ツール・ド・ランカウイ2014 第10ステージグアルディーニが最終ステージを制す、西谷は惜しくも届かず4位に 総合優勝はポルセイェディゴラコール

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 マレーシアで開催されたツール・ド・ランカウイは8日に最終、第10ステージを迎え、集団ゴールスプリントでアンドレア・グアルディーニ(イタリア、アスタナ)がステージ優勝し、西谷泰治(愛三工業レーシングチーム)が4位となった。総合優勝はミルサマ・ポルセイェディゴラコール(イラン、タブリスペトロケミカル)。

僅差のゴールスプリントを制したアンドレア・グアルディーニ(イタリア、アスタナ)、4位には西谷泰治(愛三工業レーシングチーム)が入った僅差のゴールスプリントを制したアンドレア・グアルディーニ(イタリア、アスタナ)、4位には西谷泰治(愛三工業レーシングチーム)が入った

集団スプリントは混戦模様に

 10日間、ノンストップで開催されたツール・ド・ランカウイもいよいよ最終日を迎えた。第10ステージは、郊外の人工湖横からスタートし、クアラトレンガヌ街中での周回コースでフィナーレを迎える103.1kmのショートステージで、最後まで諦めずに総合順位逆転を狙うヨナタン・モンサルベ(ベネズエラ、ネーリソットリ・イエローフルオ)の鋭いアタックから幕開けした。

スタートラインで記念撮影をする愛三工業レーシングチーム。3選手が最終ステージまで戦い抜いたスタートラインで記念撮影をする愛三工業レーシングチーム。3選手が最終ステージまで戦い抜いた
スタートライン横の湖で記念撮影に応じるミルサマ・ポルセイェディゴラコール(イラン、タブリスペトロケミカル)スタートライン横の湖で記念撮影に応じるミルサマ・ポルセイェディゴラコール(イラン、タブリスペトロケミカル)
チーフメカニックとして活躍する大西恵太メカニックとネーリソットリ・イエローフルオのメンバーチーフメカニックとして活躍する大西恵太メカニックとネーリソットリ・イエローフルオのメンバー
逃げるヨナタン・モンサルベ(ベネズエラ、ネーリソットリ・イエローフルオ)とアントワンヌ・デュシェーヌ(カナダ、ユーロップカー)逃げるヨナタン・モンサルベ(ベネズエラ、ネーリソットリ・イエローフルオ)とアントワンヌ・デュシェーヌ(カナダ、ユーロップカー)
賞ジャージを着用する選手がスタート前に紹介される賞ジャージを着用する選手がスタート前に紹介される
ヤシのプランテーションのなかを駆け抜けるヤシのプランテーションのなかを駆け抜ける

 選手たちはヤシのプランテーションに囲まれた緩やかな勾配を進んでいく。この日も例外なく暑く、記録的な日照りが報道されているとおり、沿道で山火事を見かけることも珍しくない。昨年のように異常気象で雨ばかり降ったかと思えば、今年はまったくその逆。日焼け止めを塗り忘れて、腕に水泡ができたという選手の話も耳にする。

 そうは言っても、そんな暑さもこのステージで最後。眩しい太陽に照らされて、クアラトレンガヌの周回コースに入ってきた選手は一気にペースアップし、逃げていたヨナタン・モンサルベとアントワンヌ・デュシェーヌ(カナダ、チーム ヨーロッパカー)の2選手を飲み込み、集団スプリントの展開となった。

沿道では小規模な山火事が起こっていた沿道では小規模な山火事が起こっていた
クアラトレンガヌの観光名所、クリスタルモスクを横目に市街地へ向かうクアラトレンガヌの観光名所、クリスタルモスクを横目に市街地へ向かう
クアラトレンガヌの街中を使った周回コースで最終ステージは開催されたクアラトレンガヌの街中を使った周回コースで最終ステージは開催された
リーダージャージを着て走るミルサマ・ポルセイェディゴラコール(イラン、タブリスペトロケミカル)リーダージャージを着て走るミルサマ・ポルセイェディゴラコール(イラン、タブリスペトロケミカル)
ステージ上位3選手の表彰台。1位アンドレア・グアルディーニ(イタリア、アスタナ)、2位アイディス・クルオピス(リトアニア、オリカ・グリーンエッジ)、3位フランチェスコ・キッキ(イタリア、ネーリソットリ・イエローフルオ)ステージ上位3選手の表彰台。1位アンドレア・グアルディーニ(イタリア、アスタナ)、2位アイディス・クルオピス(リトアニア、オリカ・グリーンエッジ)、3位フランチェスコ・キッキ(イタリア、ネーリソットリ・イエローフルオ)

 しかし、今大会ここまで圧倒的な強さを誇っていたテオ・ボス(オランダ)率いるベルキンプロサイクリングのトレインがうまく噛み合ず、逆に幅が広くて前に出やすいホームストレートでは、多くのスプリンターにチャンスが訪れ、3選手が横に並ぶゴールスプリントとなった。それを制したのはグアルディーニ。今大会は第3ステージに次ぐ2勝目。ツール・ド・ランカウイでの通算勝利数を14まで伸ばした。

