エースたちによるラスト500mの攻防激坂“ユイの壁”でバルベルデが一気に加速 8年ぶり2度目のラ・フレーシュ・ワロンヌ制覇

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 アルデンヌクラシック3連戦の2戦目、ラ・フレーシュ・ワロンヌ(UCIワールドツアー)が23日、ベルギーで開催された。ゴール前の激坂“ユイの壁”の上りで、アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター チーム)が並み居るエースたちを退け、自身2度目の優勝を果たした。

自身2度目のラ・フレーシュ・ワロンヌ優勝を挙げたアレハンドロ・バルベルデ。勝負どころで一気に加速してライバルを引き離した自身2度目のラ・フレーシュ・ワロンヌ優勝を挙げたアレハンドロ・バルベルデ。勝負どころで一気に加速してライバルを引き離した

優勝を狙う激坂ハンターたち

 199kmで行われたこのレースのゴールは、ミュール・ド・ユイ(ユイの壁)と呼ばれる上り坂の頂上に設定されている。登坂距離は1.3kmと長くはないものの、平均勾配9.3%、最大勾配は26%という激坂だ。優勝候補には激坂でスピードを発揮できる選手たち、20日のアムステル・ゴールドレースを制したフィリップ・ジルベール(ベルギー、BMCレーシングチーム)や昨年の優勝者であるダニエル・モレノ(スペイン、チーム カチューシャ)、そしてバルベルデらが挙げられていた。

 スタートから20kmほどで、ジロ・デ・イタリアでステージ優勝経験のあるラムーナス・ナヴァルダウスカス(リトアニア、ガーミン・シャープ)のアタックによって3人の逃げ集団が形成された。開始から1時間は平均時速が50km弱というハイペースでレースは進行し、最大で9分近いタイム差が広がっていった。

コースの側には、菜の花畑が広がっていたコースの側には、菜の花畑が広がっていた

 メーン集団ではモレノのカチューシャ、ジルベールのBMC、バルベルデのモビスター、アムステルゴールドレースで2位に入ったイエール・ヴァネンデル(ベルギー、ロット・ベリソル)のロット・ベリソルなど優勝候補を擁するチームが、ペースをコントロールした。コース上の所々で咲く、美しい菜の花畑の間を選手たちは駆け抜けていく。

 コースの後半は周回コースになっていて、ユイの壁が3回現れるレイアウト。1回目のあとに逃げ集団からは1人が脱落し、メーン集団も人数を減らしていく。

 終盤にさしかかり、ゴールに向けてスピードが上がったメーン集団は残り12kmで逃げの2人を吸収。そこからはエースのための激しい位置取り争いが展開され、残り1.3km、最後のユイの壁へ。

キレのあるアタックで決着

 各チームのアシスト勢が役目を終えると、残り500mからエース同士の決戦がスタートした。モレノやジルベールはやや出遅れ、まずバウケ・モレマ(オランダ、ベルキン プロサイクリングチーム)が先行したものの、先頭はミハウ・クフィアトコフスキー(ポーランド、オメガファルマ・クイックステップ)、ヴァネンデルと目まぐるしく入れ替わる展開に。混戦の中からクフィアトコフスキーがペースを上げ、わずかに抜け出した。

エースのためにアタックするロマン・バルデ(フランス、アージェードゥーゼール ラモンディアル)エースのためにアタックするロマン・バルデ(フランス、アージェードゥーゼール ラモンディアル)
ペースを上げ、先頭を走るクフィアトコフスキーペースを上げ、先頭を走るクフィアトコフスキー

 それを追い上げたのはバルベルデとダニエル・マーティン(アイルランド、ガーミン・シャープ)。クフィアトコフスキーとの差を詰めていく2人だが、そのスピードが違った。バルベルデが残り150mから一気に加速し、マーティンとクフィアトコフスキーを引き離した。最後はリードを確認し、余裕をもってゴールを駆け抜けた。

ポディウムに上がった(左から)ダニエル・マーティン、アレハンドロ・バルベルデ、ミハウ・クフィアトコフスキーポディウムに上がった(左から)ダニエル・マーティン、アレハンドロ・バルベルデ、ミハウ・クフィアトコフスキー

 バルベルデにとっては、ラ・フレーシュ・ワロンヌとリエージュ~バストーニュ~リエージュでアルデンヌクラシック連勝を飾った2006年以来、8年ぶりとなる2勝目。激しい争いのなかでも常にいいポジションにつける冷静さをもち、アタックのタイミングも効果的だった。シーズン序盤から好調を維持しており、今季8勝目。これからグランツールに向けても活躍が期待できそうだ。

 2位に入ったマーティンは、昨年のリエージュ~バストーニュ~リエージュ優勝者。アルデンヌクラシックへの相性の良さや勢いを感じさせた。3位でゴールしたクフィアトコフスキーは、昨年からさまざまなレースで結果を残しているが、クラシックでは初の表彰台。着実なステップアップを遂げている。27日に行われるアルデンヌクラシック最終戦、リエージュ~バストーニュ~リエージュでも、好調な彼らは台風の目となることだろう。

(文 平澤尚威・写真 砂田弓弦)

ラ・フレーシュ・ワロンヌ結果
1 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター チーム)4時間36分45秒
2 ダニエル・マーティン(アイルランド、ガーミン・シャープ) +3秒
3 ミハウ・クフィアトコフスキー(ポーランド、オメガファルマ・クイックステップ) +4秒
4 バウケ・モレマ(オランダ、ベルキン プロサイクリングチーム) +4秒
5 トムイェルト・スラフトール(オランダ、ガーミン・シャープ) +6秒
6 イエール・ヴァネンデル(ベルギー、ロット・ベリソル) +6秒
7 ミヒャエル・アルバジーニ(スイス、オリカ・グリーンエッジ) +8秒
8 ロマン・クロイツィゲル(チェコ、ティンコフ・サクソ) +8秒
9 ダニエル・モレノ(スペイン、チーム カチューシャ) +11秒
10 フィリップ・ジルベール(ベルギー、BMCレーシングチーム) +15秒

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