新体制のミヤタ・メリダ バイキングチームが参戦MTBクロスカントリー「CSC Classic」初開催 エリートからファンライダーまで本格コースに挑戦

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 マウンテンバイク(MTB)クロスカントリー競技の大会「CSC Classic」が3月22日、静岡県伊豆市修善寺の日本サイクルスポーツセンター(CSC)で初開催された。昨年のMTB全日本選手権が行われた日本CSCを舞台に、国内トップ選手からファンライダーまでが本格コースに挑戦できる貴重なイベントだ。エリート男子では、4月のJCFジャパンシリーズ開幕を前に「ミヤタ・メリダ バイキングチーム」が新体制のチームで参戦。小野寺健と松尾純がワンツーフィニッシュを飾り、恩田祐一はクロスカントリースキーから転向後の初戦を5位で終えた。

初開催の「CSC Classic」エリート男子で優勝した小野寺健。国内トップ選手の走りを見せた初開催の「CSC Classic」エリート男子で優勝した小野寺健。国内トップ選手の走りを見せた

全日本選手権を基にしたコース

真剣に、そして楽しんでMTBクロスカントリーの本格コースを満喫真剣に、そして楽しんでMTBクロスカントリーの本格コースを満喫

 午前中は、エリート男女、エキスパート、スポーツ男女の5クラスでレースが行われ、午後にはソロ~トリオで参加できる3時間耐久エンデューロが行われた。コースは、2013年7月に日本CSCで開催された全日本MTB選手権を参考に設定。安全面に配慮し、スポーツクラスやエンデューロではテクニカルなセクションをカットされた。

 コースには、繰り返される短めのアップダウンと数々の障害物が現れ、未舗装路のなかに時おり舗装路も混ざる。森の中を駆け抜けた後には、開けた区間で遠くの山々や広い空を見渡すこともできる。ライダーにさまざまな面を見せる日本CSCのクロカンコースは、この大会の大きな魅力にもなっている。コースの横ではBMXコースで選手たちが合宿を行っており、日本CSCがスポーツサイクルのための空間であることを改めて感じさせられた。

スタート、ゴール地点や出展ブースのある会場の中心エリアスタート、ゴール地点や出展ブースのある会場の中心エリア
晴天に恵まれ、絶好のレース日和になった晴天に恵まれ、絶好のレース日和になった

 この日は青く澄み渡る快晴に恵まれながらも、少し肌寒い天候。最初にスタートしたスポーツクラスでは、コースのところどころがぬかるんだ状態で、走り終えた選手たちは「どろどろの下りが怖かった」と口をそろえた。混走で行われたエキスパート男子とエリート女子では、勾配のきついアップダウンやテクニカルなエリアで選手たちがスキルを発揮し、競技レベルの高さを感じさせた。エリート女子は、MTBダウンヒルの全日本選手権で14連覇中の末政実緒が優勝を飾った。

男子エキスパートで使用されたテクニカルな下り男子エキスパートで使用されたテクニカルな下り
女子エリートで堂々優勝の末政実緒女子エリートで堂々優勝の末政実緒

結束力を感じさせたミヤタ・メリダ バイキングチーム

 エリート男子は、ミヤタ・メリダ バイキングチームのエース小野寺が終始リードし、それをチームメートの松尾が単独で追いかける展開が続いた。

至るところで高いテクニック、力強い走りを披露した小野寺健至るところで高いテクニック、力強い走りを披露した小野寺健

 小野寺は、2011年にJシリーズの年間個人総合優勝を果たし、その後も2年連続2位という成績を残した国内トップ選手。実力どおりの独走で2位の松尾に2分以上の差をつけて優勝を飾った。

 ゴール後、小野寺は「レースのなかでコンディションの確認ができた。(スペシャライズドから単身で参戦していた)去年までと違って、チームメートがいるだけでリラックスして走れた」と話した。また、CSC Classicについては、「短い上り下りが多くて休むヒマがなかったけど、いいコース。Jシリーズ以外でMTBクロスカントリー競技のレースがあることはありがたい」と語った。

