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栗村修の“輪”生相談<18>14歳男性「来年、中3が乗るのにちょうどいいロードバイクって何ですか?」

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来年、中3が乗るのにちょうどいいロードバイクって何ですか?  受験に受かったら35万までのものを買ってもらう予定です。よろしくお願いします。

(14歳男性)

 さ、35万円!? 35万円か…。それはすごいですね。モチベーション上がりますね。35万円…。

 35万円もあれば、悩む必要はゼロです。有名ブランドの好きなデザインのものを買えば間違いないはず。カーボンフレームに、シマノのコンポーネントならば、上から2番目に高級なアルテグラがついてきちゃいます。宇都宮ブリッツェンも何年か前まで使っていたアルテグラです。

 注意するとしたら、サイズですね。14歳だと、まだまだ身長が伸びるでしょう。ロードバイクは体にフィットしてナンボなので、現時点でジャストフィットの物を買ってしまうと、すぐに小さくなってしまうかもしれません。かといって、あまり大きいのを買ってもまずい。悩みどころですね。

 さて、大きな問題はお金の使い道です。35万円という大金のすべてをロードバイクに使ってしまうのは考え物です。

2011年のジャパンカップを走る中村誠選手(宇都宮ブリッツェン)。コンポはアルテグラを使用しています(砂田弓弦撮影)2011年のジャパンカップを走る中村誠選手(宇都宮ブリッツェン)。コンポはアルテグラを使用しています(砂田弓弦撮影)

 まず、ロードバイクには壊れるリスクがあることを知っておいてください。それも、少なからずあります。現在主流となっているフレームの素材はカーボンです。今のカーボンは極端に弱い訳じゃないし、モノによってはアルミやクロモリ以上の強さがあるかもしれませんが、それでも、落車で壊してしまうリスクはあります。

 今のカーボンバイクは荒れた石畳だって平気で走りますから、走行時に加わる衝撃は研究し尽くしていると思いますが、落車や、事故によるものはどうでしょう。どんなに気を付けていても、貰い事故やレースでの「貰い落車」のリスクはゼロにはできない。

 そのことを考えると、35万円という予算は複数回に分けて使うべきかも知れません。半額の17万円でも、アルミフレームならばレースでも通用するロードバイクが買えちゃいます。コンポーネントは(シマノの場合)アルテグラではなく、105や、最近10速になったティアグラになるでしょうが、それでも十分。ホイールは替えたほうがいいかもしれませんが、コンポーネントが105だってトップレベルの走りは可能です。エンジンは人間ですからね。残りの18万円はもしものときの保険やホイール代にとっておいてもいいと思いますよ。

 あと、ロードバイク以外にもお金はかかります。ウェアや小物。レースに出るならば、決戦用ホイールや心拍計、パワーメーターも欲しいところです。バイクの周辺に、意外とお金がかかるんですよ。そのことを考えると、35万円の全額をバイクに投入しない方がいいでしょう。

パワーメーターの進化版ともいえるペダリングモニターも、かなり安価になってきましたパワーメーターの進化版ともいえるペダリングモニターも、かなり安価になってきました

 まあ、いずれも、質問者さんのお家の裕福さというか、金銭感覚次第ですので明確な答えは難しいのが正直なところです。僕はバイク用の35万円以外に「別枠」がない前提でお話ししていますが、もし他に「ウェア枠」や「決戦ホイール枠」、「トレーニング用機材枠」「スペアバイク枠」などがあったら言う事はありません。35万円をフルに投入して素晴らしいバイクを買うべきです。

 残された最大の問題は試験勉強ですね。申し訳ありませんが、これは僕の専門ではないので、学校や塾などでしっかり勉強してくださいね。健闘を祈っております。

(編集 佐藤喬)

回答者 栗村修(くりむら おさむ)

 「宇都宮ブリッツェン」テクニカルアドバイザー、「J SPORTS」サイクルロードレースレース解説者、「ツアー・オブ・ジャパン」副イベントディレクター。選手時代はポーランドのチームと契約するなど国内外で活躍。引退後はTV解説者として、ユニークな語り口でサイクルロードレースの魅力を多くの人に伝え続けている。著書に『栗村修のかなり本気のロードバイクトレーニング』『栗村修の100倍楽しむ! サイクルロードレース観戦術』(いずれも洋泉社)など。

※栗村さんにあなたの自転車に関する悩みを相談してみませんか?
ml.sd-cyclist-info@sankei.co.jpまでお寄せください。

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