ジロ・デ・イタリア2014 第1ステージオリカ・グリーンエッジがチームTTを制す タフトが37歳の誕生日に初マリアローザ

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 3週間に渡って争われるグランツール(世界3大ステージレース)の今年初戦、「ジロ・デ・イタリア」(イタリア一周)が5月9日、英国北アイルランドで開幕した。第1ステージはチームタイムトライアルが行われ、オリカ・グリーンエッジが平均時速52.712kmでトップタイムをマークして区間優勝を飾った。スヴェイン・タフト(カナダ、オリカ・グリーンエッジ)が個人総合で首位となり、ピンクのリーダージャージ「マリアローザ」に袖を通した。

コンディションの良い序盤に好タイムを叩き出したオリカ・グリーンエッジコンディションの良い序盤に好タイムを叩き出したオリカ・グリーンエッジ

 日本から出場する2選手は、別府史之が所属するトレック ファクトリーレーシングが、トップから1分遅れの11位とまずまずのタイム。一方、新城幸也が所属するチーム ヨーロッパカーは1分48秒遅れの21位で、落車で大きく遅れたガーミン・シャープの次に遅いタイムとなった。

◇         ◇

 全21ステージ、合計距離3445.5kmで争われる今年のジロ。最初の3ステージはアイルランド島での開催となる。第1ステージは各チームごとにまとまって走りタイムを競う、21.7kmのチームタイムトライアルが行われた。ベルファスト市内のコースはほぼ平坦だが、中間計測地点となるストーモント国会議事堂の手前が小さな丘の上りとなり、またスタート/ゴール近くの市街地は細かいコーナーが連なる。

 1番スタートのコロンビアを筆頭に、全22チームが5分ごとにスタート。9人でスタートし、5人目のゴールタイムがチームのタイムとなる。スタート後しばらくしてから雨が降り始め、前日に抽選で決められた出走順が、各チームのタイムに大きく影響することになった。

 序盤に好タイムを記録したのが、2番目にスタートしたオリカ・グリーンエッジだ。後半、雨に降られたものの、前半はほぼドライコンディションで走ることができ、24分42秒のタイムを叩き出した。

トレックはステージ11位。別府史之(前から2番目)も最後までチームを引っ張ったトレックはステージ11位。別府史之(前から2番目)も最後までチームを引っ張った

 しかし雨が降り始めたことで、ここから思うようにタイムを伸ばせないチームが続出。個人総合優勝を狙うホアキン・ロドリゲス(スペイン)を擁するチーム カチューシャは、オリカから1分33秒も遅いタイムとなってしまった。ナイロアレクサンデル・キンタナ(コロンビア)のモビスター チームも、55秒遅れと厳しいタイムだ。

 ただ、後半にスタートするチームが走り始める頃には雨が上がり、路面コンディションも徐々に回復したことで、残るチームが再び有利な展開となった。

 こうした中で、一昨年のジロの覇者であるライダー・ヘシェダル(カナダ)を擁するガーミン・シャープにアクシデントが発生。ダニエル・マーティン(アイルランド)が道路の段差を踏んで落車し、後続の3人を巻き込む大クラッシュとなってしまった。落車をまぬがれた選手が5人に満たなかったため、ガーミンはここで完全ストップを余儀なくされ、タイムを大きく失うことになった。

鎖骨を骨折したか、道路中央で肩を押さえたまま、立ち上がることができないダニエル・マーティン(アイルランド、ガーミン・シャープ)。今年のリエージュの悪夢を最悪の形で再現してしまった鎖骨を骨折したか、道路中央で肩を押さえたまま、立ち上がることができないダニエル・マーティン(アイルランド、ガーミン・シャープ)。今年のリエージュの悪夢を最悪の形で再現してしまった

 マーティンはクラッシュで骨折したのか、立ち上がることができず、そのままリタイアに。4月のリエージュ〜バストーニュ〜リエージュでもゴール前、優勝を狙える位置で落車を喫したが、ジロでも悪夢を再現してしまった。地元アイルランドでの開催、特に第3ステージで首都ダブリンに凱旋する日を目前にしてジロを去ることになったマーティンは、ただ呆然とするばかりだった。

BMCはステージ3位の好タイムで、ジロ初制覇を狙うエヴァンスを援護BMCはステージ3位の好タイムで、ジロ初制覇を狙うエヴァンスを援護

 レースは終盤の19番目にスタートしたBMCレーシングチームがオリカに7秒差、20番目スタートのオメガファルマ・クイックステップが5秒差の好タイムを記録したものの、トップタイムにはわずかに届かず。最終スタートのネーリソットーリが12位でゴールし、オリカ・グリーンエッジのステージ優勝が確定した。

 個人総合トップの証となるマリアローザは、チームで最初にゴールしたタフトが獲得。この日タフトは37歳の誕生日で、嬉しいバースデープレゼントとなった。タフトはカナダ選手権では8度の個人タイムトライアル王者に輝いているスペシャリストだが、グランツールでリーダージャージを着るのは初めて。「素晴らしい日だ。僕のような選手にとって、こんなことは人生に一度の経験だよ」と喜びをあらわにした。

チームタイムトライアルで優勝したオリカ・グリーンエッジ。この日37歳を迎え、また初のマリアローザを獲得したタフトを担ぎ上げて祝福チームタイムトライアルで優勝したオリカ・グリーンエッジ。この日37歳を迎え、また初のマリアローザを獲得したタフトを担ぎ上げて祝福
37歳の誕生日に人生初のマリアローザに袖を通したタフト。味わうようなシャンパンファイト37歳の誕生日に人生初のマリアローザに袖を通したタフト。味わうようなシャンパンファイト

 総合優勝を狙う選手では、チームが2位と3位に入った、リゴベルト・ウラン(コロンビア、オメガファルマ・クイックステップ)、カデル・エヴァンス(オーストラリア、BMC レーシングチーム)がこの日アドバンテージを得た形だ。

 10日に行われる第2ステージは、第1ステージが行われたベルファストをスタート/ゴールとする219kmの平坦ステージ。スプリンター達の熱いゴール勝負が予想される。

(文 米山一輝/写真 砂田弓弦)

第1ステージ結果
1 オリカ・グリーンエッジ 24分42秒
2 オメガファルマ・クイックステップ +5秒
3 BMC レーシングチーム +7秒
4 ティンコフ・サクソ +23秒
5 チーム スカイ +35秒
6 アスタナ プロチーム +38秒
7 キャノンデール +53秒
8 モビスター チーム +55秒
9 チーム ジャイアント・シマノ +56秒
10 アージェードゥーゼール ラモンディアル +58秒

個人総合(マリア・ローザ)
1 スヴェイン・タフト(カナダ、オリカ・グリーンエッジ) 24分42秒
2 ルーク・ダルブリッジ(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ) +0秒
3 ピーテル・ウイーニング(オランダ、オリカ・グリーンエッジ)
4 キャメロン・メイヤー(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)
5 マイケル・マシューズ(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)
6 イヴァン・サンタロミータ(イタリア、オリカ・グリーンエッジ)
7 ピーテル・スライ(ベルギー、オメガファルマ・クイックステップ) +5秒
8 ジャンルーカ・ブランビッラ(イタリア、オメガファルマ・クイックステップ)
9 リゴベルト・ウラン(コロンビア、オメガファルマ・クイックステップ)
10 セルジュ・パウェルス(ベルギー、オメガファルマ・クイックステップ)

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