バイクインプレッション2014「KHODAABLOOM CANAFF 700」 通勤・通学でも旅先でも乗りたい極楽系クロスバイク
国内のスポーツバイクブランド、コーダーブルームが手掛けた、快適性と軽快さ、そしてデザイン性を調和させた街乗り向けクロスバイクが「カナフ700」だ。しっかりとした設計のフレームをベースにした性能に加え、堅実なアッセンブルと手に入れやすい価格が魅力のモデル。ベル、リフレクター、キックスタンドが付属するので実用性が高く、通勤・通学用途にも適している。
KHODAABLOOM CANAFF 700(コーダーブルーム カナフ700)
価格:47,000円(完成車、税抜)
サイズ:380、440mm
カラー:ブラック(マット)、シルバー(マット)、イエロー
問い合わせ先:コーダーブルーム http://khodaa-bloom.com
スペック
フレーム:6061アルミ
フォーク:アルミ 1-1/8 クロモリコラム
変速機:シマノ・ALTUS(F)&(R)
ギヤ:44×32×22T(チェーンリングカバー付き)、11-32T(9s)
ホイール:700Cリム+32Hハブ+ステンレススポーク
重量:12.8kg



インプレッション BY 松尾修作・米山一輝

サイクリスト編集部のエースライダー。数多くのトップ選手を輩出した東京の名門クラブチームで15年の選手経歴を持つ元レーサーで、現在は国内レースを取材で転戦中
米山 国内自転車メーカーのホダカがスポーツバイクへ本格的に取り組み、「コーダーブルーム」ブランドでロードバイクやクロスバイクを手がけている。その中でも「カナフ」は、シンプルでありながらスポーツ性を追求している点で、コーダーブルームの理念が色濃く表れているモデルだ。フェンダーや前カゴを標準装備した「カナフCT」もあるけれど、これはよりスポーティに組まれている。
松尾 まず、トップチューブとシートステーが繋がったフレームデザインが人目を引きますね。マットなカラーリングに、マーブル掛かったブランドロゴがカッコイイです。
米山 そう。デザインに特徴がある。このバイクは用途や価格からして剛性云々を語るバイクではないでしょう。速さにこだわるバイクではないけれど、乗った印象としては、気持ち良い加速感はあった。
松尾 もっと特徴的な乗り味があるかなと思いましたが、乗りやすく、標準的なクロスバイクとして扱えました。ダンシングをしても車体を振りやすいし、走りに安定感が出ていて結構良かったです。

Neilpryde - Men's Club Pro Cyclingに所属し、キャプテンを務めるプロロードレーサーで、脚質はオールラウンダー。埼玉県・若葉駅近くでバイクサロン「SAKURAMENT」を経営する
米山 機敏さではなく、天気のいい日にのんびりと楽しく走るバイク。タイヤが40Cと太めなこともあって、乗り心地がとにかく良いね。走りの印象は、ゆったりとした極楽系。
松尾 街乗り向けのモデルですから、片持ちのキックスタンドが最初から備わっているのはいいですね。様々なメーカーのクロスバイクがありますが、スタンドは後付けのことが多い。フレームを傷つけることなくしっかりと固定できるスタンドは案外少ないので、評価できると思います。
米山 そうだね。自宅や駅などの駐輪事情を考えると、スタンドが必要な場合が多いし、後付けだと付けてみないとフィットするかどうかわからないことがあるからね。

松尾 基本性能をしっかり押さえていて、価格も手頃です。
米山 四季折々の景色を楽しみながらサイクリングに親しめる1台だ。車載できるので、近所を走るだけでなく、遠出をして旅先で乗るのもいいな。
TEXT BY 齋藤むつみ / PHOTO BY 佐藤正巳