ツール・ド・ランカウイ2014 第9ステージテオ・ボスが3連勝で4勝目 西谷泰治がゴール前積極アタックで一時は先頭に

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 マレーシアで開催中のツール・ド・ランカウイ、7日に開催された第9ステージでは総合優勝逆転を狙うカルロス・キンテロ(コロンビア、コロンビア)とヨナタン・モンサルベ(ベネズエラ、ネーリソットリ・イエローフルオ)のアタックがあったが、集団スプリントの展開となりテオ・ボス(オランダ、ベルキンプロサイクリング)が3連勝、今大会4勝目を挙げた。西谷泰治(愛三工業レーシングチーム)は残り1kmでロングスパートをかけ先行。一時は集団のトップに立った。

テオ・ボス(オランダ、ベルキンプロサイクリング)がステージ4勝目を挙げたテオ・ボス(オランダ、ベルキンプロサイクリング)がステージ4勝目を挙げた
金曜日の集団礼拝のあと、沿道で選手たちの到着を待つ金曜日の集団礼拝のあと、沿道で選手たちの到着を待つ
灼熱の暑さのなか、スタートラインに向かう灼熱の暑さのなか、スタートラインに向かう

 大会が始まって2回目の金曜日を迎えたツール・ド・ランカウイ。昼にイスラム教の集団礼拝があるため、第9ステージのスタート時間は第2ステージと同じ15時。気温がピークまで上がりきり、陽のあたるアスファルトの上では、焼けるような暑さを感じるなかでのスタートだった。

 第9ステージは、トレンガヌ州のバンダーパーメイスリから、クアラトレンガヌまでの111.1kmで開催された。今年の大会も残すところ、100kmちょっとのショートステージが2つとなり、終わりが見えてきた安堵感と、昼過ぎからレースが始まる余裕のあるスケジュールで、関係者はそれぞれにリフレッシュしたような印象を受ける。

木陰に入って、レースのスタート時間を待つ木陰に入って、レースのスタート時間を待つ
レース前に和やかにミーティングをする愛三工業レーシングチームレース前に和やかにミーティングをする愛三工業レーシングチーム
果敢に逃げるヨナタン・モンサルベ(ベネズエラ、ネーリソットリ・イエローフルオ)果敢に逃げるヨナタン・モンサルベ(ベネズエラ、ネーリソットリ・イエローフルオ)

 レースが始まって真っ先に動いたのは、総合11位、トップから1分46秒差のカルロス・キンテロ(コロンビア、コロンビア)と総合12位、2分14秒差のヨナタン・モンサルベ(ベネズエラ、ネーリソットリ・イエローフルオ)だった。アタックを仕掛け、2選手でグングンとメイン集団からタイム差を奪った。その狙いは間違いなく総合順位の逆転であり、平坦基調の短いステージだったが、彼らは最終ステージを前にチャンスに賭けた。

 2選手は懸命な走りで、最大で集団とのタイム差を2分程度まで広げ、一時はキンテロがバーチャルリーダーとなったが、総合リーダーのミルサマ・ポルセイェディゴラコール(イラン)擁するタブリスペトロケミカルが強力に集団を牽引し、タイム差をそれ以上広げることなく、終盤からはゴールスプリントを狙う強豪チームの協力もあり、ゴールまで10km地点付近で2選手を捕えた。

アブラヤシのプランテーションを今日も駆け抜けるアブラヤシのプランテーションを今日も駆け抜ける
レースをコントロールするリーダーチームのタブリスペトロケミカルレースをコントロールするリーダーチームのタブリスペトロケミカル
マレーシア国旗をもって応援する子どもたちマレーシア国旗をもって応援する子どもたち

 集団が1つになり、レースが振り出しに戻ってから、いくつかのカウンターアタックがかかったが、トップスピードでゴールをめざすベルキンプロサイクリングのトレインにすべて飲み込まれ、このステージもテオ・ボス(オランダ、ベルキンプロサイクリング)が集団スプリントを制した。

 ゴールを前にしたカウンターアタックのなかには、西谷泰治(愛三工業レーシングチーム)の姿もあった。これまでのステージで、牽引役となるチームメイトが落車により次々とリタイアしてしまい、単独でゴールスプリントに挑む西谷は、世界のトップチームのスピードを目の当たりにして「勝ちを狙うなら手前から単独でロングスパートをかける作戦しかない」と話しており、この日のレースでは、西谷の思い描くようなロングスパートをラスト1kmで仕掛けた。

ステージ44位でゴールした西谷泰治。力を出すことができたステージ44位でゴールした西谷泰治。力を出すことができた
ゴールスプリントで圧倒的な強さを誇るテオ・ボス(オランダ、ベルキンプロサイクリング)ゴールスプリントで圧倒的な強さを誇るテオ・ボス(オランダ、ベルキンプロサイクリング)

 結果的に、加速するトップスプリンターたちのトレインにゴール前500mで飲み込まれてしまい、44位でのゴールとなったが、ラスト1kmで単独トップに立ち、力のかぎりゴールを目指した西谷の表情は明るい。「向かい風もあり、思ったよりも前で追いつかれてしまったけど、作戦どおりに前に出られてロングスパートをかけられたことは良かった。明日の最終ステージもチャンスがあれば狙っていきます」と話す。

 10日間に及ぶ今年のツール・ド・ランカウイも残すところ103.1kmのショートステージのみ。今大会通算4勝目をあげたテオ・ボスは、最終ステージも狙いにいくと宣言。今日のステージで山岳賞は確定し、総合優勝もほぼ確定しているが、ポイント賞はまだ接戦で逆転の可能性は残されている。

(文・写真 田中苑子)

クアラトレンガヌのビーチ沿いに設営されたゴール地点クアラトレンガヌのビーチ沿いに設営されたゴール地点
レースを終えた西谷泰治(愛三工業レーシングチーム)。「毎日進歩できている」と話すレースを終えた西谷泰治(愛三工業レーシングチーム)。「毎日進歩できている」と話す
鷲の形をした優勝トロフィー。明日決まる総合優勝者に渡される鷲の形をした優勝トロフィー。明日決まる総合優勝者に渡される

第6ステージ結果
1 テオ・ボス(オランダ、ベルキンプロサイクリング) 2時間32分21秒
2 アンドレア・グアルディーニ(イタリア、アスタナ)
3 アイディス・クルオピス(リトアニア、オリカ・グリーンエッジ)
4 フランチェスコ・キッキ(イタリア、ネーリソットリ・イエローフルオ)
5 ロベルト・フェルスター(ドイツ、ユナイテッドヘルスケア)
6 ミカル・コラー(スロベキア、ティンコフ・サクソ)

総合成績
1 ミルサマ・ポルセイェディゴラコール(イラン、タブリスペトロケミカル) 32時間51分21秒
2 メルハウィ・クドゥス(エリトリア、MTNキュベカ) +8秒
3 イサーク・ボリバル(コロンビア、ユナイテッドヘルスケア) +11秒
4 エスデバン・シャベス(コロンビア、オリカ・グリーンエッジ) +20秒
5 ペトル・イグナテンコ(ロシア、カチューシャ) +36秒
6 ジャック・ヤンセファンレンズバーグ(南アフリカ、MTNキュベカ) +40秒

ポイント賞
アイディス・クルオピス(リトアニア、オリカ・グリーンエッジ)

山岳賞
マット・ブラマイヤー(アイルランド、シナジーバクサイクリング)

アジアンリーダー
ミルサマ・ポルセイェディゴラコール(イラン、タブリスペトロケミカル)

チーム総合成績首位
MTN・キュベカ

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