 プロ選手としての初年度を迎えた22歳の松尾は2位でフィニッシュ。「1月~2月にトレーニングで乗り込んだ成果が出て全体的にレベルアップしているし、メリダのバイクも合っている。それでも小野寺選手から2分遅れだったので、まだまだ」と語った。

レースが一番の練習になるという恩田祐一レースが一番の練習になるという恩田祐一
「思った以上に走れた」と手応えをつかんだ松尾純「思った以上に走れた」と手応えをつかんだ松尾純

 クロスカントリースキーから転向を発表してこの日が初レースとなった恩田は、終盤に追い上げて5位でゴール。ソチ五輪に出場し、帰国後も多忙だったため「自転車のトレーニングを始めて1週間くらい」という状態での走りとなった。「下りはまだまだだけど、自分は平地と上りでタイムを稼げる。4月のJ2カテゴリーで調子を上げて、5、6月のJ1で勝負したい」とシーズンへの意気込みを語った。また、初開催のCSC Classicについては「こういったファンライダーが楽しめる大会は毎年続けていって欲しい。大会も増えて欲しいし、日程が合う限り出たい」と話し、今後のMTBの盛り上がりに期待を込めた。

 そして、3人とも強調するのが、チームでの年間総合優勝。個人の結果も求めながら、結束力でチーム総合の3連覇を目指す。

「ミヤタ・メリダ バイキングチーム」の左から山路篤監督、恩田祐一、小野寺健、松尾純、アシスタントの金子洋二さん「ミヤタ・メリダ バイキングチーム」の左から山路篤監督、恩田祐一、小野寺健、松尾純、アシスタントの金子洋二さん

エリート男子結果
1 小野寺健(ミヤタ・メリダ バイキングチーム) 59分9秒
2 松尾純(ミヤタ・メリダ バイキングチーム) +2分3秒
3 山中真(BMC・ワンオンワン) +2分38秒
4 山田誉史輝(ダートフリーク) +3分54秒
5 恩田祐一(ミヤタ・メリダ バイキングチーム) +3分59秒
6 國井敏夫(マイルポスト BMCレーシング) +4分

真剣に走りながら楽しんだエンデューロ

選手たちは、障害物も楽しみながら耐久レースを走る選手たちは、障害物も楽しみながら耐久レースを走る

 エンデューロは、3時間をソロで走りきる人もいれば、友人同士、家族のペア、大勢のチームメイトとの参加など、エントリーの仕方はさまざま。ピットエリアは選手への応援で賑わい、選手交代のためにタイム計測用のチップを付け替える際には慌しい声も飛び交った。

 参加人数や男女の部門ごとにタイムを競っているとはいえ、タイムロスを覚悟で厳しい障害物を回避せず乗り越えようとするなど、楽しむ余裕をもって走る人も多い。後ろから来た上級者が、追い抜きざまに「もっとバイクを倒すといいですよ」とアドバイスを送るなど、選手同士のコミュニケーションもある。

ピットエリアは、ひと時の休憩場所にもなるピットエリアは、ひと時の休憩場所にもなる
衣装でも目立っていた男性。ソロ参加のため、パンク修理でかなり遅れてしまった衣装でも目立っていた男性。ソロ参加のため、パンク修理でかなり遅れてしまった

 繰り返されるアップダウンのせいで、時間が経つにつれてスピードダウンする選手たちが増えていく。そんななかでも、「がんばってー」という声援に「ありがとうございます!」と笑顔で応える光景が、コース上のさまざまな場所で繰り広げられた。

(文・写真 平澤尚威)

ソロでエントリーした女性。笑顔で声援に応えていたソロでエントリーした女性。笑顔で声援に応えていた
シングルスピードの、チャレンジ精神溢れるバイクで3時間ソロに挑戦シングルスピードの、チャレンジ精神溢れるバイクで3時間ソロに挑戦
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エンデューロを終えて称え合うチームメートたち。笑顔が溢れていたエンデューロを終えて称え合うチームメートたち。笑顔が溢れていた

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