残り15kmほどでメーン集団は逃げ集団との差を10秒台まで縮め、射程圏内に捉えた。そこからしばらくペースを落とし、残り7kmで全員を吸収するとスプリントに向けた戦いが一気に加速。残り1.2kmからは3つのコーナーが連続し、残り300mにはクランクがあるレイアウトで、集団前方にいなければスプリント勝負に参加することはできない。いい位置でコーナーに入れるよう、ジャイアント・シマノやキャノンデール、チーム スカイなどがトレインを組み、主導権争いを繰り広げた。

 3つのコーナーを曲がって集団先頭につけたのはキャノンデール。その後にチーム スカイが続いた。アシストに牽引されたエリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、キャノンデール)とベン・スイフト(イギリス、チーム スカイ)がクランクを曲がって最終ストレートへ。キッテルは10番手と出遅れた。

 エドヴァルド・ボアッソンハーゲン(ノルウェー、チーム スカイ)のリードアウトから、スイフトとヴィヴィアーニが横並びで放たれた時点では、キッテルは後方からのスプリントを余儀なくされていた。スイフトとヴィヴィアーニの一騎打ちのように見えたが、キッテルが徐々に差を詰めていく。そのスピードは、劣勢を跳ね返すほど圧倒的だった。ホイール1つ分の差でスイフトをかわし、キッテルがステージ2連勝を飾った。

ゴールでチームメートと喜び合うキッテルゴールでチームメートと喜び合うキッテル

 1988年5月11日生まれのキッテルにとっては、自らの26歳の誕生日を祝福する勝利。しかし余力のあった前日とは違い、ゴール後には地面にへたり込むほど、全力を出し尽くした。アシストが十分でなくても勝利をもぎとれるほどの、ずば抜けたスプリント力を証明した格好だ。2013年のツール・ド・フランスではステージ4勝を挙げたが、今回のジロでそれを上回る期待も高まってきた。

山岳リーダーを守ったチャリンギ山岳リーダーを守ったチャリンギ

 ゴールの際にメーン集団で中切れが起こり、33位以降には11秒のタイム差がついた。マリアローザのマシューズは16位でゴールし、総合首位の座を守っている。そのほか、スカルポーニら総合系の選手も数人が前方でゴールしたため、総合争いはわずかに変動した。

 休息日明けの第4ステージは、移動後であることを考慮し、短い112kmで行われる。イタリア南部のバーリへと向かうほぼフラットなレースで、終盤は周回コースとなる。スプリンター向けのレイアウトで、キッテルにとっては3連勝がかかる。

(文 平澤尚威/写真 砂田弓弦)

第3ステージ結果
1 マルセル・キッテル(ドイツ、チーム ジャイアント・シマノ) 4時間28分43秒
2 ベン・スイフト(イギリス、チーム スカイ) +0秒
3 エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、キャノンデール)
4 ダヴィデ・アッポッローニオ(イタリア、アージェードゥーゼール ラモンディアル)
5 ナセル・ブアニ(フランス、エフデジ ポワン エフエル)
6 エドヴァルド・ボアッソンハーゲン(ノルウェー、チーム スカイ)
7 ロベルト・フェラーリ(イタリア、ランプレ・メリダ)
8 エドウィナルチビャデス・アビラ(コロンビア、コロンビア)
9 ジャコモ・ニッツォーロ(イタリア、トレック ファクトリーレーシング)
10 タイラー・ファラー(アメリカ、ガーミン・シャープ)
30 別府史之(日本、トレック ファクトリーレーシング) +3秒
75 新城幸也(日本、チーム ヨーロッパカー) +11秒

個人総合(マリアローザ)
1 マイケル・マシューズ(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ) 10時間6分37秒
2 アレッサンドロ・ペタッキ(イタリア、オメガファルマ・クイックステップ) +8秒
3 ダニエル・オス(イタリア、BMCレーシング) +10秒
4 ルーク・ダルブリッジ(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ) +14秒
5 イヴァン・サンタロミータ(イタリア、オリカ・グリーンエッジ)
6 スヴェイン・タフト(カナダ、オリカ・グリーンエッジ)
7 ピーテル・ウイーニング(オランダ、オリカ・グリーンエッジ)
8 キャメロン・メイヤー(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)
8 リゴベルト・ウラン(コロンビア、オメガファルマ・クイックステップ) +19秒
10 ジャンルーカ・ブランビッラ(イタリア、オメガファルマ・クイックステップ)
50 別府史之(日本、トレック ファクトリーレーシング) +1分3秒
130 新城幸也(日本、チーム ヨーロッパカー) +2分2秒

ポイント賞(マリアロッソパッショーネ)
1 マルセル・キッテル(ドイツ、チーム ジャイアント・シマノ) 100pts
2 ベン・スイフト(イギリス、チーム スカイ) 69pts
3 エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、キャノンデール) 68pts

山岳賞(マリアアッズーラ)
1 マールテン・チャリンギ(オランダ、ベルキン プロサイクリングチーム) pts
2 アンドレーア・フェーディ(イタリア、ネーリソットーリ) 3pts
3 ヨンデルエドゥアルド・ゴドイ(ベネズエラ、アンドローニジョカットリ・ベネズエラ) 2pts

新人賞(マリアビアンカ)
1 マイケル・マシューズ(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ) 10時間6分37秒
2 ルーク・ダルブリッジ(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ) +14秒
3 ジュリアン・ヴェルモート(ベルギー、オメガファルマ・クイックステップ) +19秒

チーム総合
1 オリカ・グリーンエッジ 29時間30分44秒
2 オメガファルマ・クイックステップ +19秒
3 BMCレーシングチーム +21秒

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