 「これまでも勝ちたいと思っていたけど、多くのステージではゴールライン直前にカーブが多く、残り200か250mのストレートからスプリントを仕掛けたい自分のスタイルとは合わなかった。でも今日は自分向きのコースだった。勝てることができてうれしく思う」とグアルディーニ。

手応えつかんだ西谷「このクラスでも勝てる」

 そしてトップ3選手とわずかな差、ステージ4位でゴールラインに飛び込んだのは、西谷泰治(愛三工業レーシングチーム)だった。「表彰台に届かなくて悔しい!」と第一声を上げたが、ゴールスプリントでのアシストとなるチームメートを欠いた、たった1人でのスプリントで、世界のトップスプリンターのなかに堂々と割って入った。

レースを終えて、地元の子どもたちとの記念撮影に応じる西谷泰治ら愛三工業レーシングチームレースを終えて、地元の子どもたちとの記念撮影に応じる西谷泰治ら愛三工業レーシングチーム

 「ゴール前は幅の広い直線だとわかっていたので、残り200m付近で仕事を終えた他チームのアシストを避けるようにして前に出て、そこからスプリントを仕掛けた。その時点で3選手が先行している形で、追いつきたいと思ったけど、追いつく前にフィニッシュラインを越えてしまいました。4位という結果で、表彰台に届かなかった悔しさは残りますが、最低限のUCIポイント獲得という目標が達成できてよかったです。

 欲をいえば、トレインを組んで勝負したかったですけど、今回のレースで、脚の揃ったチームメートがいて、うまくトレインが組めれば、このクラスでも勝てるという自信が付きました」と西谷。

アジア人が19年目で初の総合優勝

 総合優勝は第4ステージ、ゲンティンハイランドの山頂ゴールを制したポルセイェディゴラコールが8秒という僅差を守り抜いた。

アジア人として初めて総合優勝を挙げたミルサマ・ポルセイェディゴラコール(イラン、タブリスペトロケミカル)アジア人として初めて総合優勝を挙げたミルサマ・ポルセイェディゴラコール(イラン、タブリスペトロケミカル)
総合優勝したミルサマ・ポルセイェディゴラコール(イラン)とタブリスペトロケミカルチーム総合優勝したミルサマ・ポルセイェディゴラコール(イラン)とタブリスペトロケミカルチーム

 「19年間の歴史の中で、初めてアジア人として総合優勝できたことを誇りに思う。自分にとっても、アジアの自転車競技界にとっても大きな勝利だと思う。第4ステージでリーダーとなってから、チームは完璧に仕事をしてくれた。チームメートに感謝しないといけないね」。

 記者会見では、ドーピングについての厳しい質問も交わされたが、「自分はクリーンだ」と主張。表彰台では、チームメートとともに、アジア最高峰で優勝した喜びを分かち合い、大きな鷲があしらわれた優勝トロフィーに笑顔でキスをした。

記者会見でミルサマ・ポルセイェディゴラコール(イラン、タブリスペトロケミカル)は、ドーピングに関するシビアな質問に「自分はクリーンだ」と主張した記者会見でミルサマ・ポルセイェディゴラコール(イラン、タブリスペトロケミカル)は、ドーピングに関するシビアな質問に「自分はクリーンだ」と主張した

(文・写真 田中苑子)

第10ステージ結果
1 アンドレア・グアルディーニ(イタリア、アスタナ) 2時間15分55秒
2 アイディス・クルオピス(リトアニア、オリカ・グリーンエッジ)
3 フランチェスコ・キッキ(イタリア、ネーリソットリ・イエローフルオ)
4 西谷泰治(愛三工業レーシングチーム)
5 ケニーロバート・ファンヒュンメル(オランダ、アンドローニ・ベネズエラ)
6 レオナルド・ドゥケ(コロンビア、コロンビア)

総合成績
1 ミルサマ・ポルセイェディゴラコール(イラン、タブリスペトロケミカル) 35時間7分16秒
2 メルハウィ・クドゥス(エリトリア、MTNキュベカ) +8秒
3 イサーク・ボリバル(コロンビア、ユナイテッドヘルスケア) +11秒
4 エスデバン・シャベス(コロンビア、オリカ・グリーンエッジ) +20秒
5 ペトル・イグナテンコ(ロシア、カチューシャ) +36秒
6 ジャック・ヤンセファンレンズバーグ(南アフリカ、MTNキュベカ) +40秒

ポイント賞
アイディス・クルオピス(リトアニア、オリカ・グリーンエッジ)

山岳賞
マット・ブラマイヤー(アイルランド、シナジーバクサイクリング)

アジアンリーダー
ミルサマ・ポルセイェディゴラコール(イラン、タブリスペトロケミカル)

チーム総合成績首位
MTN・キュベカ

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