国府田正司の「もう1つのツール」 stage5旅の途中で若者たちを“救援” 夏本番、自転車旅も真っ盛り

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 ※日本縦断自転車旅行「ツール ド ネットカフェ2012」に挑戦している“コーチャン”こと国府田正司さんによる連載です。
「ツール ド ネットカフェ2012」公式サイト
“本業”が忙しくなったこともあり、約1カ月ぶりの「ツール・ド・ネットカフェ」。第4ステージは、地元である栃木県からスタートを切る。勝手知ったる道なので、精神的にはだいぶ楽である。

◇      ◇

 初日は小山市から、佐野市を経由して宇都宮市までの72.2km。小山駅周辺では小雨、そして旧50号線を西へ向かうにつれて、本降りになったり、止んだり、また小雨がパラついたり…と、不安定な空模様だ。ただ、夏の雨ということもあってレインウェアを着るほどではない。荷物にレインカバーをつけたのみで、最初の目的地である佐野市の店目指す。

地元のチームメイトがアシストを担当。ありがとうございました!地元のチームメイトがアシストを担当。ありがとうございました!

 一仕事を終え、外に出ると雨は止み、ところどころ晴れ間が見えていた。午後の暑い盛り、非常に蒸し暑い。こんな中を宇都宮まで走らなくてはいけないというのは、なかなかツラい。そう思っていたら、心強い助っ人が駆けつけてくれた。地元自転車チームでともにレースを戦う仲間である。今回は私のアシストとして献身的に前を牽いてもらうことにしよう。

 途中、最短ルートを考えれば通る必要のない林道や山を越える。なぜ、自転車乗りは楽な道を選べないのであろうか…。太平山を下ると、宇都宮まではひたすら平坦路である。めずらしく5回連続で信号に引っかかり、脚を止めなければならかったが、追い風に乗り、ハイスピードで巡航することができた。

 宇都宮では、ネットカフェにおける私の仕事の様子をチームメイトに見学してもらった。“お仕事参観”な雰囲気だ。走行中は、アシスト助かりました。ありがとう!

牽き続けるチームメイト。練習にもなったかな牽き続けるチームメイト。練習にもなったかな
佐野と言ったら佐野ラーメン=栃木県岩舟町、「共栄ラーメン」佐野と言ったら佐野ラーメン=栃木県岩舟町、「共栄ラーメン」
宇都宮と言ったら餃子=宇都宮市、「みんみん」宇都宮と言ったら餃子=宇都宮市、「みんみん」

 2日目は、朝から快晴。国道4号線をひたすら北上し、まずは那須塩原市を目指す。

 矢板市あたりで、1人のローディに抜かれた。「BMC SL01」に大容量のサドルバッグ、そして蛍光色のビブ。もしやと思い話しかけてみると、やはりランドヌール、すなわちノーサポートの長距離サイクリング「ブルベ」を走る方であった。北海道で300kmのブルベに参加する途上だとのこと。1,000km近く自走した上に300kmのブルベ…私は、絶対にやりたくないな、と正直思ってしまう。「ランドヌールは変態オブ変態である」。畏敬の念を込めて、そう断言したい。

那須塩原市ににて。サイコン上では午前中から38℃に…那須塩原市ににて。サイコン上では午前中から38℃に…

 那須塩原から宿泊地である福島県須賀川市までは、およそ70km。一番暑い時間をネットカフェ店内でやり過ごすことができたが、午後3時の段階で気温はまだ30℃と表示されている。しかし、さすがは避暑地に近いだけあり、日が傾くごとに涼しくなっていった。

 福島県に入ったあたりから緩い上りと緩い下りが続くようになる。平坦に見えるのに実は坂である、という道が多い。自分の足が急に回らなくなってしまった…という錯覚に襲われ、肉体的、精神的にジワジワとダメージが蓄積していく。踏ん張りどころである。

◇      ◇

 白河市を過ぎたあたりで、自転車を押して歩く3人組が目に入った。どうやら、1台がパンクしているようである。サイクリストとして、これは見過ごす訳にはいかない。ママチャリ2台とクロスバイクの組み合わせ。3人とも大学生で、東京から仙台まで向かっている最中だという。そして、驚くことにパンクに対する備えをまったくしていなかった。

東京の大学生3人組。仙台までがんばれ!東京の大学生3人組。仙台までがんばれ!

 パンクしていたのは、クロスバイク。幸いにもきちんとしたクロスバイクで、クイックリリース式のホイールに700cのタイヤだったため、私の予備チューブを提供し、交換までしてあげた。タイヤレバー、予備チューブ、パッチ、携行ポンプ…何も持っていなかったのだから仕方がない。

 ただ、この行き当たりばったり感が、若者らしくていい。「チューブ代を…」と律儀にお礼をしようとする若者たちに、「お礼はいいから、『plaync』で検索して、うちのゲームで遊んでね~」と言い残し、颯爽と立ち去る私。

 こういう出会いも旅ならでは。やはり自転車旅はいいものだなぁと、改めて実感したのであった。
「ツール ド ネットカフェ2012」公式サイト

国府田正司国府田正司(こうだ まさし)
2008年よりダイエットのためロードバイクに乗り始め、現在では実業団レースなどへ積極的に出場。オンラインゲーム会社「NC Japan」社員。日本全国のインターネット・カフェを巡る企画を思いつき、単身、自転車旅に出る。好きなゲームは「タワー オブ アイオン」、好きな補給食はアンパン。特技は愛娘と特訓した「スマイルプリキュア!」ダンス。1977年生まれ、栃木県在住。

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